動物の飼い方によって飼主さんの動物飼育に対する認識は変わります。
- 愛玩動物として愛でたい
- アニマルスポーツ等の競技会で活躍させたい
- 使役犬として貢献させたい
はっきり言って犬の飼い方には多様性があるべきで、どれが正解なんてありません。
ただ、間違を起こさない為にも、正解を導き出す為にも、動物福祉を踏まえるべきでしょう。日本ではまだ馴染みのない、専門家ならもう導入済みであっても、まだまだ一般飼主には浸透していない知識です。
さて、そんな知識を持たずに、異常な数の犬が集まるオフ会を開催するとどういう事になるか。
通常のドッグランでさえ、トレーニングされていない犬が一頭居ると他の犬は多大なストレスを感じます。 なのに、何十頭もの初対面の犬達が限られたスペース内に放たれた場合どうなるか？ 映画に出てくる、政府や警察組織が崩壊し、人々が欲望のまま行動する未来都市状態です
怖い話が好きならそんな映画も面白いでしょうが、現実に目の前で繰り広げられるのはごめんですね
怖い話が好きならそんな映画も面白いでしょうが、現実に目の前で繰り広げられるのはごめんですねさて、先日咬み付き事故や脱走事件が起きた100匹以上集まるオフ会。 主催者は規約を引っ張り出して、主催者側に落ち度がなかった事を強調して、一件落着させたようです。その後、報告として投稿をあげています。その中に、ああ、だから事故が後を絶たないだと分かる認識の相違が明確に書かれていました。
オフ会を「人の為ではなく、愛する我が子（犬）の為にやっています」犬にとって知らない犬がわんさと居る閉鎖された空間に放たれるほどストレスを感じる事はありません。大量に犬を集めるオフ会ほど犬に迷惑なものはありません。犬が喜んでいると思うなら、大きな勘違いでしょう。事件に言及して「正直この程度の出来事で揺らぐ事ではありません」咬み付きや脱走を「この程度の事」と言ってしまうのなら、もう犬は飼わないでくださいとお願いしたい。 咬んだ犬、咬まれた犬と人は身体だけでなく心にも傷を負っているのです。 こんなの日常茶飯事、どうってこと無いって考えているから、事前に事故が発生しない対策をしないのでしょう。
参加者のコメントを引用 「こんな面倒な事に巻き込まれて辞めるなんていわないでね」「こんな面倒な事」とは、脱走や咬みつきの改善を要求されたことでしょうか？ これを面倒な事と考えているなら、そしてこんなコメントをする参加者にもしっかりした指導（説明）が出来ないだけでなく賛同しているのなら、イベントを主催するべきではないですね。
脱走事件に関しては「柵ではなく、扉から出て行ったのを見た人もいるんですよ」と言っています。
柵であれ扉であれ、ドッグランから人間の意図に反して犬が場外に出てしまう事があってはいけません。出入り口から出たのなら、その出入り口のあり方を改善する必要があるでしょう。 壊れた柵から抜け出したと言っている当事者に向かって、柵は壊れていなかったと反論したかったのなら、認識不足をさらけ出す事になったようです。 もし「柵から抜け出たのを目撃した人がいる」と言っている当事者の発言を誤情報だと証明するためならば、当事者に向かって発した「憶測で言っている」という言葉を自分にも向けるべきです。
同犬種が集まるオフ会は、自分の愛犬以外の犬の行動を観察できたり、飼主さんどうしで情報交換をしたり、実はとても楽しい。自分の愛犬自慢を喜んで聞いてくれるのも、同犬種を飼っている飼主さん同士だからでしょう。そんな楽しい会を本当に存続させたいのなら、問題点にしっかり目を向けて解決策を練るべきでしょう。
私がこの主催者の立場なら、
- 設備の不備はドッグランの管理会社に改善を依頼し、今後の対策を提示していただく
- 脱走や咬みつきをした犬の飼主さんには個別に聞き取り調査して、問題を明らかにし再度事故が起こらないように指導する。
- 今後はオフ会の前に口頭で開催中の注意事項や事故事件防止また発生した時の対処法を確認してから開会する（だらだら書かれた規約は誰も読んでいない！と前提し、参加者と再確認）
- オフ会は飼主さん同士の交流を目的にしたもので、そこに随伴する犬のストレスには最大限考慮
- オフ会に参加することで飼主さんが犬との生活を向上できるように、専門家の意見を取り入れる（専門家の参加またはスタッフとして設置）
プラス、動物福祉の勉強と、真の意味で犬を知る努力からはじめるかな？勉強は続けるもので終わりは無いですからね。
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