沖縄訪問の背景 | 富山よしのぶオフィシャルブログ

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今陸前高田の気仙町のかさ上げが終わった後に「発酵の里」を創るプロジェクトを走らせている。

http://camocy.ideograph.jp/?fbclid=IwAR1h0s_TN6p72B2tEMYNcGWhjEpG0rqBUKEAmnthDwwoYgcau7rlQIgYYw8

 

発酵プロセスで大事な「醸す」という言葉を文字って「カモシ-」という商業施設を作り、発酵食品を取り扱うモールを作る構想だ。

 

僕らが陸前高田と大船渡に作った会社は医療介護のお仕事がメインだが、健康に携わる事業が基本ということで、玉乃湯やフィットネスもやってる。 今回、リハビリを一生懸命行って機能回復した方々が経済的にも自立できたり、あるいは障害者の方々が社会参画できる事業を検討していたところ、発酵食品でもある「チョコレート」に出会い、そのチョコレートを何とか事業にしていきたいと感じていた。

 

たまたま、陸前高田で活躍されている「ネパリバザーロ」の土屋さんと出会い、土屋さんが「カカオプロジェクト」を走らせていることを知る。 土屋さんは被災地にとって持続可能な経済の確立のために、この地域の特産でもある椿油を化粧品にして広く全国に販売している。その方がオーガニックカカオと昔ながらの沖縄の製法で作る黒糖だけでチョコレートを作って、本当に喜ばれる、そして体に良いチョコレートを作ると聞いたもので、それをご一緒させていただけないかと協議させていただいたところ、快くご承諾いただいた。 

 

オーガニックカカオだけで作るチョコレート。 レシチン、乳化剤、カカオバター、グルテンなど全く入っておらず、カカオそのものが持つ栄養価の高い成分が有効的に体に働くチョコレート。 世界には無い。 今は海外の厳選されたオーガニックカカオを仕入れているが、これからは沖縄でカカオを栽培して国産カカオチョコレートを作るとのこと。 そして、そのチョコレートが販売されれば、最終的には福島などの原発被災地の子供たちが沖縄で保養することに寄付され、彼ら彼女らの将来の健康と様々な勉強、いわゆる「人への本当の投資」を行うことが最終目標となる。 

 

復興は人が成し遂げるもので、これからの人財に引き継いでいくだけでなく多種多様な発想と経験を積むための投資もしないといけない。 何より、セシウム等の軽減のために大人が最大限の力を発揮しなければならない。

 

震災直後の支援活動を開始した時、被災地の復興で一番大きな問題を抱えるのは福島であり、見えない放射能と闘い続けなければならない宿命にどう立ち向かえるのかその時点では見えなかった。 津波被災地域であれば何とか未来を創り出せるかもしれないと思い、人生懸けて会社を設立した。 何とか8年踏ん張ってきたが、ようやく福島の問題も直視し、何とかしていかなければならないと思い、勝手に立ち上がろうとしている。

 

今回、ネパリバザーロの土屋さんと運命的にお会いできているのは私にとっては宿命なのではないかと思っている。 「事業は手段」、と私は捉えているのだが、土屋さんはそれを既に30年近くも実践し、事業という手段を通じて国際的な問題を解決してきている。 「先駆者がいたのかぁ」と、とても心が救われる気持ちに不思議となった。

 

口だけ八寸のやつは5万といる。 でも本物は本当になかなかいない。 でも本物が目の前に現れたって感じだな。 勉強になる。 

 

今回、ロッツ株式会社でチョコレート事業に参入する大きな目的は以下の6つだ。

 

1. 生産者の保護: カカオ生産者は通常農薬を使用し、収穫の際、生産者が健康被害に合うことが報告されている。 特に子供たちが。 オーガニックカカオを作っている農家から高値でオーガニックカカオを仕入れ、その方が経済的に成立するという選択肢もあるということをカカオ生産者が知り、実行できる世の中を作っていく。 要は持続可能な農業を確立し、搾取型のグローバル経済ではなく、生産者が大きく恩恵を受益する仕組みを作る挑戦をする。

 

2. 顧客満足度の最大化: オーガニックカカオと黒糖だけで作るチョコレートなので健康に良いし、Bean to Barチョコの中では本当に美味しいチョコを作って、お客様満足度を高める。

 

3. 被災地の雇用拡大と観光資源の開発: 陸前高田で生産加工することにより、被災地雇用の拡大に努めると同時に、発酵の里カモシ-に沢山のお客さまに来ていただく。

 

4. 最低賃金を支払える障害者雇用: 障害者雇用施設はあるが、気仙地域ではA型施設が無いため、ここではA型同様の一般就労と同じ賃金を支払うお仕事を提供できるようにする。

 

5. 原発被災地への持続的支援: チョコレートを買って、チョコレートを食べて福島の子供たちの支援をする。

 

6. 被災地から全国に届けられるムーブメント: 「震災が経済的基盤の弱いところを直撃し、復興は難しい」と簡単に言う人が多いが、そうではなく、「この被災地から、そして震災があったからこそ、沢山の方々に届けられる最高の商品というものを作り上げました!」っていうのを

実現する必要がある。 震災で亡くなられた方、行方不明の方、震災関連死で亡くなられた方合わせると2万人を超えます。 誰も死にたくて死んだ人はいません。 震災を意義のあるものにしないと、報われない気がするので、皆さんと一緒に旗揚げて頑張らないといけない、と勝手に思っています。

 

沖縄訪問の話を書く前に、背景だけで熱くなってしまった。 

 

沖縄訪問についてはまた今度書こうっと。