8月23日虹

 

きのう、青山ふきんを歩きながら(CS60にいらした読者の方、たぶん私が思っているあの方だと思うんだけれど、そんなときは気にしないでお声がけくださいね〜。慶子さんの叫びも聞いた?)、出張以外にただ買い物をしたり待ち合わせたりして、のんびり外を歩くことができたのは4ヶ月ぶりくらいだと思った。

育児か介護で3時間以上家を開けるのがこわくて、どこにいてもさっと帰っていたのだ。ボクシングの3分間と同じくらいに、体が3時間を覚えている。

今、表参道や青山あたりを歩いていても、大阪と違ってなにひとつ心地よくフレンドリーなものはないんだけれど(行きつけの店と、お金をうんと使えば別だけど)、数時間後には予定があるから、そのまま外にのんびりいてウィンドウショッピングでもしようかなという、そんなことが時間を気にせずできるのって幸せだなあと思った。家の犬と猫が若いからできることだ。

でも、これからはなるべく家にいようとやはり思う。

今日はちょっと休憩。たまには休憩しないとね。

いつも犬と猫が死ぬと、シッターの星さんと山西くんとゆきちゃんが(ときにはいっちゃんやのんちゃんや事務所スタッフたちが)お花を持ってきてくれる。このところなんて3回も連続だ。ほんとうにありがたかった。ただお花を渡してお別れを言って去っていく。なんてすごいことだろうと思う。

いずれも忙しい人たちだが、分刻みのスケジュールではない生き方だからできることであって、日常にちゃんと余白がある、それってとても大切なことだなと思った。

仕事上海外出張は避けられないけれど、犬と猫にとっては「家にいてあたりまえ」の私や夫がいなくなっちゃうわけだからなるべく避けたい。

あたりまえに近所にいて、あたりまえにすぐ帰ってくるという生活が、もうこのさい不義理でもいいからしたいと心から思った。そのぶん、文章だけは世界のどこにでも行ってくれると嬉しい。

ほんとうに行きたいところにだけ、しっかり味わって行くようにしよう。

そしてたまにはそんなふうに、意味なく外にいる余白の退屈も大切にしよう。

うちの向かいの超ナイスなアパートを新事務所として借りようと思って内見したけれど、なんとポストがない!ドアの新聞入れに郵便物も入るタイプ。

これは若くて、ひとり暮らしで、出かけた先でそのまま泊まったりするような生活をする人の間取りだなと思った。

もう私の人生には、そんなことはきっとないのだな。しっかり今を生きよう。

数日前に亡くなった友だちのうちには、若い頃よく泊まりに行った。お互いに都内なんだけれど、仕事が忙しい合間に会うからおしゃべりがつきなくて帰れなかったのだ。そして私はきっと家に帰るのが淋しいと思っていたのだろう。今の私にはケアするべき家とか育てるべき生き物がいて、自由は少ないかもしれないけれど、心の自由はうんと広がった。

今日のタクシーの運転手さんは、そうじをしていて時間ギリギリに家を飛び出し汗だくで乗った私に「ほら、外は暑いけれどこの中は涼しいし、空は雲ひとつないし、最高ですよ!しばらく涼んで快適に過ごしてくださいね〜」と明るく言っていて、私は心の中で「福山の尻でも野球でもない!久しぶりに当たりだ!」と心の中で思いました。

 

照れ

 

常識的な量(笑)の芋を夫がもらっていたので、ひたすら煮転がして(なんと転がすの用法がほっといてもぴったり爆  笑)、またも銀行に手続きにいくことができなかったので別の銀行のワンタイムパスワードのトークンの設定とかアプリのダウンロードなどして、地道に過ごす。

トークンがハードなのか、ソフトなのか、スマホを変えたらどうなるのか(設定し直しです)、デビッドカードなのかキャッシュカードなのかクレジットカードなのか、借金なのか前借りなのか定期があるからそのぶんは引き出せるっていったいなんなのか、考えることが多すぎて高い税金と共に混迷を極める現代社会!なんでもいいけど、送られてきたカードに指紋認証を入れるために、印鑑とパスポートと郵便物をみんな持って3時までに銀行に行かなくちゃいけないっていうのは堪忍してほしい〜。忙しくてそんな時間はなかなか取れない。とにかく登録しないとお金がおろせないので、現金のない女として数週間生きてしまった!が、意外になんとかなっているので、もしかしたらこの世からはだんだん現金は消えていくのかもとさえ思った!

 

爆笑

 

煮転がされた白石さんの芋、いい胡椒とだしの味、超おいしい

むちゃくちゃ踏み転がされた洗濯もの

大切な中島さんの作品に飛びつき転がさないで!

 

びっくり

 

家のなにを手に取ってもタマちゃんの毛がついていて、お骨にお花やお線香をあげているのにまだうまく信じられないのですが(なにせ17年だから)、いいことしかない猫生だったなあと思います。

でもそんなわけで悲しんでるひまも椅子にケツ肉をなじませているひまもなく、家中走り回りながら小さい子たちを育てなくちゃです。

よい夜を!