業務停止までは想定外で,所属弁護士個人への切り替え手続が手間取っているのかなあ・・・
さて,アディーレの件については,ネットを見ると,いろんな事務所が「お困りの方へ」みたいな広告を出してます。
全てがアンビュランスチェイサー的な意図からということではないでしょうが,なかにはそういう意図のものもあるかもしれません。
ただ,チェイサーっていうとウィスキーのイメージしかない(ウィスキー大好きですw)私の事務所にまで問い合わせがくるということは,話を聞きたくて藁をすがる思いの人が多いということで,その受皿を提供しようとしている行為は結果として悪いことではないかもしれません。
10代の頃,偽善でも結果として人を助けることになればよいのかどうかを議論したことがあって,私は,当時ノーの側でした。
溢れるばかりの正義感をもっていた・・・わけではないんです。
リアルな世代なわけではないんですが,ビートルズ,ストーンズといった古典的なロック,あるいはジェローム・デービット・サリンジャーなんかの小説で育った人間としては,かっこ悪いものに対する嫌悪があって。
これもギリ世代ではないんですが,侍の精神とちょっと共通するかもしれません(ギリというのはさばをよみました。いつもより多めにw),
ただ,大人になってみると,結果助かる人がいるのであれば,仮に偽善からであっても,それはそれでよいというところかなあとも。
弱者救済のための崇高な精神から戦って勝ち得た過払金返還を,アディーレなどの多くの事務所がビジネスとしたことに対する批判もあったりしますが,逆にビジネスとしてガンガン広告を打ったことにより,そういうのがあるのを知ったり,敷居を低く感じたりで,救われた人もいるわけで・・・
私が過払いに積極的でなかったのも,正義感とかからではなく,また,前述の議論の話のかっこ悪いとかでさえなく,自分の性格上,楽になれてしまったら堕落すると思ったからなので・・・
ところで,アディーレは,任意整理で和解後の弁済代行をやっていたようです。
件数も現在進行中の案件以上に多いでしょうから,どうしたらいいんだろうって思っている人も多いかもしれません。
ただ,これは,別の弁護士に頼む必要はなくて,和解書記載の振込先に自分で払っていけばいいんです。
弁護士事務所に決まった金額を入れてれば良かったのが手間は増えるかもしれませんが,逆に言えばその手間だけで,今まで弁護士に払っていた手数料もなくなります。
手間が増えても,手数料分が浮いた分で,ちょっとおいしいものでも。
ちなみに,うちは,任意整理を受ける場合でも(近時はほとんどやってないですが),弁済代行はしません。
依頼者にとって,費用に対するメリットがあるのかあと。
もちろん,消費者契約法の精神にのっとり,ちゃんと性格に説明をしてそれでもということであれば,ニーズがあるのかもしれません。
ただ,あるサイトに直接業者と対応しなくていいことがメリットとして書かれてましたが,合意通りに払ってる限りは直接やりとりすることもないでしょうし,延滞が続けば弁護士が辞任するでしょうから,そこはメリットしていうところだろうかと。
私も含め代行をやっていない弁護士も,なんだかんだで少なくとも当面は業者との対応が必要になった場合はやっているのが現状でしょうし。
結局,債権者が多い場合に,個別に振り込む手間を省くかどうかというところだけがメリットじゃないかと思われます。
個人的には,そこの手間を惜しまない方が,再度そういった状況にならないことに繋がるような気もしますが・・・
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