人間の正常細胞は、約60回の細胞分裂を繰り返し、そして死んで新しい細胞と入れ替わります。所が癌細胞は永久に細胞分裂を繰り返し、人を死に至らしめます。60回と言うのは、染色体の端に有るテロメアが細胞分裂の度に短くなり、60回細胞分裂で終わりです。所が癌細胞はテロメア合成酵素を活性化している為にテロメアは減らず、無制限に増え続ける様です。たまたま発生した癌細胞は、分裂を始め30回の分裂で1cmになるそうです。40回分裂すると10cmまで成長すると言うのは脅威です。

 

癌細胞は自己細胞の変異であるくせに、宿主の命を脅かす行動ばかりとるのは何故でしょうか。人の理性を無視した増殖は人のコントロールから飛び出した異物であり、自分さえ増殖すれば良いと言う理性の無い、自分勝手な野郎なんです。その上、癌細胞は一か所にとどまらず、リンパや血流にのって体全体に広がろうとするどうしようもない野郎なんです。

 

そう言う野郎って、社会や会社にもいますよね。ナルシストで、何故か上の人間から贔屓にされている場合は、組織を破壊させる行動を取ります。意味も無く誰かを虐めて満足する学生グループもいますね。そう言う野郎達は1人じゃそれ程脅威じゃないけど、集まって派閥とかグループになると力を持ってきます。ミクロの世界の癌細胞も、現実社会の癌細胞も、自己増殖する特別な蛋白質や魅力を持っているのかも知れません。いじめっ子が虐める理由は分かっています。自分が何処かで虐められているから、自己肯定感を否定されているから、その発散ですね。じゃ、癌細胞は?やはり正常細胞や免疫細胞に虐められて来たのじゃないでしょうかね。でも、私はどちらの存在も肯定しません。どちらも「いなくなってしまえ」と胸倉を掴んで投げ飛ばしますね。