全国的にはまだ梅雨明け宣言されていないと言うのに、毎日強い日差し、むしむしと暑く、セミも朝から鳴き出し、もはや「夏真っ盛り」の様相。
昨日から大相撲名古屋場所が始まったが、こんな時はエアコンの効いた部屋で冷たいビール片手にテレビの相撲中継に興じる、と言った方も居られるかも知れない。
ところでこんな猛暑の中、ビールも飲まずに、それどころか水も食べ物も口にせずにひたすら自宅でひっそりと静かに過ごしている人々がいる。
「人々」とはイスラム教徒のこと、厳密には「過ごしていた」が正しいかも知れない。
「自宅でひっそり」とは日の出から日没まで飲食を絶つ、つまり断食、いわゆる「ラマダン」のことである。
アジアではインドネシアやマレーシア、シンガポール人やタイ人の一部などもそうだ。
2016年は、太陽暦で6月6日から7月5日の一か月がそうだった。
断食といっても1ヶ月間完全に絶食するというわけではないが、それでも、少なくとも昼間は何も口にしてはいけない。だから通常、イスラム国では毎年この一カ月は殆ど仕事にならないと言う。
先の悲しいテロ事件の時、イスラムの有力者たちが「このラマダンの時に!」と怒ったが、逆にこのラマダンの時期がテロに利用されたという報道もある。
さて、何かで読んだが、エジプト出身の大相撲力士、大砂嵐金崇郎(おおすなあらし きんたろう)(大嶽部屋)は、敬虔なイスラム教徒で、一昨年も、そして昨年のラマダンもちょうど名古屋場所とぶつかった。
大砂嵐はイスラムの教えを厳格に守り、場所中は一切何も食べずに取組みにも稽古にも臨んだそうである。
食事は他の力士が寝静まった深夜に一人で調理して食べたそうだ。
本当だとしたらものすごいことだ。
今年はと言えば、一昨年昨年と少し異なり、先週ラマダンが終わり、そして名古屋場所となった。
ラマダンの断食も何のその、躍進している角界初のイスラム力士、大砂嵐、今場所はさらなる活躍に期待したい。
ところで本ブログのテーマは相撲ではなく、取り上げたかったのは「ハラル」のことである。
イスラム教では、ラマダン云々の前にそもそもアルコールや豚肉など「この食を禁ずる」という厳しい戒律がある。
これに対しこれは「食べてよし」というのが「ハラル(“許された”の意、ハラールとも言いますね)」である。
全世界にイスラム教徒は13億人いると言われ、最近「ハラル市場」という言葉が出て来た。
実は日本を訪れるイスラム教徒旅行者は年々増えており、ここにハラルのビジネスチャンスがあると言われている。
(次回に続きます)