12月6日の選挙で、問われるのは
待ったなし、避けることのできないTPPを
自民党主導でやるのか、民主党主導でやるのか、という点です。
玄葉外務大臣が「馬鹿正直解散」と命名しましたが、このかたがため息の出るほどノー天気でわかっていないのか、あるいはすべてわかった上での発言かはこの際、詮索しないことにしましょう。
野田総理は解散しなければTPP加盟を前に進めることができないから解散するわけで、このながれは自民党に政権が移っても止めることはできないと思います。
どうしてそうなのかは20日東証ホールで開催される株式講演会でお話しできたらと思っています。
私は3時すぎ頃から登壇させていただきますね。
TPPはもはやどうしても避けられない流れです。
ただ、この流れを民主党で進めていくことにいささか不安を感じるというのがわかっている国民の感情でしょう。
あれだけ中国から日本に観光客が来て、消費不振の我が国の経済に寄与してくれていたことや、日中で動いていた28兆円規模の通商も、
野田総理が国民の税金20億円を国民の了承なし尖閣を国有化したことでご破算に近い形となりました。
28兆円の対中通商を犠牲にしてまでTPP推進をする意味を国民は説明されていないし、
20億円で尖閣を国有化した妥当性も説明されていません。
しかしながら、仮にTPPに加盟しない場合、我が国は極めて厳しい経済状況になることは明白です。中国と上手に付き合っていくこともできず、スイスみたいに世界中のお金持ちの口座を預かって国民が軍隊を組織し自分の身は自分で守る道も取れていないのです。TPPに加盟しない場合の戦略などなきに等しいことでしょう。
したがって、TPPに加盟しないではいられない。
加盟するとした場合、それを民主党主導で進めていいのか?
前財務大臣・安住氏がNHKでした発言内容は「国を開く=TPPだ」「自民党は世襲制で二世議員が多い」とのことでしたが、「見通しが甘い」ともっぱら指摘される民主党政権で安易に国を開いてTPPを推進した場合、大きな不安を感じます。
また、世襲は悪い面ばかりはありません。地元の人たちにしてみれば、出自のはっきりわからないよそ者が地元のセンセイをしてくれるより、世襲で親の代からよく知っているセンセイのほうが安心な面もあります。
では、自民主導でTPPを推進したら安心なのか?
ここは財界や中小企業の皆さんがTPP推進にあたってきちんと準備できることが大切です。
財界が民主、自民のどっちをとるのかが大きなポイントとなるでしょう。財界の出方で雇用も変わってきます。
ただ、このところ、非常に気になるのは福田元総理の引退です。あの賢明な福田元総理が政界を引退するという一点がTPP推進後の日本の未来を物語っている気がします。
何か途方もない、想像もつかないことがこの20年くらい先までに起こるのでは・・・・。
そんな気がしてなりません。
生き抜くヒントとして
一人一人がスイス人に。
世界の秘密を懐に、自衛し、沈黙する。
それも処世術ではないかと考えます。
いわゆる第三極が西郷隆盛にならないよう願うばかりです。
野田民主党が大久保利道にならないようにも。