私はこれまで、現場と呼ばれるものには一切出ない、いわゆる在宅のファンでした。
なぜか?

理由はいくつもあります。
嫁、子供から隠れての応援のため、なかなか自由(特に時間的な自由)に動けないこと。
地方住みのため、現場までの距離が遠いこと。
でも、それって決定的な理由じゃないですよね?地方住みの熱心なファンはたくさんいるし、時間だって無いわけじゃない。
現場に足を踏み入れた今、考えてみると、理由は怖かったからじゃないかなと。


アイドルってすごい仕事ですよね?
ニアジョイちゃんの歌詞じゃないですが、他に楽しい道もたくさんある中、見目麗しいみんなが、沢山の人を笑顔にしたり元気にしたりするために、人生の一番輝く期間を費やしてくれる。
まさに人生を、命を燃やして輝いてくれる。そんな仕事。

いや、もちろんそんなきれいなものじゃない反論もあるでしょうし、現にいろんな元アイドルから、そんなきれい事ではなかったなってことを聞いたりはします。

でもそれがまさにアイドル(偶像)であって、それを多かれ少なかれ分かって、我々は踊らされている、いや、踊っているんですよね。

永遠じゃない時間を、永遠だと感じさせてくれる。ファンはそれを誤解だと気づかないふりして、いや、気づいているからこそ支え、応援する。
現実なんだけどどこかパラレルワールドのようなものを感じてしまう。そういうものだと私は思っていました。

現場デビュー。それはそのパラレルワールドを現実世界に合流させることになる。
今から考えるとそれが少し怖かったのかもしれません。

莉乃ちゃんを推してたとき、あくまで莉乃ちゃんはパラレルワールドの住人でした。そしてそのままアイドルをやめ、テレビの中の人になりました。
いまだに大好きで、出演番組を追いかけて見ています。が、私にとってはあくまでパラレルワールドの住人。遠くから見て、応援していたい人。

イコラブちゃんはあの5周年コンサートの日、私の目の前に現れました。
いまだに目を閉じるとオープニングの“Be Selfish”が流れた瞬間の興奮が蘇ります(しかも良席だった夜公演ではなく2階席だった昼公演の場面で笑)。
あの日、パラレルワールドから現実世界にイコラブちゃんがやってきました。

今さら先輩方を差し置いて、偉そうにファン面をすることは全く考えていません。が、自分の中でもっともっと、同じ世界にいるイコラブちゃんの応援を楽しみたい。
今はそんな気持ちです。


5周年コンサート。
私にとっては、単に初めて現場を経験したとかもっと好きになったとかにとどまらず、イコラブちゃんへの認識がかわる、個人的にはエポックメイキングなものでした。