上馬にある予約がなかなか取れない名店「千里」。おじいちゃんとお父さんがフロアにいておばあちゃんが料理を作っていたときからのおつきあい。子どもが生まれたときに最初に行った外のお店(厳密には桜新町のロイホだったが)。産後のひだちにいいよといって、わかめとタラのスープを出してくれたなあ。
私たちが近所にいたころはお父さんがメインで、今は三代目が週に数日「一里」という名前じょじょに継いでいる。息子さんご夫婦は珍しい楽器の奏者として世界的な音楽家なのに、おふたりともお店も一切手抜きなし。どれだけ葛藤があったのか、一族が協力してあれだけのすばらしいお店にするのにどんなにたいへんだったか。その積み重ねには頭が下がるばかり。「家事ヤロウ!!」で紹介したサクサクしょうゆを教えてくれたのもここのお母さんだし。ここのしゃりしゃり冷麺は韓国以上においしいし。
狂牛病のときはチゲに舵を切って切り抜け、今回はテイクアウトやUbereatsをやっているのだが、そのクオリティたるや並大抵のものではない。「般゚若」のカレーがこぼれないようにジップロックに入っているのもすばらしいが、その上をいく、汁が混じらないようなシーリング&工夫がしてある。
近所の「神威」の、全部それぞれの汁でずぶ濡れなのにおいしいお弁当もそれはそれでいいんだけどね。
完璧にドライなのにしっとりしている焼き加減が神なカルビ丼。タレがほんとうにすばらしいんです。
汁が少ないのにみずみずしくつやつやのナムル(もやしがしゃきしゃきなのとよくつかってる二種類入ってたのも最高)、自分ではどうやってもこんなにうまく焼けないロース丼。自分の野菜炒めのてきとうさが目立つわ…!
名店に触れると背筋が伸びます。私もいい仕事しよう
そして電車でぽこぽこと海へ。良い子は向かいのシートに足を乗せるのはやめましょう。
いつも待っててくれる柳。変な天候でお疲れ気味だった。
いつも待っていてくれる地魚たち、最高に新鮮
マスクも干しているワイルドな姉。
みんなマジ寝。
よく咲いてた
海の女
小学生並みの56歳の日焼け。このあと鼻の頭の皮が剥けた。
ばーちゃんと孫の懐かしい写真姉と「ほんとにとんでもないクソババ〜だったけど、今となっては会いたいねえ」としみじみ話すのもいい感じ。
帰ったら坂口恭平さんのバナナの葉の絵が届いていた。ほんとうにいい。生きてるみたい。
まいったな2020(笑)
宮下公園がこんなふうになるなんて、「バベル」の凛子ちゃんも思ってなかっただろうなあ。レストラン街は迷走気味だけれど、店のセレクトはいい。大好きな「海南鶏飯食堂」も入ってる。そして下のテーマパーク的横丁の屋外席がすごいにぎわい。もちろんちゃんとコロナ対策はしてたけど、若者の勢いをだれも止められない感じで、とってもよかった。
制限のある中でどれだけ楽しめるか、それが人生の醍醐味です。ちゃんと消毒して、検温して、するべきところではマスクをして、できるかぎり夏を楽しみましょう。人生に1回しかないこの夏なんですから。帰省しているみなさんも、できないみなさんも、心淋しくないよい時間を