小町草紙-0 | コロリンの御伽草子-2

コロリンの御伽草子-2

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よろしくお願いします。

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小  町  草  帋

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欠落部分(三弥井書店版影印に無し)国立国会図書館古典籍資料室所蔵資料から

そも/\ せいわのころ。
だいりに。こまちといふ。
いろこのみの ゆふぢよ
あり。はるは はなに こゝ
ろを つくし。あきは 月の
まへの。くもを いとひ。あし
たに。一さいの あけぼの
の けしきを ながめて。こ
とばの たねとなれり。
ゆうべには。あはれを さ
そうふ かねのこゑ。つく/\
と。世の中を おもふにも
たゞ ゆめまぼろしの。こゝ

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ちして。草ばなに をける つ
ゆごろも。なを あだなる
は いのちなりと。おもふ
にも。日本の うたのみち
ほど。もてあそぶべきもの
は なし。よろづの ことの
は と なりにけり。うたの
とく あまたあり。世の中
の うきにも。つらきにも。
ゑいじ。かみほとけの たまふ。
げにもなり。または ちか
らを 入ずして。あめつちを
うごかし。めにも みえぬ おに
欠落部分(ここまで)

帋=「紙」の異字体
せいわのころ=清和天皇の頃、850~881年
一さいの あけぼのの けしき=一切の曙の景色
なを あだなるは いのちなり=尚恨めしいのは(儚い)命なり
かみほとけの たまふ=神仏が与えてくださった賜物
ちからを 入ずして・・=以下、古今仮名序から

今回から「小町草帋」です。
始めようとしたら、
いきなり、ここの部分が欠落です。
三弥井書店版の影印に無く、
国立国会図書館古典籍資料室所蔵資料から、
補いました。
30回位で完結予定です。
長くなりそうですが、
お付き合い下さい。
コロリン師匠イメージ 4