20代の頃、こんな私にも一緒に遊ぶ十数人の仲間がいました。
まとまった休みの度にコテージや貸別荘を借りて泊りがけでテニス!をしたり、海辺でバーベキューをしたり。
しかし、30代の声を聞く頃からそれぞれが家庭を持つようになり段々疎遠になってしまいました。
今では年賀状のやり取りすら無くなり、みんなどうしているんだろう。
と思っていたら「Eちゃん」が治療を受けに来てくれました。
当時、グループの中心で計画の立案や宿の予約など、面倒くさいことを一手に引き受けてくれていた女の子です。
それがもはや3年前のことです。
10代の頃から続く右肩の脱臼癖を何とかしたいということでした。
肩の脱臼は最初の処置が悪いと癖になってしまいます。
Eちゃんもそれまで数えきれないくらい脱臼したそうです。
癖になっている人は自分ではめたり出来そうですが、彼女はその度に病院に行き入れてもらっていたそうです。
みんなで遊んでいた当時もそんなことを彼女が言っていた記憶がありました。
初診からこの3年間来たり来なかったりの通院でしたが、先日半年ぶりに来院しました。腰が痛くなったのでなんとかして欲しいということでしたが、もちろん肩の治療も行ないました。
帰り際
「なんか良ちゃん(私のことです)の所へ来てから一回も脱臼してないんだよね。 なんでだろう」
と言います。
ねえ、Eちゃん、俺が脱臼癖の治療をしたからなんじゃないの?
そう言うと
「そうだよね、治療してたんだよね。触るだけだから治療とは思えなくて・・・」
だそうです。
ちょっとがっかりですが、他の患者さんでもそんな風に思っている人は結構いるのかもしれませんね。