宮沢賢治の世界に圧倒される | 鬼妻ファイト日記

鬼妻ファイト日記

毎日の姑とのバトル日記を、完全卒業しました。
10年の在宅介護を終えてからの姑は、施設に2年、療養型病院に
2年入院しましたが、令和4年11月3日(文化の日)に、97歳にて他界しました。
これからは、自分の老後の日記を書いていこうと思っています。

昨日は、コンサートが入っていたのです。

エッセイの先生と行くはずだったのですが、先生が行けなくなったので姉を誘いました。

ところが、今回の会場はいつもの市民会館ではなく、東部市民センターだったのです。

姉のところからは遠いし、姉は運転出来ません。

義兄の車は修理中で送ってくれる人もいないし、雨だし、体調もイマイチだし……と言うことでキャンセルしてきたのです。

仕方なく一人で、と思っていたところ娘がこちらに来ると言うので、誘ったわけです。

 

 

 

私もよくわかっていなかったんだけど、なかなか人気のコンサートらしく、チケットは完売だとのこと。

地元以外の県外から来られた人も多かったようです。

 

 
前置きはさておき、今回は宮沢賢治の世界に圧倒されました。
それは桑島法子さんの朗読があまりにも素晴らしかったからです。
文字で追うより、朗読は臨場感があり、何よりもその物語の中へいざなってくれる効果があるからです。
他愛のない童話の世界でも、桑島法子さんが読み上げると、さらに物語の幅が広がり、浸ってしまうのです。
 
 
桑島法子|アニメキャラ・プロフィール・出演情報・最新情報 ...
 
私はやはり宮沢賢治と言ったら「雨ニモマケズ風ニモマケズ」。
中学の国語の教科書に載っていたこの詩をすぐに暗記し、今でもそらで暗記出来ます。
彼女は、冒頭で少し岩手弁で訛りながら読んでくれたのです。
彼女は、岩手出身。
しかも入った高校が、私が生まれた地にあったのです。
なんか勝手に親近感覚えたりして。(笑)
 
賢治の世界は確かに難しい。
決して卓越した文ではないけど、その表現はやはり素晴らしい。
こんな風に表現出来たら、と思うところがたくさんありました。
妹を病で亡くした賢治。
「永訣の朝」は涙なしでは読めません。
今回は、「よだかの星」でしたが、現代にも通ずる深い童話です。
みにくい鳥のよだかは、みんなから鼻つまみ者。
ただ醜いというだけでいじめられるよだか。
残酷なことです。
そんなよだかは、星になろうと空を上へ上へと飛んで行くのです。
無理な話です。それでも、よだかは、諦めず何度も何度も繰り返し、ボロボロになりながらも、なんと星になれたのです。
オバサンは、もう涙無くして聞いてはおられませんでした。
あゝ、宮沢賢治はすごいなあって思った瞬間でした。
 
賢治を否定した我がエッセイクラブのKさんを誘えばよかったかしら。(笑)
 
他にも、バンド演奏やオカリナの演奏があったりして、素敵でした。
何と言っても、シンジカトウを忘れてはいけません。
彼のほのぼのとした絵の世界が、賢治の世界にすごくマッチしていて、こちらも心の癒しになりました。
 
ガラスペンでなぞる文学宮沢賢治幻燈館/シンジカトウ|bookfan
 
2時間半があっという間でした。