[家さがし物語#2] 空き家探し開始では、物件の探し方として、インターネットの物件検索サイトと競売をあげました。
しかし、物件の探し方はこれだけではありません。
僕が知った中でも他にもいろいろな方法がありました。
[家さがし物語#11] さらば僕の物件(通称山田ハウス)では、僕は自分の初物件(通称山田ハウス)を売ってしまい、また1からのスタートとなりましたが、売る前に元売主様とのこんなエピソードがありました。
ある日の午後~ 僕の物件(通称山田ハウス)にて
(玄関の掃除をしている嘉)
元売主の藤田さん(仮名)「あら、買主の嘉さん、こんにちは。」
嘉「藤田さん、どうもこんにちは。お散歩ですか?」
藤「ええ、ちょっと気晴らしに。」
藤田さんは、僕の物件(通称山田ハウス)の元オーナーで、現在はご夫婦で年金暮らしをしている。そして、僕の物件(通称山田ハウス)から歩いて1分ほどのところに住んでいるご近所さん。
藤「さっそくお掃除ですか。精が出ますね。」
嘉「そうですね、自分の初物件なのでこれから掃除やリフォームがとても楽しみですよ♪」
藤「そうですか、気に入って頂いてとてもうれしいですわよ、フォホホホホ」
藤「よかったらお茶飲みに来ませんか?」
(山田ハウスの向かい側を指さして)
藤「あそこが私の家なんです。」
嘉「え、そこですか?すごく近いじゃないですか。」
藤「そうなの。だから掃除が終わったらちょっといらっしゃい。」
(まさか売主様の家が僕の物件(通称山田ハウス)と目と鼻の先とは思ってもいなかった。とりあえず、掃除を終わらせて藤田さん(仮名)の家まで行ってみた。)
(ドアチャイム)ピンポーン
嘉「藤田さん、僕です。来ました。」
藤「さあ、どうぞ入って。」
嘉「お邪魔します。」
藤「お茶、あとこれお菓子よかったら召し上がってください。」
嘉 「ありがとうございます。」
藤「嘉さん、私ひまわりさん(ひまわり不動産(仮名))から聞きましたけど、
不動産投資してらっしゃるんですね。関心ですねぇ。フォホホホホ。」
嘉「ええ、必然的に家が必要になりまして・・・。」
藤「そうですか。これからも物件を買っていく予定なんですか?」
嘉「そですね、少しずつ増やしいく予定です。ヤドカリ投資家ですね。」
藤「そうですかぁ。それなら・・・もし良かったら私の家の斜め前の家なんか買ってみませんか?」
嘉「え、斜め前の家、あれは空き家ですか?」
藤「そうなんですよ。3年前からずっと。」
嘉「以前に住んでらした方はどこかへ行かれたのですか?」
藤「それがね、事業に失敗して夜逃げしたんですよ。」
嘉「ええ、それではもう居場所がわからないんですか!?」
藤「いえ、今はxxx市にすんでますよ。今は借金が返せず、あの家も売りに出される寸前なんですよ。いろいろと大変みたいですねぇ、フォホホホホホ。」
嘉「売りに出される前ということは、あの家は時期に競売にかけられるんですかね?」
藤「このままだとそうなりますね。でもね、斜め前の家に債権回収業者が来てまして、その時、業者の人が私の家にも訪ねて来たんですよ。家のことや夜逃げした持ち主についていろいろ知りたがってたみたいで、私の所まで来たのだわ。」
藤「またあの斜め前の家を買ってくれないか、って私に言ったんですよ。」
藤「でも私は今の家があるから十分ですってお断りしたの。」
藤「その時債権業者の人の名刺を預かったの。ほらコレ。」
藤「あの家をできれば150万くらいで買ってくれないかっていってたわ。」
なんと、偶然にも嘉は新たな物件調達ルートを知ってしまった。
「債権回収業」とは、文字通り債権を回収する業のこと。つまり借金の取り立てを行う。銀行がこういう人たちを雇って、借金の取り立てを行ってもらうらしい。
この時嘉は流れをなんとなく掴んだ気がした。
銀行→債権回収→(回収できない場合)→裁判所→競売→新たな買主
これはつまり、競売に出品予定の物件を、出品前に仕入れられる、ということになる。
もしかしたら不動産屋などもこういう業者から情報を集めて物件を仕入れているのかもしれない。
嘉にとって今回はたまたまこのような出来事が起こったが、
実は、「物件探しの方法その2」で紹介するのは、
1.物件の近所の住人情報
2.債権回収業者
3.地元の広告、新聞
(3については、[家さがし物語#10]ご無沙汰しておりますエダマメ住宅さんを参照。)
の3つを更に追加したいと思います。
とくに1の近所の人の情報は結構重要です。
近所のオバチャンは古今東西、みんな話好きです。
「どこどこの旦那さんが新築のマンション買った」とか、
「どこどこの人が引っ越しして家が売りに出された」とかいうレベルの話題は、
オバチャンたちの情報網においては瞬時にして共有されていきます。
そして毎日のごとくそういうった情報を更新していきます。
不動産業界はかなりアナログな世界です。
ITが踏み込めない、生の人間の生活が絡んでいます。
物件をネットで探す前に、地元の広告、新聞、近所の人の話など、「本当の宝物は自分のすぐそば」にあったりします。
まるで有名な逸話「ダイヤモンドの土地」を思い出します。
嘉「ありがとうございます、とりあえず検討してい見ます。」
藤「またお茶飲みに来てくださいね、フォホホホホ」
債権回収業者の名刺を受取り、嘉は藤田さんの家を後にした。