エリちゃんはやんちゃを通り越して、ものすごく乱暴者。あの小さな体で、誰にでも唸りながら向かっていく。大きなペネロペさんにも、ペネロペが手加減せず応戦しなければならないほどの勢いでかかっていく。
もちろん家族にだけで、お外では虫も殺さぬお淑やかさを気取ってますけどね。
エリちゃんにとって、家族はワガママが通じる最高の遊び相手なんですよね。だからほぼ、リサやシャーロットに任せっきりで、好きなだけ喧嘩遊びをさせている。もちろん、エスカレートしすぎるのは良くないので、そこら辺は適度に介入しますが、危険性はない。
しかし、この日の夜は違いました。
みんなお布団に入ったところで、エリちゃんだけが布団の中で座ったまま唸ってるんです。
すぐにこれはヤバい!と思い。エリちゃんを腕の中に抱え込みましたが、収まる様子がない。唸ると言っても、本当に微かで、振動がかろうじで伝わってくるって感じ。深夜で静かで、私の真横にいたからわかっただけ。それだけなら、何に唸ってるのかわからないし、外からの気配に警戒しているとも考えられる。でも違うんです。それはシャーロットに向けられていて、シャーロットもうなりはしてないけど、布団の中から緊迫した空気が伝わってくる。
本気喧嘩は必ず阻止しなければならない。
せっかくお風呂で温まって布団に入ったばかりでしたが、私はガバッと起きてエリちゃんを抱っこしたまま階下のキッチンに走りました。
もちろん、イヌ全員「なんだ?なんだ?なにがあるんだ?」ってついてきますよ。そしてキッチンに入ったら、全員私に全集中して「なにですか?おやつですか?」って見るんです。その時はエリちゃんももう私から離れて床の上。
そのまま犬をキッチンに残して、私は寝室に上がったのですが、当然10分もしないうちに犬たちは啜り泣き。キッチンまで迎えに行き、全員でベッドに向かう儀式をはじめからやり直し。
体はすっかり冷えてしまいましたが、その後みんないつものお布団ポジションに収まって、わたしも犬たちにあたためられて一件落着。
エリちゃんはシャーロット並みに気が強くて身体能力も優れているので、もしかしたらシャーロットに挑戦してしまうのか?と、とっても心配になりました。
しかし、次の日には2匹でこんなふうに寝ていたので、なんとか丸く収まっているようです。
お願いですから、勢力争いみたいな人間臭いことはしないでくださいね。
犬は犬で幸せに暮らしてほしい。