残念なことに可夢偉は来年F1のグリッドに居ません。

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F1から日本の自動車メーカーやタイヤメーカーが撤退したことでTV放送もBSのみへとなり、日本の企業にとっての宣伝広告のメリットが大幅に減ってしまいました。


全世界でみればとても大きな宣伝効果をもったスポーツであることに間違いはなく、実際日本GPでの観客動員数をみても世界のみならず日本中の人たちがどれだけ注目しているかが分かります。



今のF1は残念ながら実力だけでシートを獲得することは困難であり、持参金がなければシートを獲得できなくなってしまった。そう、レーシングドライバーは遊びでやってる訳じゃなくて仕事としてやっているのにちゃんちゃらおかしな話です。


可夢偉はトヨタに育てられ、トヨタの支援のもとF1までたどり着き、そのワンチャンスをものにして翌年ザウバーへと移籍しました。初めてのフルシーズンからしっかりとギャラをもらって乗れたまれに見るタイプのシンデレラボーイです。

しかし、F1というのは物凄いスピードで開発が進みます。開発をするということは何百億という膨大な費用がかかる訳ですが、チームとしてのインカムはスポンサー金とシリーズ順位に応じたFOMからの配当金でしかありません。


ドライバーはチームが作り上げたそのマシンのパフォーマンスを最大限に引き出すのが仕事。だからドライバーはある意味チームにとってのツールであり、その中でも強いドライバーをギャランディーで各チームが取り合いをするのが当たり前だったと思います。その為に我々ドライバーはパフォーマンスを魅せる。どんなスポーツもそうだしそうあるべき。


ですが年々開発スピードが進む中、各チームは十分なスポンサー額を得ることができなくなり、スポンサーを持ち込めるドライバーを獲得せざるを得ない時代になりました。そこにもう一つ悪いファクターとして、実力もありながら持参金を持ち込めるドライバーが多すぎる。

尚且つチームが独自で獲得したスポンサーにおいてもスポンサーの意向によるドライバー選択も求められる。日本の企業がいない今のF1に可夢偉が持参金無しで乗る事が一気に難しくなってきたということです。

だから中々皆さんには理解しにくい部分だと思いますけど、モータースポーツ界はこういった部分で他のスポーツよりも難しい要素が多いのです。



多くのF1ファンに支えられ、この短期間で可夢偉は巨額の支援金を得ました。残念ながら2013年にこのお金は使われずプールされる形で2014年のシート獲得に向けて大事に扱われることになると思います。


近年のF1は一旦シートを失ったドライバーでもカムバックできる状態にあります。だからこれで終わりだと思わずに応援してやって下さい。それに可夢偉はパフォーマンスが問題になってシートを失った訳ではない。次元は違うかもしれないけど、俺も多くの政治的、金銭的理由で悔しい思いをしてきたけど、失ったというフレーズをマイナスに捉えないで頂きたい。1年しっかり各チーム・スポンサーと温める時間ができたとプラスに捉えてやってください。


もし、仮に可夢偉が今後F1に戻れなかったとしたら、もうしばらく日本人ドライバーがF1に行くことは難しいと思います。勿論可能性がない訳ではないけど、良いチームで走れる可能性がある体制をもってF1に上がる日本人ドライバーがすぐに出てくるのは物理的に考えても難しい。それこそお金では買えない「評価」をもっているのは唯一可夢偉なんです。


だから絶対可夢偉はF1に戻らなければならない。これはF1ファンの皆さんにとっても、日本のモータースポーツ界においても非常に重要なことです。



可夢偉は勝てる。絶対勝てるしトップチームへ行くことができればチャンピオンシップだって獲れる。その夢の実現に向けての準備期間として2013年は皆で支えてやって下さい。




頑張れ可夢偉

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