心配してる | My Blog

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先日、SNSを見ていたらびっくりなニュースが飛び込んだ。


「セネガルでもエボラ感染者」


そう、西アフリカで大流行中のエボラ出血熱がセネガルでも感染が確認された。


各種メディアの記事を確認すると、隣国ギニアで要観察となっていた青年が数日間行方がわからなくなり、どうやらセネガルに入国していたらしく首都で発症したとのことだった。


どうやらこの青年、要観察だった事実を隠していたらしい。


なんてことを!


現在は首都ダカールの病院で隔離され治療を受けているとのこと。


あぁ、ついに来ちゃったか。。


ニュースを読んですごく悲しくて、すぐに友だちに連絡を入れようと思ったけどできなかった。


きっとあっちはあっちでいろんな警告や啓発がなされているだろうし、今そこにいない自分がメディアの報道だけで突っ走った心配をしても意味がない。


幸いにも大使館関係者や国際機関の方々の、より確実性の高いと思われる情報へアクセスするネットワークがあるのでそれを中心に経過を見守るしかないかな。


大流行中のギニア・リベリア・シエラレオネの3国からの感染拡大は時間の問題だと思っていたし、空路での移動を封鎖したとしても陸路の国境閉鎖なんてほとんど意味がないんじゃないかと思う。(賄賂で簡単に落ちる、気がついたら国境またいでたってことも当たり前)


このエボラの流行について日本でどの程度背景や現状が伝えられているのかはわからないが、どうやら文化的、社会的背景が感染拡大に影響を及ぼしているらしい。


わたしは「伝統医療の存在と」「公的医療システムへの信頼の低さ」がキーであると思っている。


セネガルを含む西アフリカには伝統医療なるものが存在し、難病を治したり苦痛を和らげたりといったことをするいわゆる祈祷師的な人がたくさんいる。


彼らはコミュニティの中で絶大な信頼を得ていて、エボラに関しても多くの患者が伝統医療に参列し、病気の理解を得られないまま更なる感染の拡大を引き起こしている。


今回のエボラに関しても、あるヒーラーの女性を訪れた患者から感染が拡大したとも言われており、ついにはこのヒーラーもエボラに感染して死亡しているとのこと。


そして、公的医療システムや政府の対応への信頼の低さは「エボラと診断されたら病院に閉じ込められて死ぬまで帰してくれない」「政府が患者が死ぬのを待って臓器を売り飛ばすつもりだ」といった噂を生み、ますます医療機関へのアクセスを遠ざけてしまっている。


実際、緊急援助系の団体や医療団体も村で活動をさせてもらえなかったり襲われたりといったことが起こっているらしい。


噂はさまざまに展開し、塩を体にすり込んだり塩水を飲むのがいいという都市伝説のような予防法まで流れている。(しかもそのせいで下痢になる人が大量に出た。。)


WHOはセネガルに感染が及んだことで更なる被害の拡大を予測していて、その数は2万人とか。


ただただ怖かった。


病気の怖さもだけど、現地の人がびくびくしながら暮らすことも怖い。


援助関係者も業務に影響が出るだろうし、感染が認められた国からの就航を禁止する国が出たりすると出入国がかなり制限される。


最初に感染が拡大していた3国は、もうほとんど孤立状態。


どの国もけっして経済的に豊かとはいえず外部からの援助を受け入れている国なのに、国際機関や外資企業が次々と撤退したり物資の搬入ができないとなると、食糧不足に陥ったり、そこから物価の高騰が引き起ってしまう可能性もあるんじゃないか。


あーー、超マイナス思考。


どう明るく考えたらいいのかわからない。


これ以上感染が拡大しませんように。


みんなが安心して来月のお祭りを迎えられますように。


現場で医療や啓発活動にあたっている方々、感染のリスクが一番高いところにいながらの活動に敬服します。


直接、力になれなくてごめんなさい。