前回の「ロストワールド・スペシャル」に続き、東京ジョイポリスの過去あったアトラクションの記録を残す記事です。

東京ジョイポリスに1996年7月開園当初よりオープンした、屋内ジェットコースター「レールチェイス ザ ライド」。以前、「ジェットコ社会人」さんがツイッターにて情報をまとめて下さっていたので、そちらをパク 参考にさせていただき、自分なりに知っている情報を加えてまとめました。

〇「レールチェイス ザ ライド」(1996年7月~2000年9月頃?)
このコースターはタイトル通り、過去にセガから発売された体感型アーケードゲーム「レールチェイス」がモチーフになっていますが(※)、このゲーム版とは設定等が全く異なり「銃が付いたトロッコに乗る」という点しか共通する部分はありません(銃も後述のよう「放水銃」だし…)。

※東京ジョイポリスの開園(1996年)より前、1994年に開園した「横浜ジョイポリス」(2001年閉園)にも「レールチェイス ザ ライド」があって、コースは異なるもののライドはほぼ同型(と思う)。こちらは遺跡風の場所でモンスターを倒すという、ゲーム版にやや近い設定でした。

 

「東京ジョイポリスのボイラー室で火災が発生し、放水銃が付いた2人乗りトロッコで現場に向かう」という設定。後半に放水銃で消火するゲームがあり、一定以上の成績を出せれば景品が貰えました。実際はシューティングではなく銃のボタン連打のみだったらしいですが…。

こちらがコースレイアウト図。プラットホームから進む→巻き上げ→ファーストドロップのあと、外の景色が見れる(レインボーブリッジが真正面に見れる)ガラス張りのルートを進みました。



こちらがガラス張りの部分。実は2022年現在も稼働している「撃音ライブコースター」でも使われていて、巻き上げ後の3つ目のゲームのスクリーン部分に相当します。ただし、ガラス張りではなくなり外は見れなくなっている。



そこから暫く進むと、2回目の巻き上げですが、巻き上げというより「エレベーター」になっていて、垂直に上がります。ここで、エレベーターのスクリーンにて前述の消火のゲームがあったようです。



エレベーターが上まで到着すると、ライドは後ろ側に、そのまま残りのコースを走行します。つまり後半は後ろ向き走行だったようです。最後のターンテーブルにてライドを前向きに戻し、プラットホームへ戻る。


〇「スピードボーダー」(2000年12月~2006年4月頃)

「レールチェイス」の車両リニューアル。Wikipediaをはじめ、ネット上などでは"コースはそのまま"と書かれている事が多いですが、後半のエレベーター垂直巻き上げと後ろ向き走行が無くなったため、こちらのコースレイアウト図のよう、後半のコースが少し変わっています


「スケートボード」をイメージしたコースターで、車両は横向き。他のコースターにはない感覚となり、振動も激しめだったので、戸惑う人も多かったらしい。なお、常にこの向きではなく、外が見れるガラス張り部分では、外方向へ向きが反対側になり、2回目の巻き上げ時には正面を向き、後半のコースではブレーキ部分で向きが反対側になったりしました。


〇「スピンバレット」(2006年7月~2012年1月)

「スピードボーダー」から、更なる車両リニューアル。今回は本当にコースはスピードボーダーのまま。車両は自由に横回転するタイプになりました。当時のガイドマップには「コース途中、モーターによる強制回転もあり」と書かれていましたが、自分が乗った時はそれらしき部分無かった気がする。

このコースターに関しては開業時トラブルが相次ぎ、正式オープン前の内覧会では故障が頻発する、オープン3日前に予定されていた当時のメルマガ会員向け先行体験会は最終調整のため中止、オープン延期はしなかったものの開業後もトラブルがしばしば発生したようです。また、コースターの振動で乗客が車両に体を打ちつけ負傷する事態も発生し、8月後半あたりから原因究明及び改良のため営業休止、一度は9月末に再開予定と発表されたもののその時は再開せず、最終的にその年の12月下旬にアームレスト等で体を支える構造を増やす対策を施し、再開されました。


2012年1月、ジョイポリス大幅リニューアル(2012年7月~)に伴う一時休館と同時に、このアトラクションも営業終了。コースは完全撤去され、1996年7月の開園当初から続いていた歴史に幕を下ろしました。

 

跡地には「ヴェールオブダーク」がジョイポリスのリニューアルと同時に、2012年7月より開業し、2016年7月にゲーム内容が変更されて、「撃音ライブコースター」として、2022年現在も稼働中です。