番場よしこ、です。
アメブロにはこのネタは書かなかったのですが
今回は、初めて書いてみることにします。
「学習障害(LD)」という言葉はご存じでしょうか。
知的には遅れはないと言われているのですが
ある特定の分野に極度の苦手があるために
学校生活で困難を伴うことがある
発達障害の１つです。
40人学級でしたら
クラスに1人か2人はいてもおかしくないというくらい
「ものすごく珍しい」というわけではないのに
ほとんど知られていません。
現状では、普通学級の40人学級の中に
「怠けているわけではないのに、勉強が出来なくて
誰にも困り感を分かってもらえなくて苦しんでいる子」
というのが、クラスに1人は混ざっているという感じです。
うちの小５息子は、学習障害です。
2年生の終わりくらいから
他の子とは「なんとなく違う」と感じていたのですが
授業態度が悪いとか
お友達とうまくいかないとか
そういうのはなかったし
会話は問題なかったので
見逃しておりました。
3年になっても
・カタカナのあの文字ってどうやって書くんだ？って普通に言う
・学年が上がっても鏡文字書く。「E」と「ヨ」が混乱するとか
・新出漢字の宿題に1時間以上かかる
・「かいけつゾロリ」などの児童書に全く手を出さない(漫画すら読もうとしない)
という状態でした。
どこに相談したらいいか分からず、やっと市の相談機関に相談して
WISC(知能テストの1種)を受けて、特性の凹凸が分かったのが
4年生の終わり…。
あと2年早く気づいてあげれば、と後悔しきりです。
板書が遅いとか、文字の読み書きが苦手だとか
いろいろなところ(主に学校生活)で支障が出ます。
困りごとが学校生活に直結しているのですが
それを周囲が理解できていないと、本人はとても苦しいです。
「ちょっと苦手」というレベルではなく
正直「何でこんなに出来ないの？ふざけてるんじゃないの？」
って言いたくなってしまうくらいです。
(学習障害のことを知らなかったら、とっくに言っているでしょう)
まだまだ一般的にも認知度は低く
学校の先生ですら知識も理解もない方もいらっしゃいます。
「怠けている」「甘えだ」「努力が足りない」
っていう先生もいらっしゃるのが現状です。
うちの子のことについては、noteにまとめてあります。
学習障害がもたらす影響は
学習以外の部分で出ることもあります。
私の知り合いの教員の方から聞いた話です。
(なぜか私、知り合いに教員の方が5人くらいいて…)
ある学校で、学級崩壊になってしまうくらい
授業態度が悪く、授業を妨害する子がいたのだそうです。
学年が上がるにつれて、その子の態度はエスカレート。
実は、その子は学校の勉強についていけなくて
いろいろ調べていたら
「文字の読み書きが非常に苦手」だということが分かったんだそうです。
学校の授業が理解できなくなって
「理解できない話」が頭の中では「雑音」「騒音」扱いになって
「雑音」「騒音」が教室内でずっと鳴っているのが耐えられなくなって
その「耐えられない」ということが
暴れる、という行動として表れていたんだそうです。
本人も、どのような状況なのか、
困り感を言語化していいのか分からなかったのでしょうね。
で、その子の場合は学習障害だけでなく
ADHDも併発していたので
まず、ADHDの症状を落ち着かせるために服薬をしてから
療育をしたら、問題行動がなくなったということでした。
これが、学校の先生や保護者の方が
気づいていないまま
普通の子(定型発達)と同じように扱われていたら
「自分はなんでみんなと同じように出来ないんだろう」
って、出口の見えないトンネルにはいったままだったかもしれません。
今の時代は
特性が分かって担任の先生に相談すれば
(公立の)学校は「合理的配慮」をしなければなりません。
(法律で決まってるので)
どうか、どうか、このことに気づいて
「頑張っているのに授業についていけない」お子さんがいらっしゃったら
ぜひ、しかるべきところへ相談してほしいと思うのです。