一本菊 中-20,21 | コロリンの御伽草子-2

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御伽草子 一本菊(ひともとぎく)中-20,21

(・・・御車も すゝめやり)
給はず。たつのときとかや 申せども。たがひに別を をしみ給
ふほどに。時こく うつりて。ひつじのこくばかりに。みやこを出。
とりの時はかりに。山崎関とのゐんにぞ付給ふ。それより
して 御ふねに のらせ給ふべしとて。夜もすがら。かた/\゛へ
の 御文かゝせ給ふ。兵部卿のみやの 御かた。いもうとのひめ
君。じゞうのないし。なかつかさの 三位中将。かた/\゛の御文
あそばして。ずいじんに。つきみね と申を めして。をのれは
とく/\京へ まいりて。この御文ども。たしかに まいらせ
て。御返事とりて まいれとて。月みね 京へかへされぬ。あか
つきは 川ふねに のり。うつる くかひの海にぞ うかみける

たつのとき=8時ごろ
ひつじのこく=14時ごろ
とりの時=18時ごろ
山崎関とのゐん=山崎関戸の院・京都府大山崎町にあった離宮跡。
  山城・摂津の国境で関所があったが、平安時代廃止され、
  跡地に関戸院という施設が置かれ、貴族や官人の宿泊に利用されていた。
ずいじんに。つきみね=随身に「月みね」

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「山崎関戸の院」難しかった。
コロリン師匠