朝日俳壇、歌壇より(6月22日付) | 残日録

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 本日付けの朝日新聞に「森永ヒ素ミルク事件」のことが載っていました。
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森永ヒ素ミルク、896人なお症状 事件から60年:朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/articles/ASH6N6SY3H6NPTFC004.html
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 事件後、60年も経つが未だに13000余の人が被害を受け、内896人が知的障害や肢体障害で苦しんでいるという。
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 森永ヒ素ミルク事件と言えば、思い出すのは長谷川集平さんの「はせがわくんきらいや」です。事件の被害者である長谷川さんの体験をもとにした絵本です。
 私たちは愚かにも過ぎ去った過去としてしか認識できないが、昨日も今日も苦しんでいる人がいることを忘れずにいたいと思う。
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 6月22日付の朝日新聞の俳壇、歌壇より気になった句や歌を紹介します。

◆朝日俳壇
◇更衣わけのわからぬ鍵一つ(松原市・加藤あや:大串章選)
作者は男性かと思い、いろんなことを想像しました。まさか、自転車の鍵ではあるまい、誰かの部屋の鍵か・・・
ところが作者は女性のようです。想像が一遍に萎んでしまいました。

◇戦争をやりたい国へ五月闇(新庄市・三浦大三:金子兜太選)
安倍は爺さんの遺志を継いで戦争をするらしい。若い人たちも年寄りも戦争を許すわけにはいかない。

◇戦争に行かずに済みし父の日来(東京都・大網健治:長谷川櫂選)
私も色々な失敗をしてきたけれど、戦争にはいかなかった。憎しみもない人を殺さなかった。戦争に加担もしなかった。
今度も戦争をしたがるやつらの策動を許さない。

◆朝日歌壇
◇日本語の乱れ止まらず加速して「平和のための戦争」へ行く(島田市・水辺あお:高野公彦選)
 安倍の言う「積極的平和主義」も日本語の乱れと捉えらば良いのか。安倍の頭と言葉の軽さの問題だと思っていました。

◇約束が守られなかったことよりもそれを忘れるあなたがかなしい(瀬戸内市・児山たつ子:永田和宏選)
 恋の歌だろうか、社会風刺の歌だろうか。私は後者と読みました。
 卑近なことで言えば、自民党の選挙公約、TPPに反対と言っていたのに交渉参加、原発に依存しないはベースロード電源に、、公約破りも甚だしい。自民党を勝たせた人たちはもう忘れたのかしら。

◇戦場の村過ぐるごとに野に庭に保塁のごとき汚染度の見ゆ(本宮市・廣川秋男:馬場あき子選)
 よくぞ言った「戦場の村」、汚染度の積まれた姿が保塁とはまさに戦場てある。

◇原発に真に壊されたるはなに山河か町か田畑か家か(いわき市・馬目弘平:佐佐木幸綱選)
原発が壊したものは山ほどあれど、一番大きなものは、自然環境とコミュティーではないかと思います。今は亡き人生幸朗師匠ではないが「責任者出て来い!」と叫びたくなります。

◇象は老いわれも老いたり象が檻にひとり生き来し孤独を思ふ(三鷹市・増田テルヨ:佐佐木幸綱選)
動物にとって囚われた檻の中で食物を与えられた生活が幸せなのでしょうか。
発狂もせずによくも老いてこられたと感心するばかりです。