皆さん、こんにちわ。
吉村涼子です。

7月11日は
健康な内的生活がないと、人は外部で充足するものを見出すために放浪の旅を試みる。
というタイトルでおおくりしました。

共生関係の病理について
お伝えしました。

そして12日、14日と引き続き
共生関係の病理について
突き詰めてまとめてみましたが
いかがでしょうか?


この原因は幼少期の環境にあると
ジョン・ブラッドショー著
「インナーチャイルド本当のあなたを取り戻す方法」(NHK出版)では
述べられていると
綴りました。

問題に苦しむなら
問題解決にあれこれ策を投じるよりも
自分の内側を見るべきです。

そこで一番役立つものは
幼少期の環境が
どのようなものだったかを
思い出すことです。

11日にも綴りましたが
もう一度お伝えしましょう。

「たとえばアルコール中毒の人のいる家族の誰もが中毒者の飲酒行動と
共生関係にはいります。
何故なら、飲酒は家族にとって、ひどく生活を脅かすものであるため、
彼らは慢性的に用心(異常的警戒)することによって「適応」しているからです。

つまり家族はこの慢性的
ストレス下のある生活で
自分の内部からの刺激、すなわち感情、欲求、欲望に気づかなくなっていると

述べています。

暴力的、これには
情動的なもの、肉体的なもの、性的なもの、
あるいは化学物質によるものなどありますが、
家族環境がこれらの暴力的である場合、
その子どもは、もっぱら外に意識を向けざるおえなくなります。

いつ自分の身に危険が及ぶかわからないからです。
つまり、いつも
つまり慢性的に警戒しなくてはならない状態ですね。
だからもっぱら外に意識を向け続けている。


「そうしているうちに、自己の内部から自尊心を生む能力を失ってしまいます」
ジョン氏はそう述べています。



慢性的ストレス下の環境とは
暴力的なムードが絶えず漂っている環境と
言えます。

それでは子どもは
安心して
自分らしく
のびのびと存在する事は
できません。

そうして自尊心を生む能力を失うのです。

では、暴力的なムードとは
いったいどんなものでしょうか?

カウンセリングで
「私は両親に叩けれた事がないので、虐待は無かったと思います」
そうおっしゃるクライアントさんの90%が
重度の暴力的なムードで
育っていたというデータがあります。

ですから、このブログを読んで
「虐待は無かった」と思う人の
ほとんどが
当てはまるのだと
思って頂ければと思います。

それほど、
「暴力的なムード」
「暴力」に関しての知識が無い。
もしくは定着していないという事でしょう。

今では定着しているセクハラや
パワハラは40年以上前では
被害者は闇から闇へ葬られていました。

クライアントさんや生徒さんに
説明して初めて
皆さんは
「そうなのか!!」と
驚かれます。

暴力的なムードとは
いったいどんなものでしょうか?

叩く、
殴る、
蹴る、
こうした肉体的な暴力は
皆さんも理解できるようですが、

その他にも
髪の毛をつかむ、
髪の毛を「切る」 (単なる散髪でなく、お仕置きとしての切るです)

洋服をはぎ取る。
上着をはぎ取り、外やベランダに閉め出す。
素足のまま、出す。のも暴力に入ります。

しかも、こうした事は
性的虐待にも入る事があります。

肉体的なもの以外にも
精神的なもの、言葉によるものも
暴力に当てはまります。

いわいる「暴言」です。
他にヒステリーから
大事にしている物を捨てる壊す。
肉体的な暴力は無くても
立派な暴力行為に入ります。

単なる暴力、暴言でも
それが性意識を刺激するものなら
性的強迫観念を植えつける可能性が
あります。

つまり暴力は性的虐待
繋がるほどのものなのです。

性的虐待を受けて育った子どもは
大人になって健全な男女関係を
築くことはできません。

これらの幼少期を過ごした大人は
「押しつぶされた感じ」
「わけのわからない屈辱感」
「やり場のない怒り」
「償いをさせたい、復讐してやりたい衝動」

などを持っています。

また幼少期に親から
このような行為をされた子どもは
「親を信じ切って」いますから
自分の体験したショックの程度を正確に
査定するのは極めて難しくなります。

これを「親の神格化」と言います。

子ども時代は
誰にとっても
親は自分にとって唯一の存在で
頼りです。

ですから、どうしても親を信じ
忠誠する傾向にあるのです。

そうなれば、起こった体罰や暴言を
過小評価したり
自分が悪いからだと
納めてしまいます。
最悪は「無かったこと」にして
本当に忘れるまでに
陥ります。

カウンセリングで
「虐待は無かったし、私は両親が好きだから幼少期に問題ない。」
そう言う患者さんに限って
事実が歪められている事が
多いのは
そのためです。

幼少期におけるストレス下の環境で
暴力は子どものその後の人生に
大きな打撃を与えます。

共生関係に陥ったり
依存症や中毒症になったり
身体の病気を招いたり
事故にあったり
犯罪を犯したり、
そのメカニズムがジョン・ブラッドショー氏の
著書には説明されています。

自分の人生が上手く行かない。
そう感じている方。

上記した
「押しつぶされた感じ」
「わけのわからない屈辱感」
「やり場のない怒り」
「償いをさせたい、復讐してやりたい衝動」
などを持っているかと
思われる方。

この機会に自分の幼少期におけるストレス下の環境を
振り返ってみるのもいいかもしれません。

更に
ストレス下の環境で
もう一つ捉えておきたいものがあります。

それについては
また後日に
お伝えできればと思います。