はい、断言します。

コイツ、KORGが出したウィンドシンセ専用音源です(きっぱり)。

 

という事で先日のブログ記事で「使えるんじゃねこれ?」「誰か試して」って言ってたminilogueですが、何かとよしめめのタニマチしてくれてるタラヲからいきなり送られてくるという夢みたいな状況に恵まれ(ほんといつもありがとう。来世は俺ミジンコでいいです)、まんまと人柱になる栄誉を拝命致しました。

 

で、結論。案の定無茶苦茶使えますこれ。

 

まず、訂正しますが、前回記事の中であたかも「DSPのアナログ・モデリング」のような事書いていましたが、本体の薄さとサイトの「デジタル」って単語から勘違いしていましたが、ガチのアナログ音源です。

制御系のみデジタルで行っています。

 

開封初日に配信した時は良く挙動も分からずアタフタしましたが、諸々細かく解析したところ予想以上に良い結果が出たので、後に続くプレイヤーのために攻略方法を記します。

 

なお、3/27に結果報告がてら配信しましたが、アーカイブとして残しておいたので気になる方は見てくださいませ。

ウィンドコントロールや音源の詳細解説、音色デモしていますので参考まで。

 

https://twitcasting.tv/c:yoshmeme/movie/726028535

https://twitcasting.tv/c:yoshmeme/movie/726033507

https://twitcasting.tv/c:yoshmeme/movie/726038808

 

以下今回色々検証したminilogue xdを手懐ける方法です。

これだけ見ておけばコントロール出来るようになります(あと便利なTips抜粋)。

 

 

【EWI/NuRADブレス設定】

●CC#1

ジョイスティックY+用。

VCO2 PITCHやCROSS MOD、RESONANCE、SHAPE等で使用。

使用しない時はコントローラ側をオフるのでは無く、後述する音源側の「Y+ Range」を0%にした方が何かと都合が良い。

 

●CC#2

ジョイスティックY-用。

CUTOFFで使用。

 

※CC#11でエフェクト手前の音量をコントロール出来るが、CUTOFFを動かす事で音量制御出来る仕様のため急峻な音量変化となるため使用する必要が無い。

※この2つで良いという事はEWI5000でもNuRADでもNuEVIでも問題無くコントロール可能。

 

●CC#88について(問題点)

EWI5000の場合内蔵音源を滑らかにレガートできるようCC#88が出っ放しになっており、このCC#88はオフることが出来ない

そしてminilogue xdの方はCC#88が「MOD FX TYPE」にアサインされている。

「MOD FX TYPE」とはコーラスやフランジャー、フェイザーなんかのカテゴリ「モジュレーション系」のエフェクトの事で、#88を受けるとエフェクトタイプが切り替わる。

アナログシンセである事からデチューンによるコーラス効果もあるしショートディレイ(わざわざダブリングってディレイタイプがある)での変調とか、UNISONモードによる4ボイスデチューンとかコーラス効果を稼ぐための手管はアレコレあるので致命傷には至らずに済んだ。

という事でEWI5000でコントロールする場合音源側のMOD FXを必ずOFFにする事。

※NuRAD/NuEVIの場合はCC#88は出ていないので、MOD FXも当然使える。

 

 

【minilogue xdのPRORAM EDIT設定】

■ボタン4 (JOYSTICK)

●Y+ Assign

VCO2 PITCHやCROSS MOD、RESONANCE、SHAPEを設定。

 

●Y+ Range

上記ブレスで動かしたいパラメータの変化量を入れる。

 

●Y– Assign

CUTOFFに設定。

 

●Y– Range

カットオフの天井をここで設定。イニシャルはノブ。

 

■ボタン8 (MODULATION)

●MIDI Aftertouch

ブレスでパラメータを0~100で動かす時はEWIのブレス送信設定CPをオンにし、これを使用しても良い。

 

■ボタン9 (OTHER SETTINGS)

●EG Legato 

所謂トリガー。Onでシングル、Offでマルチ。

SHIFT+PLAYボタンのショートカットでも切り替え可能。

 

●Portamento Mode

Autoにする(Onだと次回ノート・オンでもポルタメントが発生)。

 

●Portamento BPM

念のためOffにしておく。

 

●Program Level

プログラムの音量合わせで使用。

 

■ボタン12 (PROGRAM NAME)

●PROGRAM NAME

プログラムの名称変更。

 

 

【その他気づいた事】

●「モノシンセモード」が無い

通常のモノシンセとして使用する場合はVOICE MODEを「CHORD」にし、「VOICE MODE DEPTH」ノブを左に振り切って「MONO」にして使用する。

 

●CHORDのスケール(調)設定が無い

つまりin Cにおけるダイアトニックなコードしか吹くことが出来ない。

おそらく使用ジャンル的にトランスポーズして使う前提なんだろうが、ウィンドシンセの場合はin CでDスケールとかFスケールとか吹く訳で少々困る事に。

まぁ「7sus4」とか調性感の薄いコードにして「アウトになるのガン無視して吹く」でも良いかも知れないが、ここは解消して欲しいところ。

 

●VCAの挙動

VCAのSUSTAINは目一杯上げておかないと音が出ない。

 

●音色作成時のコツ

ゼロから作るにせよ、シンプルなテンプレート音色を作りそこから作るにせよ、プリセットから改造するにせよ、元の音色を一旦空きバンクに保存してから始める事を推奨する。

いざ保存しようとした際番号しか出てこないため上書きの危険がある。

 

 

【良く使うショートカット】

●SHIFT+WRITE

パネル情報のロード。

 

●SHIFT+REC

オートチューン。

 

●SHIFT+1~16ボタン

長押しでFAV登録。普通押しで呼び出し。

 

●SHIFT+PROGRAM/VALUEノブ

プログラムの10個単位ジャンプ。

 

●SHIFT+PITCHノブ

半音単位でピッチ変化する。

 

●SHIFT+PLAYボタン

シングル・マルチのトリガー切り替え。