・目次
この物語は現実を基にしたフィクションです。
登場人物名は仮名です。
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「そろそろ店を出ようか。
行きたいところがあるんだ」
そう言って、
歩く。
………
意外に歩かされた。
結構遠い。
緑のコンビニだ。
「この店の後釜になることも、
提案されてるんだ。
かなり家に近いからここも良いなって、
思ってるんだがな」
なるほど。
そういうこともあるんだ。
岩越店長から後の別の店長が、
その立場だもんな。
夫婦でいる以上、本部の人とも考えづらいし。
「広い道路に面してるけど、
あまり立地条件よくないんじゃないですか?
近くの住宅地の人以外全く来ないと思いますよ。
駅は遠いし」
「確かにそうかもな。
じゃあ次の候補に行こう!」
電車に乗る。
電車賃は払ってくれた。
「この辺だ」
ここは横浜市の、
中心ともいえる、
そこから大分歩いた。
へー。
駅前はあんなに込み合っているのに、
15分も歩くと田舎っぽい住宅街もあるんだな。
「ここも候補なんだ」
「確かに横浜沿線というのは魅力ですが…。
こんなに人がいない横浜近辺は始めて見ましたよ」
「そうなんだよな。
ただ、ここは横浜近辺だけど、
バイトは安く雇えるんだぞ」
張り紙を見る。
本当だ。
駅前の相場より安い。
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「正直、決め手に欠けると思います。
今日の店はどちらも微妙ですね」
「そうか。
まあ俺もまだ考えてる最中だし。
色々参考になったよ。
一緒に競馬に行くか?」
「いいえ」
「じゃあおれはこのまま、
伊勢左木の方の馬券売り場まで行って来るよ!
今日はありがとうな~」
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猿宮さんもギャンブルは好きなのか…。
前、歯の治療に100万使ったとか言ってたし…。
この辺はちょっと気になるな。
そしてまた数ヶ月が過ぎて、
岩越店長の横須賀店の方が…。
続く。