1月26日(金)〜28日(日)に東京都新小岩で実施された、有志によるお化け屋敷企画、新小岩お化け屋敷「平成迷宮」に行ってきました。
今回のテーマはズバリ「平成」。この時代の懐かしさに絡めた演出のようです。
ポスターにはプレステのコントローラー映っているけど、うち(YOSHIKI家)にある「プレイステーション2」もこれは初期型らしくて、ツイッターに上げたらエモいとかよく言われたな。
ちなみに「プレイステーション2」の発売日は2000年、平成12年3月4日であり、1234の数字が並ぶ日であった。
そう言えば、この年はこれの数週間後に新型コロナウイルスの影響がどんどんヤバくなって、3年以上に渡るコロナ禍の幕開けだったんですよね。
なんか・・・ 今年は4年前みたいにならないといいですね・・・。
予め妻から外出の許可を得ていたとは言え、あまり遅くなる訳にもいかないので、事前整理券もちゃんと取得。余裕もって「19時〜20時」の整理券取ろうと思ったら出遅れて(理由:子供のミルクと寝かしつけに手こずった事による)「18時〜19時」の整理券しか取れなかったので、仕事定時に終わらせても割と時間ギリギリでちょっと焦る。
新小岩駅から商店街を歩いて、「バー ストライク」という所(集合場所)まで行きます。
(生ビールと上海焼きそば。味は・・・ 普通だけどボリューミーなのは有難い。)
では、より深く楽しむためにお化け屋敷の設定・ストーリーをチェックしてみましょう。
時は令和。未知のウイルスの恐怖や不景気に人々の生活は脅かされていた。
こんな時代は嫌だ。日本がもっと元気だったあの時代、ー「平成」。
Dr.ヒラナリ(下記画像の左←嘘)が設立した、平成の文化・暮らし・魅力を伝える「平成研究所」の見学ツアーに参加したあなたは、奥深く進むにつれ異常な光景を目にする。この研究所の真の目的とはー
この研究所のことを、誰かがこう呼ぶ。
「平成迷宮」と。
そして令和と平成の、生き残りをかけた壮絶な戦いが始まる! (嘘)
おお!こんな壮大なストーリーだったのか!
封印から目覚めて地上を支配しようとする「平成」のアジトである研究所(平成迷宮)で、悪の力を人の善で抑える正義のヒーロー「令和」との戦いを目の当たりにするのですね! (違います)
なんて考えてたら時間が来たようで、チケット渡されました。もはや伝説、カルト的な人気となっているディズニーランドのファストパス風。
このチケットシステム、何気に凄いやつです。
QRを読み込むとこんな感じのサイトに繋がって、同意書の記入とか中で撮影される写真のダウンロードとか、色々できます。
この団体、こういう所は凄いというか頑張っているんだよなぁ。
なお、言い忘れましたが今回のお化け屋敷は大人1人800円。4年前は確か無料でしたが、いつからか有料になったようです。
(有料という事は、例え素人による製作でもそれなりの完成度は求められるということだよな。古今東西のお化け屋敷に入り、お化け屋敷を知り尽くした(大袈裟) 、私のお眼鏡にかなうかな? ク、ク、ク…)
(忌憚ない感想を述べてやろう。でも私は甘くないぞ ヒ、ヒ、ヒ…)
そんな期待を胸に抱きながら、食事も終わりトイレも済ませ、お化け屋敷に入る順番になりました。なお、呼ばれるまで何気に45分くらい待ちました。事前整理券の意味・・・?
家に着いたら待合室で少し待ちます。
少しどころかここでも15分くらい待った気がします。どうもトラブルで案内がストップしてたみたい?
まぁ待合室には懐かしの遊園地雑誌があって自由に読めたので、ここで待つのは全然苦じゃなかったですね。(これは私の家にあるやつ)
しかし、流石の平成研究所も「ナンジャタウン 公式ガイドブック」はなかったようですね!(謎のマウント)
※アトラクション内部の写真や開発者インタビューもあって読み応えもあり、今や貴重な内部資料。1997年版、2000年版(1997年版の改訂版)、2006年版の3種類あり。以前はAmazon等で売ってましたが現在は取り扱いがなく、入手困難。
さぁ、お待たせ致しました。いよいよお化け屋敷「平成迷宮」のレビューを始めましょう。
階段で2階に進むと、研究員の説明の後、内部の資料室へ進みます。本来は映像によるプレショーがあるみたいですが、私の回の前後は無かったようです(前述のトラブルの影響?)。
資料室には、色々な平成に流行ったグッズが並んでいます。本当に色々あるので、じっくり見るのがお勧め。
懐かしの「ベイブレード」もあって、それが動く(宙に浮く)仕掛けもありました。
私はベイブレード自体は触ったことないけど、コロコロコミックで連載されてたこの漫画は読んでたな。コロコロコミックでは「星のカービィ(デデデでプププなものがたり)」と「スーパーマリオくん」が好きでした。
というか「スーパーマリオくん」って、まだ連載してるんだよなぁ・・・。
ゲームソフトも色々あったけど、「パロディウス」は無かったな。きっと私とこの研究所の方とはゲームの趣味が違うのだろう。
※「極上パロディウスだ!」は1994年、もとい平成6年12月3日のプレイステーション本体発売と同時に発売された、ローンチタイトルの1つでもある。
このシリーズ、以前はAmazonとかで1000円以下で買えましたが、近年ちょっとプレミアが付いてるようで定価かそれ以上、1万円近い価格になっていることもあります。
続いては「平成のリビング」。見た目的には今(令和)とそんなに変わらない気はするが・・・。
もしかしたらキッチンには「ケンちゃんラーメン」があったのかもしれない。それなら確かに平成だ!
※平成8年(1996年)頃まで発売されていた、「志村けん」とのコラボ食品。8年くらい販売していたが何年経っても毎回「新発売」と宣伝されていた事でも有名。
なお、これの後続商品が平成11年(1999年)より現在も発売されている「ポケモンヌードル」である。
ここで牢屋?みたいな所でアクターによる脅かしがありました。
余談ですが、我が家にも牢屋があります(ベビーサークル)。
たまに中に入って子供と添い寝をするのですが、そこからの光景は本当に牢屋の中にいるみたいで、ちょっと複雑な気持ちに(実際、ベビーサークルは子供の発育に悪影響と言う意見もある)。
話を戻しまして、お化け屋敷「平成迷宮」もいよいよ佳境。階段を降りて1階へ。すると研究員の案内で、なんと機械(※)によってツアー参加者を平成マンにする!みたいな展開になります。
※ベンチとスクリーン映像の組み合わせですが、ベンチは回転して動く(恐らく人力)。
そう、ただの平成の文化研究ではなく、ここの目的はツアー参加者を平成マンにするのが真の目的で、先程の牢屋にいたのはそれに失敗した被験者だったのです!
そして映像は、一部台詞や演出が今年1月22日に終了したUSJの「スパイダーマン」のパロディ。
しかし、令和のなんとか?を感知したとかでエラーが発生。機械を降りて研究所から脱出を目指す。
こんな不気味な通路を通ると・・・
仮面をアクターが2〜3人飛び出し、出口まで進んで終了です。
なお、2回目以降と申告?(もしくはチケットの種類で自動判断?)すると最初と終盤の機械装置の映像が若干変わる、最初の受付カードの日付を令和6年ではなく平成36年と記入すると演出が変わるみたいな要素もあったらしいです。
なお、今回上記の機械のシーンで写真撮影があり、前述のチケットのリンクからダウンロードできるという仕掛けもあります。ただ、私の場合何らかのエラーか未だにダウンロードできないので、まだシステムが上手くいってなかったのでしょう。
こうして、無事に恐怖体験を終えて帰る訳ですが、本当の恐怖が最後に待ち受けていました。
バー ストライクへの帰り道はどっちだ!?
本来はお化け屋敷前に会計を済ますので別にバーに戻らなくてもいいのですが、私の時は何故かまだ会計が未精算だったので戻らない訳にもいかず、でも案内人はいなかったので、結局自分のカンだけを頼りに何とかバーまで戻る事ができました。
(そんな難しい事でもなかったけどね。)
このよう、前述の待ち時間や写真のダウンロードの不備といい、バーでもチケットの受け渡しや案内がめちゃくちゃだったなど、この日は正直運営がグダグダだったのが残念だったところ。あくまで運営は素人集団かつ初日だからある程度は仕方ないとは言え、前日にプレオープンをしてるのだからもう少し頑張れなかったのかなというのが率直な感想です。
(ツイッター等で見た感じ、翌日以降は改善されてたっぽい。お化け屋敷本編も色々と改良が加えられてたみたいだけど。)
◯お化け屋敷感想
お化け屋敷の感想ですが、なかなか評価をつけるのが難しいところではあります。
まず、これが有志、素人による製作だと言う点からすれば、素直にこの内容は凄いです。お化け屋敷自体も創意工夫や素人製作ならではの遊び心もあってアイディアの発想も優れている。それだけでなく他のチームメイト(スタッフ)との調整や(前述のよう多少グダグダだったとはいえ)お客さん案内方法の作成、集合場所のバーとの連携など、この企画力・マネジメント力は並大抵の努力や才能じゃ成せない、凄い事だと思います。
一方で、これを人様からお金(800円)を徴収するアトラクションとして見ると、全面賞賛はできないところ。お化け屋敷自体としては怖くなく、怖さ以外でも演出は面白さはあるけど稚拙な部分も目立つので、あくまで文化祭的な、同人作品だったら完成度は高いけど、800円取る商品のレベルにはまだ達してないのではという印象でした。
上から目線な言い方をさせて貰うと、この団体様は「お化け屋敷を企画、運営する」面では十分過ぎるほど頑張られているので、所謂「クオリティ・ファースト」、お化け屋敷・アトラクションの中身の研究に重点を置いてもいいのかと。
色々言わせて貰いましたが、楽しめた事は間違いないです。実際、今回もツイッター等で評判・反応は良かったようなので、皆様の今後のさらなる活躍に期待します。
あと、個人的には今回の「平成」、過去の時代への憧れや葛藤というストーリーは好きです。
アトラクション内では結末は分からずに終わってしまいましたが、この研究所から始まった令和と平成の戦いは今後20年は続き、巻き込まれた人類はやがて滅亡する運命なのだと思います。 ※勝手な事ばかり言っています。
※今さらながら、今回のストーリー紹介で使った元ネタは「デビルマン」で、アニメ版とは違って同時期に連載されていた漫画版は非常にバイオレンスでハードなストーリー。
物語後半ではデーモンの脅威に怯える人類は疑心暗鬼のあまり中世の魔女狩りさながらの「悪魔狩り」で罪のない人達を虐殺、主人公に思いを寄せるヒロインやその家族も殺され、主人公は愛する者をすべて失う。
信じていた正義、愛する人間、守るべき世界、生きる意味の全てを失い人間に絶望した主人公、
この強烈なストーリーは当時の読者だけでなく後世の作家にも影響を与えました。あの「エヴァンゲリオン」もその1つで、旧劇場版の(有名な)ラストシーンの構図は上記のデビルマンのラストシーンそのままです。
「魔法少女まどか☆マギカ」で有名なアニメーション監督「新房昭之」氏も、自身の根底には「デビルマン」があり「何を作ってもデビルマン(みたいな内容)になってしまう」と語っています。