安保法制について | 富山よしのぶオフィシャルブログ

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明日17日午前0時15分特別委員会が開かれ、恐らく強行採決に向かうだろう。

日本の大きな岐路。

国民的議論はこのような大きな法案については本当に尽くした方がいいとは思う。 両方の意見に耳を傾け、最後は民主主義で決めないといけないだろう。

問題は、今国会内はそのような議論ではないこと。 また、民意は不十分であり、説明も不足しているし、論点もでかすぎる。

でかい論点は: 集団的自衛権が必要か必要でないか。 

こんなもん、議論尽くしても賛否両論なんよ。 

圧倒的多数を占める自民党がそれやりたい言うたら、そうなるんや。

ところが、プロセスにも問題がある。

傲慢すぎる。 雑やし。

集団的自衛権については憲法改正せなあかんのや。 それを閣議決定で、異例の国会60日延期で、先にアメリカに約束して儀式的な延長で議論尽くしたっちゅう形にして法案通す。 金もかかるし、意味不な時間ばかり流れる。

今回の論点は僕は次の点だと痛切に訴える。

1. なぜ集団的自衛権が必要なのか? 中国の戦力に対して、バランスをしっかりと取るには強固な米軍との連携が必要。 確かに。 そのためには、国際関係の学問においては、軍事同盟なのだから「見捨てられるリスク」と「巻き込まれるリスク」の議論が必要なのだ。

今日、皮肉にもメディアでは捉えられていないが、横浜の地方公聴会で自民党の推薦の渡部氏が取り上げてた。 集団的自衛権を行使すると、当然「巻き込まれるリスク」が強まるわけだ。 アメリカの戦争に日本が世界中どこでも巻き込まれる。 このリスク。 一方、もしアメリカの聖戦に協力しなければ、日本との軍事同盟は意味がなくなる。 日本は何もしなくてその場合ラッキーだが、もし朝鮮半島で米軍が闘い、日本は傍観しているとアメリカはどう思うか? 日本は一次的には平和だが、将来日米同盟は解消され、自国一国で自衛の道を歩まなければならない。 そのリスクはかなり大きくなる。

さぁ、どのリスクを取るのか。 平和路線をひたすら歩み、声高らかにガンジーが訴えたように非暴力を掲げ、何もしない戦法を取るのか。 それともリアリスト的に、米軍との一体化やむなしとし、戦争に巻き込まれるリスクを取るのか。 

ここ議論して国民が考えないといけないんじゃないか。

2. 自民党多数の国会なので、集団的自衛権は必要というのが多数としよう。 可決されるとしよう。 でも歯どめは必要だ。 要は巻き込まれるのは日本の国益としてあきまへんのや。 日本が関係ないところに武力的に関与していくのはごめんと思う人はほとんどやろう。 世界の警察になりたいわけじゃないやろし。

いつ、戦争は始まるのか。 どの時点で、どの線から武力は行使してよいのか。 あいまいで不明瞭。 全て行政の判断で決められる。 憲法には一切書かれていない。 これが大きな問題ではないのか。 

もっと怖いのは、いつ撤退すれば良いのか。 いつになれば武力行使をしなくて良くなるのか。 その線引きが一切法案に書かれていない。

ここは本当に詰めてもらわないといけないのではないか? 今のままではずるずる本来思ってなかった想定外が沢山出てくる。 国際感覚のない永田町や霞が関では判断できないやろう。

3. 国民の命を守れるのか? 関係ないところに巻き込まれて、自衛隊はどうなるのか? 国際的には全く通用しない言語で国会は議論する。 「後方支援」とあまりにも「後ろの方でこそこそやります」みたいな言葉だが、「後方支援」てものは世界に存在しない。 英語で後方支援という言葉は外務省は「Logistics」と訳している。 すなわち、「兵站」である。 「兵站」というのは、戦場の最前線でテントを設営し、弾をこめ、最前線で給油活動をし、ゲリラに狙われても何ら不思議はない、どころか、一番標的にされるものだ。

イラクに派遣された自衛隊は一番良く理解しているだろう。 めっちゃ危ないやんけーってみんな思っているはずだ。

PKOというのを日本人は理解していない。 平和維持活動とあたかも戦争が起きていないところで、住民のために井戸を掘るとかそんな感じで思っている人が多いと思う。 全く違う。 全く。

今の国連ではPKOは内紛地への軍の派遣である。 ボツワナへの派遣をした時に平和維持の名の元、反政府運の武装解除をして停戦合意を持ちかけたところ、政府軍が反政府軍の武装解除のタイミングを見計らって攻め込んだ。 100万人以上の大虐殺が起きた。 国連軍は内政干渉として傍観し、発砲しなかった。

この反省を元に、今では国連軍は発砲すべきとして、軍がバンバン撃つ。 空爆もやる。 リビアでは国連軍が政府を倒した。 立派な内政干渉だ。 それどころか戦争屋である。

その国連PKOに自衛隊が武力行使できる形で参加するというのが今回の安保法制だ。

勘のいい人ならわかる。 

きけん~~! 危険極まりない最前線への派遣である。

しかも、憲法的には住民を殺害してはいけないから、国連軍の司令で自衛隊が派遣先で防衛のために発砲し、現地の市民を殺害してしまったら、日本に帰国した時に殺人罪で豚箱に入る。

意味不明な法律。

日本のために命をはって出て行って、指示命令に遵守して、日本に帰ってきたら殺人罪で豚箱。

これは国会の答弁で大臣答弁でそう言うてるんやね。

いやいやいや。 それはおかしい。

そうなんです。 集団的自衛権も議論すべきでしょう。 でもそれを実行するんやろうから、そうなったとき、何が問題なのかもっと本質的な議論を国民が理解し、メディアが理解し、皆が本当にそれでいいのか良く考える必要がある。

国会議員はその上で国民の意見を聞き、そして判断をくだす必要があるのではないか。

今回の法案は命がかかわっている話だ。 自国の命だけではなく、世界中の人々の命にもかかわる話だ。

さぁ、日本人よ。 どうするのか。

世界も見ている。

君の信念はどこにある。

どうすべきか。

端的な感情論、あいつの言うことは気に入らないとかちっちゃい話せんと、目開いて耳かっぽじってもっと真剣にこれからの世界の子供たちのために考えんかい!