7月15日
綾戸さんはきっと歌ってくれるはずと願っていたら、何曲もすばらしい歌とピアノを聴かせてもらえた。
両親が存命の頃、彼らはほとんどのことにおいて気が合わなかったが、「ぼてぼて茶が嫌い」「美輪明宏さんの歌が嫌い」(私は大好きですのに!…たぶん戦後に『ヨイトマケの歌』を聴きすぎたのだろう。この歌を美輪さんが歌われたのが両親が死んで最初の紅白で、『まさかこれを見たくなかったから去ったのでは』と身内では噂された)「綾戸さんの歌が好き」というところだけ一致していたので、よく家族でライブに行った。
だからとても懐かしかったけれど、歌も演奏もご本人もものすごくパワーアップしていたので、多分険しかったであろうこの期間の道のりを思って涙が出てきた。
存在自体が気合いというか、今は今しかない、二度とない!ということをいつでも教えてくれる人だ。さっと演奏を始めてすぐ歌いだせる、一見カジュアルに見える感じだからこそ、日々どれだけ練習していらしたかわかる。
目上の人といるときの成孔さんっていうのがこれまたファンとしては萌える礼儀正しさで、おふたりのトークのあまりの面白さに笑って泣いて、心がすっきりした。
成孔さんが、ほんものの綾戸さんに会った感想を聞かれて「全てがすごくリアルな人」「シマウマって小さい頃から写真で見るし、テレビでも見るし、でも実際に見るとほんとうにシマウマっていたんだ!シマウマのままなんだ!と思う、そんな感じ」と言ったら、綾戸さんが「シマウマって、白いところだけ見て首を振ると茶色が見えてくるねん」と返したのが超おかしかった。
こんなにもあっという間の数時間ってなかなかなくて、違う次元に触れた気がした。
うちの犬、売れ残りで大きくなりすぎて半額だったんだけれど、興奮して白目になるところがディスカウントポイントだったのではないかと勘ぐっている。
人の犬親?からしてみたら、そこがまたかわいいんだけれど。
昼にはユザーン、勝井祐二さん、フルカワミキさん、ナカコーさんというものすごい豪華なメンバーのランチライブに行く。フルカワさんの声はすばらしい。考え方もすばらしい。だからもっともっと強く自信を持って楽曲の作りかたをしぼりこんでほしい。それにしてもしっくりくる組み合わせで、勝井さんの即興力を思い知った。
同じ椅子のはじっこに柴崎友香さんがいたので、むりやりに写真をいっしょに撮ってもらった。私は全部をちょっと太めのえんぴつで優しく描いたような柴崎さんの顔がとにかく大好き(もちろん小説も好きですよ)。ある意味で理想の顔。「私はいろんなことを決めています」という感じがして、ほれぼれする。
綾戸さん大好き
はじっこに写っている成孔さんのスニーカーがまた超おしゃれだった
ユザーン
いたずらをしていてバレた顔。「あっ」という声が聞こえる写真
やっぱりつゆ艸のプリンはいい