日本のかつての「男尊女卑」風習も、今ではそんな言葉も知らないであろうZ世代が横行する現代。
「男尊女卑」と言う言葉は死語になっても、やはり女性にとっては、特に働く女性にとってはまだまだ生きづらい世の中であることには違いない。
女性には、子孫を残す役割がどうしても避けられない。
避けたければ、「結婚しない」「子どもは作らない」の選択が残念ながら優位に立ってしまう。
今や結婚に魅力を感じないと言う女性まで増えている。
もはや我々が耳タコで聞いてきた
「早くしないと行き遅れるわよ」
「高齢出産は危険を伴うから、結婚は早い方がいい」
「25過ぎたらもう董が立って、貰い手がどんどん減るわよ」
今の人が聞いたら「ナニコレ」状態。(笑)
私たちの世代でも、まだ寿退社が当たり前。
女性は、結婚までの仮のお仕事にしか過ぎなかったのです。
今回の朝ドラ『虎に翼』を観ておられる方、多いみたいですね。
伊藤沙莉ちゃんの小気味いい演技も人気みたいですね。
私はあの子のハスキーボイスが好き。
あのハスキーな声で「はて?」は、ハマりますねえ。(笑)
先日、まだ学生の寅子が、裁判を傍聴する回がありましたね。
夫の暴力で事実上の離婚状態にある妻が着物などを返却するように求めた裁判です。
夫は戸主で、妻の財産を管理する権限があるということで、返却を拒絶されるのです。
まだ離婚が成立していないので、その間に妻の嫁入り道具を売却し金に換えることだってしそうなワルの亭主である。
その判決に裁判官は悩むのですが、結局「権利の濫用」であると称し、法律上の権利を道具として巧みに使い、妻の言い分を認めるという判決を下したのです。アッパレ!
ドラマの中で最初に出てきた言葉が、
「女性は無能力者」です。
その言葉にカチンときた寅子が、この法律の道に進むきっかけとなったというわけです。
もちろんその時代の大学の法科なんかまさに女性にとっては
「地獄への道」。
男子学生からあり得ないような暴言を吐かれるなんてまさに
「地獄への道」以外の何ものでもないと思われます。
離婚後も元パートナーを苦しめる行いは、日本に限らず世界のどこでも見られると言うのです。
海外では、ポスト・セパレーション・アビューズと呼ぶそうです。
「別れることは、しばしば安全も自由ももたらさない」だそうな。
「権利の乱用」や「別離後の虐待」をどう防ぐのか、今なお現在進行中の話なのです。
そう考えると、本当に女性の立場は男性と同等かって問われるとNOとしか答えられない。
ドラマはそんな話の連続だと思うので、重いけれど楽しみです。