【今更聞けない映画の話4】映画ってどうやったら作れるの?パート2 | 渡辺喜子の風。

【今更聞けない映画の話4】映画ってどうやったら作れるの?パート2

さて、映画ってどうやったら作れるの?という質問を受ける事もあり

今回、私なりの知識でブログにまとめてみようと思います。

 

パート①はこちら↓

 

 

パート①の続きが今回の内容です。

 

その前に、もしかして、何か「映画の作り方」的な検索で

ここに辿り着いて下さった方に、少しだけ自己紹介をさせて頂くと

私自身、インディーズの長編映画を2本、短編を3本、

大学の卒業制作で「なんちゃってあせるミュージックビデオ」を1本を

過去に脚本&監督しています。

 

では前回のブログの続き、行ってみましょう雪の結晶

 

前回のロケ地探しと並行して、

⑩足りない予算集め

これは、そもそも論ですが、インディーズ映画の場合などは

言い出す最初にアルバイトなどで予算を貯めておく、もしくは

助成金をもらえるように申請しておくなどもありますし、

私は過去に元々予算をアルバイトで貯めたけれども撮影途中で

足りなくなってしまった事があり滝汗

その際は、クラウドファンディングというのをやりました。

 

現在、国内にはモーションギャラリーmakuakeCAMPFIREなど

沢山のサイトがあり、そのサイトごとに細かな仕様が違います。手数料や企画に向いているサイトなど

自分自身で情報収集したり、経験者にお話を聞いたり、サイトの中の方にお問合せしてみてから

決めるのが良いと思います。

 

私自身は過去にモーションギャラリーさんを使わせて頂きました♪

その時のサイトはこちら↓

 
⑪美術打ち合わせ
台本を元に各部署が色々色々想像を膨らませ、いろんな準備を想定して
あーかな、こーかなと想像した内容を最初から最後まで
監督やプロデューサー、制作部などにどんどん確認していく場所。
 
ヘアメイクチェック
キャストさんの現在の髪型などに合わせ、どうやってヘアメイクを
するか試行錯誤する会。ウィッグを使う場合はそれを実際につけて頂いてみたり
メイクの濃さ、時代考証、役の性格、他の役とのバランスなどなどをチェック。
 
⑬衣装合わせ
各役ごとに衣装さんが全てのシーン用に事前に複数種類用意して下さったものを
実際に俳優さんに着て頂き、本番で着る服を決めていく工程。
 
⑭お芝居のリハーサル
通常のドラマや映画では、撮影前に事前のリハーサルはあまりないですが
例えば、出演者が特徴的なラップを歌うとか、子役が出るという場合
その練習やリハーサルというのを撮影より前に行う事もあります。
 
⑮必要な写真のスチール撮影
こちらは衣装合わせや撮影期間に行われる事もありますが、例えば
出演者が病院の先生役で顔写真入りのパスケースを首から下げるとか
登場人物の住む家に、家族写真が飾られているなどの場合に
事前にパスを作ったり、プリントして額装したりする必要があるので
撮影期間よりも前にスチールを撮る事があります。
スチール撮影は、サード助監督さんがカメラマンさんと共に担当します。
 
⑯セットの立て込み
ロケ地にセットがある場合、例えば私自身が参加させて頂いた作品ですと
別の場所に都内のある特定の場所を再現するセットが組まれた(少し前の時代設定のもの)時は
撮影期間よりも前に美術さんがずっと立て込みをして準備されておりました。
テレビドラマのセットなども、撮影期間前に立て込みの時期があり
美術さんと共に助監督さんがシーンの設定のものがあるか確認したりします。
具体的な例で言うと、家族のお父さんの趣味が将棋なのか囲碁なのかで
部屋に置かれる小物が変わってくるというのがありました。
 
⑰エキストラ募集
撮影の際にはいろんな場所が出てくる場合に、その場所に通行人などの
エキストラさんが不可欠です。作品によって、エキストラさんの事務所にお声がけをして
集めるか、予算の少ない作品の場合はボランティアエキストラさんを募集したりします。
当日に来られる方を前倒しで募集し、連絡をし、当日の衣装、メイク、持ち物について
取り決めをしてリスト化し、撮影に臨みます。
大きな作品の場合はエキストラさんを集めたり現場でケアするエキストラ担当がいる場合も
ありますし、そうでない場合はセカンド助監督さんが主に担当します。
 
⑱撮影打合せ
本番撮影よりも前の期間に、本番で使う撮影機材の試し撮影や
制作部さん(各現場に前乗りし、現場の方と交渉し当日ロケ地の担当者と
やりとりをして下さったり、車両の手配をして下さっていたり、撮影現場で人止めをして下さる担当)
と、演出部さん(助監督)、プロデューサーさんなどで撮影の際のスケジュール(香盤表)を見ながら
次の撮影休みまでの期間の流れを打ち合わせします。
 
積み込み
撮影前に、小道具と美術品、衣装の積み込みがあります。
これは、台本上で重要になる出道具や、衣装合わせで決めた衣装などを
忘れずにトラックに積み込む作業で、
衣装の積み込みは、衣装部さんとセカンド助監督さんが最終確認をして積み込み
小道具と美術品、持ち道具については美術部さんとサード助監督さんが最終確認をして積み込みます。
 
⑳撮影(クランクイン〜クランクアップ)
台本とスケジュール(香盤表)に沿って撮影が行われます。
撮影期間中は、ロケの場合は、新宿や渋谷のある特定の場所にロケバスが朝止まり
そこにスタッフが集合してロケ地まで移動する事が多いです。
その際には先発と本隊というのがあり、撮影前に俳優さんがロケ現場で
ヘアメイクや着替えをするのですが、その準備をする前に先発でヘアメイクさんと衣装部さんと
助監督(セカンド、サード、フォース)さんが“先発”という先に出る便でロケ現場に向かい
“本隊”というのは、監督さん、カメラマンさん、チーフ助監督さん、記録さんなどが
乗って撮影時間の少し前にロケ地に到着するという形が多いです。
 
※撮影の際のカット割について制作部さん、助監督さん(セカンド、サード)について
私のオンラインラジオで収録した回がありますので
参考までにこちらに貼っておきます↓(クリックして頂くと無料で聞けますグラサン手裏剣
㉑編集
撮影された動画素材を編集室に持ち込み
編集担当者さんが編集します。
ある程度の編集ができた段階で監督さんにお声がけがあり
そこでチェックをしながら編集が進んでいきます。
 
㉒音楽付け
編集でBGMやエンドロールの音楽が付けられていきます。
撮影前や撮影中も、監督さんはどんな音楽が良いか、誰に依頼するかを
プロデューサーさんと打ち合わせし、編集段階で間に合うように
音楽も準備されていきます。
 
㉓CG・VFX合成
編集の時に、例えば火事のシーンの炎や
街のシーンで後々CG合成する用にグリーンバックで撮影されたシーンに
背景のCGを合成するなどを行います。
 
0号試写
全ての編集が終わると、関係者やキャスト、スタッフ向けの
0号試写というのが行われ、ここでも終わった後の意見や感想を元に
更に映画はブラッシュアップされていきます。
 
映画祭への応募
映画が出来上がってから、国内海外の映画祭への応募をしていきます。
(しない作品ももちろんあります)その際には各映画祭の規定があるので
例えば英語字幕を付けるなどの工程をして、応募していきます。
映画祭によっては規定に、賞を取った時に世界初上映(ワールドプレミア)である
必要がある場合もあります。
 
劇場への営業
これは、既に上映する映画館が決まっている場合とそうでない場合で
変わってくると思いますが、映画を上映してくれる映画館との交渉があります。
映画館によって、その判定基準や、上映の際の金額や条件が違います。
 
㉗関係者試写
0号試写後に修正され、公に公開される前に前宣伝用に
マスコミ試写や一般の方を招いた試写会が行われ
徐々に口コミなどで話題を作っていきます。
 
㉘宣伝
チラシ、パンフレット、映画予告編を作成し
YouTubeやテレビCMでの告知、いろんな番組に出演者の方が出て
宣伝をしたりイベントで告知したりというプロモーションがあります。
インディーズ映画の場合は、この予算の捻出が難しくて
例えば各映画館の入り口でビラを配ったり、SNSでの告知もします。
 
㉙劇場などでの公開
映画作りの大変な所は、劇場公開の段階までは収益が出ていない事。
ここで映画館に人が入る事でやっと製作にかかった経費が±0になるかどうかになってくる。
映画を作り始める時点でお金が必要、ただ、その映画が出来上がる事で
そのお金を回収し収益が出せるかは、実際にやってみないと分からないという事で
映画がヒットする為に公開中もいろんな試みがされます。
 
DVDなどのパッケージ化
映画が出来上がり、劇場での公開も終わったら、DVDやブルーレイで発売。
ここも費用がもちろん必要。インディーズの場合、収益が出てない状態で
この費用も捻出していくのは至難の技。
 
配信など
その後、Amazonプライムビデオ、U-Next、などで配信していく形。
映画の企画からここまでに2〜3年かかる訳だから、相当な資金力がないと
なかなかに辿り着けない。
 
と、「映画ってどうやったら作れるの?」の問いに
2回に渡って書いてみました。
 
映画の作り方は、その座組みによってもかなり違いますので
一つの例という感じで、参考にして頂ければと思います。
順番や規模によっても様々あります。
 
最後に、10年前に沢山の方々の支援の中で作らせて頂いた
映画「tig☆hugちぐはぐ」のメイキング動画をこちらに貼らせて頂きます↓

この頃の仲間、助けて下さった多くの皆様、そして必死だった自分に恥じないよう

これからも頑張っていきます。
 
そして、以前から映画作りについて聞かれる事が最近増えまして
なかなか顔見知りの方以外は対応できなかったのですが
もし、これから業界に入ろうか悩んでいる方や
将来そういう職業に進むか悩んでいる方など
個別で何か質問がある!という方は
zoomでの有料相談会も検討中(1時間お一人2,000円)ですので、
ご希望の方は以下にメール頂けましたら幸いです。
仕事が立て込んでいる時はちょっとできないのですがアセアセ
ご希望あれば照れ下差し(ご返信が遅れる事もあるのをご了承下さい
もし待っても待っても返信が来ない時はメールが埋まっている可能性もございますので
このブログのコメント欄でコメント下さい)
 

【zoom相談お問合せ先】

Zoom相談ご希望の方は以下にメールでお申し込み下さい↓

tighug2012@gmail.com

メールは以下の形式で送付下さい。

件名:【zoom相談希望】あなたのお名前

メール文の中に何を相談したいかを記載して下さい。

あなたのご希望の日時を第三希望までお書き下さい。

・第ー希望:◯月◯日(◯)00:00〜

・第二希望:◯月◯日(◯)00:00〜

・第三希望:◯月◯日(◯)00:00〜

※開催日時はその時の仕事の状況によるのですが

ご提示頂いた全てが難しい場合は改めて調整させて下さい。

※メールの後、日時が決定しましたら指定の口座に料金をご入金下さい。

入金確認後、zoomのURLをお送り致します。

 

【相談内容】

・漠然と映像業界に進みたいと思っているが何からやってみればいいか

・実際の撮影現場はどんな感じなのか〇〇が不安

などなど。

※メール内容で、私が回答できないご相談の場合は

残念なだらお断りする事もございます事をご了承下さい。

 
【費用】
1時間お一人2,000円
(銀行振込手数料はお申し込み者の方負担でお願い致します)
 

かなりボリューム沢山の内容になってしまいましたが

最後まで読んで頂き、ありがとうございますニコニコ

 

過去の書籍ですが、この雑誌もかなり具体的に書かれていて

私も読みました!!今もAmazonで購入できるようです↓

 

 

実際の現場は、事前に専門学校などで学ぶ座学とは違いかなり色々な事が起こります。

なので、ある程度の知識を持ったら

作品に参加して実践していくのが大事と自分もつくづく実感しております。

 

最後に

★面識はないのですが「渡辺喜子」という同姓同名、漢字も全く同じ年下の美人な女優さんがいらっしゃいます。

私自身も俳優をしているので、それぞれの活動履歴など検索では混同される事もあるかと思いますので

私自身のプロフィールもこちらに貼らせて頂きますね↓