目次4、「さ・し・す・せ・そ」の女 | カメラマン 兼 作家の備忘録

カメラマン 兼 作家の備忘録

あの頃まだJekyllから時々Hydeだった、だが今ではもうすっかりハイド時々ジキルなのだ。

 

 朝は旦那が「砂糖」を入れすぎたので、昼に彼氏が「塩」を二摘まみまぶし

夜は俺の「酢」で味を引き締めた。

 

調理長の旦那の薄味を俺が最終仕上げでちょうどいい塩梅に調えてやった。

 

この女の中で「たっぷん、たっぷん」と混ざり合い、俺たち三人の調味料が

この女の具に染み込んでいく。

 

「三人の男に愛されて幸せか」と尋ねると

 

   「あ~~、シ・ア・ワ・セ~~~」と言った。

 

 

 

 

 

 

この女、これがクセとなり、そのうち、せ「醤油」そ「味噌」の男も見つけるのだろうと思った。

 

 

 

 

 

 

待望の第2弾「続・Hyde時々Jekyll」9月1日文芸社より発売

 

 全国書店にて先行予約受付中

 

 

 外出自粛の今、ネットでもお買い求めいただけます、また電子書籍もあります。