皆さんこんにちは晴れ


今回は、遺産分割です(^∇^)


遺産分割は、被相続人の財産の帰属先を決定する協議です。相続人全員で協議をしなければ無効となります。従って、協議に参加する相続人を確定するために被相続人の出生から死亡するまでの除籍謄本等を取り寄せなければなりません。

ここで、遺産分割のやり直しができるかという問題があります。法的には、遺産分割の合意解除は相続人全員の同意があれば可能であり、その後、もう一度遺産分割協議を相続人全員でやることができます。他方、遺産分割協議を債務不履行によって法定解除はできません。有名な判例です。たとえば、高齢の母親の面倒を看るという条件で特定の相続人が財産の多くを相続するという遺産分割協議をしたにもかかわらず、その相続人が母親の面倒を看ないという理由で、当該遺産分割協議の債務不履行による解除は認められません。


遺産分割の対象となる財産の範囲で問題になるものに預貯金等の金銭債権があります。

相続人財産の預貯金については可分債権であり、相続人が複数いる場合は、共同相続人の遺産分割協議を待つまでもなく法律上当然に分割され、各共同相続人がその法定相続分に応じて権利を承継するという理由で遺産分割の対象にならないとしています。ただ、実務では、預貯金について遺産分割対象に含まれる旨の合意があれば、その合意に従い預貯金を分割対象に含めて協議を成立させています。

可分債権という性質から問題となるのですが、もし、相続開始後に相続財産の預貯金の一部をある相続人が勝手に費消した場合、預貯金については、上述とおり法律上当然に分割され、各相続人がその法定相続分に応じて権利を承継するので当該相続人に対しては法定相続分を超える部分についてのみ損害賠償や不当利得返還請求できるにとどまるとしています。

他方、被相続人の生前にある相続人が預貯金の一部を勝手に費消した場合は、その他の相続人は、被相続人の損害賠償請求権や不当利得返還請求権を相続し、可分債権として各相続人の法定相続分に応じて当該相続人に対して追及することになります。


税務の観点かお

遺産分割のやり直しは、税務上、新たな財産の無償移転だとみなされ贈与税が課せられる危険性がありますので安易な考えのもと行うべきではありません。

遺産分割方法の内、代償分割について課税上注意すべき点があります。

代償分割とは、共同相続人の一部の者が相続によって相続財産の不動産のような現物を取得し、その現物を取得したものが他の相続人に対して代償財産を交付する債務を負担する分割の方法のことをいいます。

代償財産として金銭以外の不動産のような資産を交付した相続人に対しては、その代物弁済履行時に実勢価格により当該不動産を譲渡したものとみなして、譲渡所得課税が行われます。

他方、代償財産を取得した相続人に対しては、所得税は課税されません。代償財産の取得は、遺産分割請求権の行使により取得する性質のもので、所得税法上の所得にはならないからです。

また、代償財産を取得した相続人が将来当該取得財産を売却する際の取得費は、代償分割により当該不動産を交付した時における当該不動産の実勢価格になります。

また、代償分割にかかる相続により取得した資産を将来譲渡した場合は、負担した債務に相当する金額は、その資産の取得費には算入されません。



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皆さんこんにちは晴れ


今回は、遺留分制度です。この規定により相続における紛争が起こっているといっても過言ではありません。遺言書を作成するとき、税制の優遇措置である相続時精算課税制度を利用しての贈与を考えるときは、注意が必要となります。


遺留分制度とはかお

遺留分制度とは、被相続人の有していた相続財産について、その一定の割合の承継を相続人に保障する制度です。

被相続人は、自己の財産を自由に処分することができます。従って、その相続財産をある特定の相続人にのみ承継させることも可能であります。他方、そもそも相続制度というものは、相続人に対する生活保障という重要な機能を有しており、一定の法定相続人に対する一定の保護が要請されています。この両者の調整を図るために民法は、遺留分制度を規定しています。


遺留分権利者かお総体的遺留分割合はてなマーク

遺留分権利者及び総体的遺留分割合ですが、直系尊属のみが相続人である場合は、被相続人の財産の3分の1で、それ以外の場合は、被相続人の財産の2分の1となっています。なお、兄弟姉妹には、遺留分はありません。


遺留分の算定かお

(a)遺留分算定基礎財産=被相続人が相続開始時に有していた財産の価額+贈与財産の価額-相続債務の全額

(b)個別的遺留分=総体的遺留分の割合×法定相続分の割合

(c)遺留分額=a×b

(d)遺留分侵害額=(c)-(遺留分権利者が相続によって得た財産額-相続債務分担額)-(遺留分権利者の特別受益額+遺留分権利者が受けた遺贈額)


加算される贈与・その他問題点かお

(a)の加算される贈与には、限定規定があり、その贈与は①相続開始前の1年間にされた贈与②相続開始1年前より過去にされた財産で遺留分権利者に損害を加えることを知ってされた贈与となります。ただし、最高裁の判例により、共同相続人に対する生前贈与については、特段の事情がない限り、上記期間の限定規定に服することにはならずに、何年前の贈与であってもすべての遺留分算定の基礎財産に加算されます。

もし、ある特定の相続人に対して特別受益となる生前贈与をした場合、当該特定相続人が相続放棄すると遡って初めから相続人にはならなくなり共同相続人に対する贈与ではなくなるので、上記期間の限定規定には服さず当該生前贈与が1年以上前であれば、損害を加える意図で贈与をしたものとみなされない限り他の相続人からの遺留分減殺請求を免れる可能性があります。

また、基礎財産への算入が問題となる財産として①生命保険金②死亡退職金がありますが、それらの財産は、その受取金額により相続人間で到底是認することができないほどに著しく不公平とならない限り、遺留分の算定基礎財産にはならないとしています。


遺留分減殺請求権の行使しょぼん

遺留分が侵害されると、遺留分権利者は、当該遺贈、生前贈与に対して遺留分減殺請求権を行使することにより、その遺留分の取戻し等ができます。遺留分減殺請求権は、形成権という性質を有し、その権利の行使は、受贈者又は受遺者に対する意思表示によってなせば足り、裁判上の請求だけではなく裁判外の請求でもよく、いったん、その意思表示がなされた以上、法律上当然に減殺の効力が生じます。

遺贈、生前贈与が存在している場合は、遺留分権利者は、まず、遺贈から減殺し、その後、生前贈与を、生前贈与が複数存在している場合は、相続開始に近い贈与から順に古い(昔)贈与に対して減殺することになります。これらの順序は、遺言によっても変えることができず強行規定とされています。なお、死因贈与については、遺贈に次いで生前贈与よりも先に減殺の対象となります。

遺贈が複数存在している場合は、遺贈間の先後関係はなく、遺贈の価額の割合に応じて減殺します。ただ、こちらは、任意規定となっており、遺言で価額の割合に応じてではなく遺贈の先後関係を決めることができます。


消滅時効シラー

遺留分減殺請求権は、遺留分権利者が相続の開始、及び減殺すべき贈与または遺贈があったことを知った時から1年間行使しないときは、時効によって消滅します。また、相続開始の時から10年を経過することで消滅します。後段は除斥機関としています。なお、遺留分減殺請求権の行使の効果とした目的物返還請求権は、物権的請求権として消滅時効には服さないとしています。




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今回は、遺産分割協議をしたいが共同相続人に行方不明者がいる場合の問題です(・∀・)


遺産分割協議とは、被相続人の財産をどのように分けるかを相続人で話し合うことです。

この協議は、相続人全員で行わなければ無効です。不動産の名義書換えの登記をするには、被相続人の出生から死亡までの戸籍類を収集して相続人を確定させて遺産分割協議書を作成して確定された相続人全員の署名捺印をもらいます。


ここで、確定した相続人の中に行方不明者がいた場合についての問題です。

遺産分割協議は、相続人全員で行わなければ無効となるので、行方不明者を除外しては成立しません。行方不明者についての対応としては、不在者財産管理人の選任申立て、失踪宣告の申立てを行う方法があります。


不在者財産管理人かお

不在者財産管理人の選任の申立ては、行方不明者の財産を管理する必要性がある場合、利害関係人又は検察官の請求により家庭裁判所が不在者財産管理人の選任をします。遺産分割協議をする場合に申し立てられることは多くあります。ただ、不在者財産管理人は、保存行為、改良行為しかできないので、遺産分割協議等処分行為をするには、家庭裁判所から別途、権限外行為の許可の審判をもらわなければなりません。また、家庭裁判所は、不在者が不当な不利益を受けないように不在者の法定相続分について確保されている内容となっているかどうか等で許可相当性の判断をします。


失踪宣告シラー

失踪宣告(ここでは普通失踪について)の申立ては、行方不明者が7年間生死不明であった場合、利害関係人により失踪宣告の申立てをし、失踪宣告の審判を得ると行方不明者の生存が最

後に確認されてから7年間の期間満了時点で死亡したものとみなされます。そのことにより、行方不明者の相続が開始し、婚姻を解消させる効果が生じます。このように失踪宣告は相続の開始原因となるので、下記のような複雑な法律関係になるので注意が必要となります。

①失踪宣告が被相続人の死亡の前であれば、行方不明者は相続人とならずにその行方不明者の相続人が被相続人の代襲相続人となり遺産分割協議に参加することになります。

②失踪宣告が被相続人の死亡の後であれば、行方不明者が相続人となりその行方不明者の不在者財産管理人が遺産分割協議に参加することとなります。


更に、①の場合の注意点としてはビックリマーク

まず、失踪宣告が被相続人の死亡前になされ未だ遺産分割協議が成立していない場合です。

この場合は、代襲相続人が出てくるので人間関係が複雑化する可能性があります。行方不明者に相続人がいる限り不在者財産管理人が出てくる余地がありません。

次に、失踪宣告が被相続人の死亡前になされ既に共同相続人と行方不明者の不在者財産管理人で遺産分割協議が成立していた場合です。この場合、相続人ではない行方不明者の不在者財産管理人が代理して行っているので当該遺産分割協議は無効になるのではないかと思われます。しかしこのような場合であっても当該遺産分割協議は有効とされています。これは、不在者の死亡時期の前後によって既になされた不在者財産管理人の行為が左右されることは不在者財産管理人の趣旨を没却することになるとの理由からです。

要するに、遺産分割協議が既に成立している場合は、失踪宣告がなされた行方不明者が死亡したとみなされる時期が被相続人の死亡前後を問わず遺産分割協議は有効とされています。


最後にかお

兄弟に不在者がいる方で親の遺産分割協議の相談や推定相続人に不在者がいる方の相続の相談は少なからずあります。相続関係だけ考えてみれば、遺言書を作成しておけば上記のような複雑な問題は解消されます。ここでも遺言書の重要性を痛感させられますパー




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皆さんこんにちは晴れ


本日は、相続や不動産等を扱う実務を行う上で非常に重要な税金の中でも「譲渡所得税」についてご紹介します(^∇^)

我々は、税金のことを視野に入れて相談に応じないとトラブルになる可能性があるのです。


譲渡所得税とは、「不動産や株式等金銭以外の資産の譲渡により譲渡益が生じた場合に課税される国税」です。

たとえば、不動産を売買するとしましょう。

その場合の当該売買対象不動産の当初取得価額と当該売却価額の差益に対して売主に対して税金が課税されます。これが譲渡所得税です。

課税される法律行為は、売買が代表的ですが、下記のような法律行為をした場合も譲渡所得税が課税される可能性があるので注意が必要です。なお、この資産の移転については、有償無償問わず課税されます。


・共有物分割

親子間2名で共有している一筆の土地を二筆に分筆し、それぞれの土地を親及び子で単有にして親子間の共有関係を解消して土地の権利関係を整理する共有物分割において譲渡所得税の問題が生じます。分筆の仕方が当初共有時の持分割合からして親子どちらかの利益になった場合、資産の譲渡があったものとして、得をした方に譲渡所得税が課税されます。ただ、これには、特例があり、当初共有持分に応ずる分け方をすると所得税の基本通達により「共有に係る一の土地についてその持分に応ずる現物分割があったときには、その分割による土地の譲渡はなかったものとして扱う。」として譲渡所得税は課税されません。


・交換

A土地とB土地の交換、土地と借地権の交換等資産の交換をした場合、その資産を時価で売却したものとして譲渡所得税が課税されます。ただ、固定資産の交換の特例により等価交換であれば、譲渡はなかったものとして課税はされません。


・財産分与

財産分与とは、婚姻の解消時に婚姻生活の中で夫婦共同で築き上げてきた財産を清算し、夫婦それぞれの個人財産に分けることをいいます。ここで問題になるのが、金銭以外の財産たとえば、夫名義の不動産を妻へ財産分与として名義を書き換える場合、当該不動産の当初取得価額と財産分与時(通常離婚時)の当該不動産の時価との間に差益がでるとその譲渡益に対して夫に譲渡所得税が課税されます。これは、離婚により妻から夫への財産分与請求権が発生し、夫はその債務につき当該資産の移転により当該債務を免れているという発想によるものです。従って、その譲渡益に対して課税するということです。因みに、無償移転で夫から妻への贈与ではないかと思う方がいらっしゃるかもしれませんが、当該移転は、贈与という法律行為ではなく財産分与請求権に基づく移転という法律構成なので、妻については当該移転が著しく妻が得をした等不均衡でない限り原則贈与税は課税されません。なお、当該移転対象の不動産が居住用不動産であれば、3000万円の特別控除の特例が使えます。


・遺産分割による換価分割

遺産分割には、「現物分割」「代償分割」「換価分割」という方法があり、換価分割が譲渡所得税の対象となり得、代償分割がその対象となる余地があります。

換価分割は、相続不動産を現物では相続せずに、当該不動産を第三者に売却してその売却金を相続人で分けて相続する方法です。売却するので譲渡益があれば、譲渡所得税が課税されます。また、代償金や代償資産を他の相続人に払って一人の相続人が不動産を取得する代償分割をし、その後第三者に売却してその売却金をその相続人が取得する場合、譲渡益があれば、譲渡所得税が課税されます。因みに第三者に売却する予定がある場合、代償分割より換価分割を選択した方が、譲渡所得税の観点では、以下の理由で有利であると考えられます。①換価分割は、売却代金を法定相続分で分け合うことができるので(取得価額も分け合うことになりますが)、代償分割をして一人の相続人から第三者に売却するよりも一人あたりの譲渡益が少なくなる。②代償分割では、代償分割時に交付する代償財産は取得費に算入できない。


・相続分の譲渡

民法では、遺産分割の前、第三者に自己の相続分を譲渡できると規定されています。相続分を第三者へ譲渡すると遺産分割協議から離脱します。この場合、譲受人は譲渡人から相続分の譲渡により積極財産のみならず消極財産も包括的に権利を譲り受けることとなるので、今後、当該譲受人が遺産分割協議に参加することになります。この譲渡は有償無償問わず譲渡人に相続税が課税され、当該譲渡が有償であれば、譲渡益に対して譲渡人に譲渡所得税が課税されます。


・限定承認

前回紹介しましたが、限定承認を選択すると相続開始時に資産の譲渡があったものとみなして譲渡益に対して被相続人に譲渡所得税が課税されます。


・借地権の設定

借地権の設定をし、受け取る権利金が借地権の設定された土地の時価の2分の1を超える場合は、譲渡所得税が課税されます。


以上、代表的なものを紹介しましたが、法律行為により予期せぬ税金が課税される可能性があります。また、税金の特例等で税金の軽減を受ける制度もありますので、法律行為をするときは、様々な専門家に相談した方がよろしいでしょうパー


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あけましておめでとうございます晴れ

クライアント様、お客様、ブログをご覧なられてる方、昨年は本当にお世話になりました。心より感謝申し上げます。

今年度も変わらずご愛顧いただければと存じます。


今年は、限定承認から開始させていただきます(^∇^)


限定承認とははてなマーク

相続とは、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継することをいいます。権利のみならず義務も承継するので、被相続人が多額の借金を負っているときには、相続人はその借金まで相続し負担しなければならないことになります。借金を相続すると相続人はその債権者に自己の固有財産まで使って弁済をしなければならなくなります。相続財産に借金が多くこの相続財産をもってしても借金を弁済できない場合は、相続放棄を選択することになります。相続放棄は文字通り相続財産を一切放棄することとなるので、積極財産たる権利も当然承継することができません。


相続財産が明確でなく積極財産と消極財産のどちらが多いかわからず積極財産が結果的に多くなるようであれば相続したいとか、先祖伝来の不動産をどうしても承継したいと考えている方も多くいらっしゃると思います。このようなときは、限定承認を考えてみてはいかがでしょうか。


限定承認とは、被相続人の残した債務及び遺贈を相続財産の限度で支払うことを条件として相続を承認することです。つまり、相続人は相続によって得た財産の限度でのみ借金の責任を負えばよく、残りの借金を自己の固有財産で弁済する必要はありません。


限定承認の法的手続かお

限定承認は、各相続人が個別に手続ができる相続放棄と異なり、相続人全員でする必要があります。相続があったことを知ってから3か月以内に相続財産目録を作成して家庭裁判所に提出し、限定承認をする旨の申述をしなければなりません。その後、相続債権者や受遺者の請求の機会を確保するために一定期間(請求申出期間)の公告を官報で行います。これらの手続きを経て相続債権者や受遺者に弁済することとなります。

相続財産に不動産等金銭以外の財産が含まれている場合、当該財産を換価して相続債権者や受遺者に弁済します。この換価の方法は、民法において競売による方法ですると規定されています。

また、限定承認をした相続人の中には相続財産の内の、ある不動産を競売にかけることを避けて自己の固有財産を支弁しても良いので当該不動産を手に入れたい(手放したくない)と考える方がいるでしょう。また、相続債権者等にとっては、当該不動産を競売にかけようがかけまいが相続財産の持つ客観的価値さえ確保できれば良いと考えているはずです。

そのため、民法は家庭裁判所が選任した鑑定人の評価に従い、限定承認者が競売を中止させ、先買権を行使して競売に代わる換価手続をすることができると規定しています。つまり、当該不動産が欲しい限定承認をした相続人は、評価額に相当する資金を自己の固有財産を用意して当該不動産を購入し、その購入財産でもって相続債権者等に弁済するのです。

このように限定承認を選択すると限定承認をした相続人と相続債権者等の思いについて一定の調和を図ることが可能となります。


限定承認の税務かお

限定承認で注意しなければならないことは、「みなし譲渡所得税」の問題です。

譲渡所得税は、不動産や株式等金銭以外の資産の譲渡があった場合、当該資産を当初取得した金額と当該資産を譲渡した時の金額の差である譲渡益(資産の値上り益)に対して課税される税金です。通常、相続を単純承認した場合、相続による資産の移転(被相続人から相続人への名義変更)につき譲渡所得税は課税されず、相続人が取得費及び取得時期を被相続人から引き継ぐことになり、その後、相続人が当該資産を譲渡したときにその譲渡時点で譲渡所得税が課税されることになります。

一方、限定承認した場合は、その相続開始時にその時における価額に相当する金額により資産の譲渡があったものとみなして被相続人に対して譲渡所得税が課税されます。その相続時点で所得税の清算をしようとするものです。限定承認をした相続人は、被相続人が納付すべき譲渡所得税を承継することになるのです。ただ、相続財産を超えてこれら国税債務を負担する必要がないので被相続人の相続財産が結果的にマイナスであれば、当該国税も支払う必要がありませんが、相続財産が結果的にプラスとなった場合、予期せぬみなし譲渡所得税が課税されることがあるので注意が必要となります。


限定承認は、法律面税務面を総合的に考慮して選択する必要がありますパー


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皆さんこんにちは!!


事務所のホームページを更新しましたニコニコ


家族信託の中でも「第三の成年後見制度」といわれている福祉型家族信託についてです。


福祉型家族信託というのは、「高齢者や障害者等の生活を支援する信託」です。


高齢化社会、核家族化の進展により高齢で認知症が進みつつある配偶者を抱える方は自分の死後、配偶者の生活支援がきちんとなされるか心配となります。


また、障害を抱えるお子さんをお持ちの方は、自分の死後、その子の生活支援がきちんとなされるか心配でしょう。


そのようなお悩みをお持ちの方は、「信託」を考えてみてはいかがでしょう。

後見制度と併用させるとより手厚くその方々の生活支援に資することとなります。


是非、検討してくださいパー


「配偶者亡き後に備える信託」

http://www.yoshimura-legal.jp/pm1.html

「親亡き後に備える信託」

http://www.yoshimura-legal.jp/pm2.html



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皆さんこんにちは!!

今日は「借地権の終了」ですニコニコ


普通借地権は、期間が満了しても地主側に正当事由がなければ借地人を退去することはできません。借地人の居住の必要性と地主の居住の必要性を比較衡量します。通常は、今まで居住していた借地人の居住の必要性が高くなると思われますので、退去させるには困難が生じます。この正当事由を補完するものとして立退料というものがあります。立退料を払うことにより正当事由が補完され立退きが認められることがあります。

判例等によれば、地主さんから明渡しをする場合は、立退料が必要となるケースがほとんどです。しかも高額になっています。

一方、借地人さん側から任意に土地を返還するので立退料を請求された場合、地主さんは立退料の請求に応える義務があるのでしょうかはてなマーク

この場合、税務上の考え方で借地人からの任意返還についても立退料を要求しているケースがあるようですが、立退料の正当事由の補完という性質上、法律的には立退料請求の根拠がないので応じる必要はありません。

借地人に相続が開始した場合目

借地権には相続性があるので借地人が死亡した場合、借地契約は終了しません。相続人にその権利が承継されます。承継が生じれば、当該相続人が借地権者となりますが、相続のような包括承継の場合は、借地人が変わることによる地主の承諾は不要ですし、承諾料は発生しません。しかし、地代の支払いの関係や地主との信頼関係維持のため、借地権者が代わったことは地主に伝えておくべきです。

また、当該承継相続人が居住の承継を拒否し明け渡すので立退料を請求してきた場合、地主さんはこのような土地の任意返還についての立退料請求に応じる必要はありません。法的に立退料の発生する根拠はありません。


税務上の問題かお

税法の考え方は、借地権者は上地権部分を所有し、地主は底地部分を所有すると考えます。従って、借地契約終了に際し、借地権の無償返還として上地権の買取代金が支払われないときは、そこで無償による資産の譲渡が行われたとみなすことになります。

立退料を授受しないで借地権の無償返還については、地主、借地人が個人の場合、地主については借地部分を無償で取得したとみなされて贈与税の課税が行われます。ただ、借地人が任意返還を申し出て(法律上支払い義務はないのですが)地主が立退料を支払った場合、借地上の建物が著しく老朽化することにより借地権が消滅する等のような相当な理由があれば、課税関係は生じません。


立退料の授受があった場合、地主が支払った立退料は、借地権の買取代金として取得価額に加算されます。立退料の支払いは借地権の買戻しとされるからです。その後、当該更地となった土地を第三者に譲渡するとき、譲渡所得税の「取得の日」の判定は、旧底地部分について地主が当初土地を取得した日であり、旧借地部分は立退料を支払って借地権の返還を受けた日となり、長期譲渡と短期譲渡の区分が区々に判定されることになります。


因みに借家契約の立退料は、不動産取得税の必要経費となります。借地契約と借家契約の立退料の税法上の観念は異なるようですかお

一方、借地人側は受領した立退料については、譲渡所得税として課税されますパー



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皆様こんにちは!!


今回は、借地についての「地代」のことをお話したいと思いますニコニコ


地代とははてなマーク

地代とは、借地人に土地を使用収益させることに対する対価を意味します。

借地契約における地代の算定方法には種々な方法がありますが、一般的な適正地代は固定資産税の2~3倍が目安となります。


地代の増減請求権かお

地代は、借地借家法において増減額を請求することができると規定されています。

この増減請求権は、地主借地人当事者の主観的事情によるのではなく、現行の地代が不相当になった客観的事情を斟酌するべきとしています。

客観的事情として①土地に対する租税その他の負担の増減②土地の価格の上昇若しくは低下その他の経済事情の変動③近傍類似の土地の地代等の比較が例示として挙がっています。

地代を増額しない旨の特約がある場合、地代が不相当になっても増額請求権は認められません。これは、借地借家法に規定されています。しかし、これでは地主さんに酷だということで、下級審判例の中には、不増額の特約が長期間にわたり、その間に経済的事情の激変が生じた場合には、事情変更の法理により増額請求が認められるとされたものがあります。

一方、地代を減額しない特約があっても、借地人保護の借地借家法の法理により減額請求権の行使を妨げることができません。

地代の増減額については、基本的には当事者の協議(話し合い)ですが、その協議がまとまらないときは、簡易裁判所に調停を申し立てて、調停不調の場合は、賃料増額(減額)請求訴訟を提起することになります。地代の増減額については、調停前置主義となっています。


負担付使用貸借契約!?

先ほども述べましたが、地代とは借地人に土地を使用収益させることに対する「対価」を意味します。この「対価」は、土地の使用収益に対応する経済的価値を有している必要があるのです。

借地人側の負担がこの経済的価値を有しない場合、「対価」としてではなく「負担」にすぎないものとして扱われることになるので注意が必要です。

たとえば、地代が固定資産税相当額であったり、当初地代を設定してから地代の改定をせずに現在の固定資産税相当額にも満たない場合等です。

このような場合、最高裁の判例により、このような契約は、無償性が強く土地の賃貸借契約ではなく、負担付使用貸借契約に過ぎないと判示しています。

そもそも借地権とは、建物の所有目的とする地上権又は土地の賃貸借のことをいうので、使用貸借であれば、借地権とはいえなくなります。

従って、法定更新の概念もなく、期間満了時の明渡しの際の立退料等正当事由も不要ということになります。また、借地権の対抗力もないので土地の譲受人に対抗できなくなります。

このように賃貸借契約から使用貸借契約への転化の有無が争われ、使用貸借契約とみなされた場合、借地人さんに不利益なことになります。

一方、地主さんは地代の増額請求の際、借地人さんに理解を求めるときの材料にしてみてはいかがでしょうかパー


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皆さんこんにちは!!


以前、ご紹介しました定期借地権の中の「建物譲渡特約付借地権」のご紹介をしますニコニコ


建物譲渡特約付借地権とははてなマーク

存続期間30年以上である借地契約で、期間が満了するときに借地上の建物を相当な対価で地主に譲渡することを特約する借地契約です。土地上の建物が地主さんの所有物となることで土地所有者と借地人が同一となるため、民法の混同の規定によって借地権は消滅します。結果、地主さんは借地権の負担のない土地を取り戻すことができます。

建物譲渡特約付借地権については、契約内容の書面化は要求されていません。

借地人がこの合意に反して第三者に売却して移転登記をしてもこの譲渡は無効とされません。(ただ、借地人との間では損害賠償の問題にはなります。)その場合、新たな建物の所有者との間では普通借地契約の成立を主張されることになる可能性があり、厄介な問題となりますショック!

これを防止するためには、建物譲渡特約付借地契約を書面で契約し、順位を保全するために売買予約等を原因とした所有権移転仮登記をしておく必要があります。


問題点かお

もし、建物が借地契約期間中に火災や地震等によって滅失しても借地契約は終了せず、普通借地権として存続することになります。従って、当初の契約の際、滅失後再築した建物についても買取りの目的物となる条項等を入れて建物譲渡特約付借地権の効力が及ぶようにして当初の借地契約期間満了時に地主さんに譲渡されるように契約事項を工夫しなければ、返ってこない普通借地権になってしまうことになるので注意が必要です。つまり、当初の契約段階で、将来再築した建物についても当初の建物譲渡特約の合意内容が維持される契約内容にしておくべきです。また、当初の建物譲渡特約付借地権が生きていたとしても再築後の建物によっては、譲渡金額が高額となり資金が足りなくなることになるので、再築の際、過度に高額な建物が建築できないような条項を定めておくべきです。



法定借家権の成立についてかお

この建物譲渡特約付借地権が消滅した場合、借地権者又は借地権者から賃借を受けている建物賃借人が建物の使用を継続しているときは、これらの者の請求により期間の定めのない賃貸借(又は、借地権残存期間があったときは、その期間とする賃貸借)がされたものとみなされます。

この期間の定めのない賃貸借は、例の「正当事由」がなければ地主さんに戻ってこないことになります。ここで、正当事由が不要で、期間満了時に必ず地主さんに戻ってくる「定期借家契約」を建物譲渡特約付借地権上の建物の賃貸借についても締結することができるので、当初の当該借地契約締結時に将来のこの法定借家権の成立時の建物賃貸借について定期借家契約である旨の定め(説明もしっかりするビックリマーク)をしておくべきです。

また、借地人からの当該建物の賃借人にも定期借家契約である旨を主張できるように、当初当該建物譲渡特約付借地契約締結時に地主さんと借地人さんとの間で「建物を第三者に賃貸する場合は、建物譲渡特約の効力が発生する前に期間の満了する定期借家契約によらなければならない」旨を定めておくべきです。


建物譲渡特約付借地契約は、地主さんにとって契約条項を工夫する必要がありますが、土地活用としては良い制度ではないでしょうかパー


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皆さんこんにちは!!


今回は相続のお話で、「代襲相続」についてご紹介しますニコニコ


被相続人の第一順位の相続人である子(養子含む)が①既に死亡している場合②相続欠格や相続人から廃除され相続権を失っている場合、被相続人の孫が相続人となります。代襲相続をしたこの孫のことを代襲相続人といいます。なお、被相続人の子が相続放棄をした場合は、被相続人の孫は代襲相続人になりません。


被相続人の養子の連れ子は、代襲相続人になりませんが、養子縁組後に出生した養子の子は、代襲相続人となります。

子も孫も既に死亡している場合は、ひ孫が再代襲相続人となります。

被相続人の兄弟姉妹の子も相続人となる兄弟姉妹が既に死亡している場合は、代襲相続人になりますが、代襲相続人となるのは、直系卑属と異なり、甥姪までの一代限りで再代襲は認められていません。


特別受益者の範囲について注意すべき点はひらめき電球

被相続人が子Aに生前贈与していた場合で、Aが被相続人より先に死亡していたら代襲相続人である孫Bは、Aの持戻しの義務を引き継ぐことになるのですかお


税務上での注意点ビックリマーク

相続税法には、相続又は遺贈により財産を取得した者が被相続人の1親等の血族及び配偶者以外の者であるときは2割加算で課税することになります。たとえば、兄弟姉妹に相続または遺贈した場合、兄弟姉妹は2親等なので2割加算になるわけです。

子が親を代襲して相続人となった場合には、子の地位なので割増課税は行われません。

孫養子のように被相続人の直系卑属がその養子となっている場合には、子であっても実親が生きていれば割増課税となります。しかし、その孫養子の実親が死亡しており、代襲相続人となっている場合については、割増課税はしませんかお


相続時精算課税の適用についてひらめき電球

養子が離縁された場合は、その後に元養子が死亡しても、元養子はその相続人とななりません。従って、相続税の申告は通常あり得ません。

しかし、養子であった期間に養親から相続時精算課税制度を利用した贈与を受けていた場合、元養子にも相続税申告義務がありますビックリマーク

当該制度を利用するともはや撤回できず、離縁したとしても元養親の相続が開始すると当該制度を利用して受けた贈与について相続税の申告義務を負うことになるのですパー


ざっと代襲相続についての法律面・税務面の論点をご紹介しましたが、相続実務をやっていると親の先死にや兄弟姉妹の先死にによる代襲相続は非常に多く、遺産分割協議や財産の名義書き換えが大変になることがあります。こんなときは、「遺言書があればこのような大変さを回避できるのに。。」と強く思います。

やはり、遺言は作っておくべきですね目


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