2019年8月(実際は同年6月末)に惜しまれつつも運行を終了した、東武動物公園の水上木製コースター「レジーナ」が今年2023年に再始動!

車両及び造形演出を一新し、タイトルも新たに「レジーナⅡ(ドゥーエ ※イタリア語で数字の"2"の読み方)」として、いよいよ3月18日(土)、約4年ぶりに復活します。

 

本稿では「レジーナⅡ」に関する情報、及び旧・レジーナに関する情報をまとめました。

→実際の乗車レポはこちら

 

 

〇「レジーナⅡ」に関する、公式からの情報まとめ

2023年2月16日、公式ツイッターより新車両が納品され、19日は試運転を行なっている動画が公開されました。

 

 

そして2月22日(ネコの日)、2023年3月18日(土)オープンと発表されました。オープン当日はセレモニーの他、抽選で一番最初の営業運転に乗車できる「ファーストライドイベント」が実施されるようです。

 

同時に上記のメインイラストも公開されましたが、かなり神々しいイラストですね。以前より告知されてきていた「スチームパンク」の世界というよりライトノベルとかオンラインゲームにあるような異世界という印象。タイトルである「レジーナ」(ラテン語・イタリア語で"女王")のキャラクターも、女王様というより女神様みたいだ…。

 

 

 

以下、「レジーナ」終了発表当時や、過去に行われた関連イベントのブログ記事まとめになります。

〇さようなら「木製コースター レジーナ」

 

2019年8月6日(火)、ショックなニュースが舞い込んできました。東武動物公園にある「木製コースター レジーナ」が車両経年劣化のため、2019年8月9日(金)をもって営業終了の発表です。ただし、現在レジーナは(7月1日より)点検中で乗れないため、実質既に営業終了という形になっています。

 

〇木製コースター「レジーナ」について
2000年3月にオープン、国内でも数少ない木製コースターです。さらにこちらは池(ため池)の上に建築された、国内唯一の「水上木製コースター」でもあります。製造メーカーは「インタミン社」。木製ならではのカタカタとした激しい横揺れもありながら、乱暴すぎず十分許容できる範囲の揺れでスピーディーにアップダウンのあるコースを駆け抜ける、爽快系のコースターでした。

 

「レジーナ」とはイタリア語で「女王」という意味で、当初のポスターではイタリア人(?)の女性が寝そべっている姿のポスターが掲載されていました。名称は一般公募で決まったもので、完成前園内に応募用紙があったのを覚えています。

 

オープン当時、関東に木製コースターはこの「レジーナ」とよみうりランドの「ホワイトキャニオン」の2つしかなく、また「ホワイトキャニオン」は2013年1月に営業終了となったため以降は関東唯一の木製コースターでした。そして「レジーナ」が営業終了ことにより関東に木製コースターは無くなり、日本国内でも大阪のひらかたパーク「エルフ」、大分の城島高原パーク「ジュピター」の2機種のみになっています。

 

「木製コースター レジーナ」レビューサイト(絶叫REVIEW)

乗り撮り動画

 


〇営業終了までの経緯・考察
・2019年7月1日(月)より、レジーナは定期点検で運休。当初は8月9日(金)まで点検で、10日(土)より営業再開の予定でした。

 

・8月6日(火)、公式ツイッター及び公式サイトにて「定期点検で車両の経年劣化が認められたため、安全を優先し点検終了日の8月9日(金)をもって営業を終了いたします」と発表。すなわち営業を再開せずそのまま終了ということになります。

 水上木製コースターレジーナ営業終了のお知らせ

 

プレスリリースにも終了のお知らせを配信。こちらには、「今後新コースターの導入を検討」と記載されています。

 

・今回「車両の経年劣化による営業終了」とのことで、車両の更新ができれば恐らく運行は続けられるのだと思いますが、コースターの車両は通常数千万円以上、物によっては1億円近くにもなります。なのでコストパフォーマンスを考慮した上での営業終了の判断()ではないかと考えられます。

後日、こちらのニュース記事(ウォーカープラス)に(東武動物公園の担当者)「コース自体には問題はないのですが、コースターに予備車両がなく、新規調達にはかなりの時間や費用がかかってしまうため今回の決定となりました」とありましたので、やはり車両購入の費用・コストパフォーマンス上の理由であったことが判明しています。

 

・リリースの「新コースター導入を検討」は、多くのファンを期待させており、車両の経年劣化=コースの構造はまだ大丈夫→ナガシマスパーランドの「ホワイトキャニオン」→「白鯨」のようにRMC化(ハイブリッドコースター化)を望む声も多いです。
 ただし、あくまで新コースターとしか記載はなくレジーナ跡地に設置が確定している訳でもない、もっと言うと「検討」段階なので実現するのは数年先の長期計画であると思います。

 

・なお、この発表の2日前、8月4日(日)には八景島シーパラダイスで「サーフコースターの車両衝突事故」、5日(月)には那須ハイランドパーク「ノボランマで死亡事故」及び熊本グリーンランドのプールで「女児が溺れる事故」と相次いで遊園地関連のショックなニュースが続いており、今回6日(火)のレジーナ営業終了と合わせると3日連続という形になりました。

 

 

〇メモリアル①:「レジーナ」フォトギャラリー+α

8月9日(金)営業終了日の翌日10日(土)、毎年恒例の花火イリュージョンを目的に来園したので、レジーナの様子も見に行きました。園内各所から見えるレジーナの様子。

 

入口看板をズームで。もう駅舎付近には近寄れなくなっていました。なお、上記のニュースサイト(ウォーカープラス)によればレジーナの構造を残すか解体するかは現時点未定とのことです。

 

「レジーナ」とは関係ありませんが、現在「ゴッドスインガー」付近一帯に工事囲いがあり、来年2020年春「バイキングタイプ?」の新アトラクションができるようです。

 

9月22日、埼玉新聞にリニューアルについて記事が掲載されました。新アトラクションはやはりバイキングタイプのアトラクションで、仮名称は「ゴールデンシップ」。周辺のゴッドスインガー等に合わせて一帯を遺跡風エリアにするようです。

 

このイメージ図を見ると、かつて期間限定アトラクション等のイベント会場だった(現在は工事囲いがしてあって近寄れない)ドームも、新エリアにあわせてリニューアル・活用されそうな感じ。

 

 

こちらは8月10日(土)に開催された「花火イリュージョン」。本年度はあと17日(土)にも開催されます。

 

11月9日(土)より、実際の車両を使用したフォトスポットはオリジナルグッズ販売などが行われる「WE♡Regina ~ありがとうレジレジレジーナ~」が開催されることが発表されました。

 

 

 

〇メモリアル②:「レジーナ」で行われたイベントたち
レジーナでは主に夏休み期間のナイター営業や秋のハロウィンイベントにて、走路の照明を全て落とし真っ暗闇を走行する「暗黒レジーナ」や、それにホラー演出を加えた「ホラー・ザ・レジーナ」など、様々なイベントが行われました。今回はYahooブログ時代の旧・アミューズメントレビューから当時の記事データを元に、一部加筆修正を加えて再掲載致します。


・2013年夏「ホラー・ザ・レジーナ」

 

2013年度、8月の毎週日曜日の19時よりイベントが行われました。開催中はスタッフの衣装が専用のTシャツになります。Tシャツには血しぶきが付いており「夜のレジーナ自信あります。」の文字が印刷。


プラットホームまでの待ち列通路にはお墓が並び、ホラー映画であるような風の音のBGMが流れています。上の画像は昼間撮影したものですが、実際のイベント開催中は灯りが少ないため結構暗いです。お墓はいかにも発砲スチロール等で作りましたって感じですが、手作り感があって逆に良い感じ。

 

中にはこんなお墓も。何の意味か分かった方はかなりの遊園地通と思います。


右の「Mt Rocky Coaster」とは2003年に営業を終了した同園の「マウントロッキーコースター」のことです。現在の「カワセミ」の所にありました。右の「Regina」はこの「レジーナ」の事ですが、~20000(年)となっています。

※皮肉にも、「レジーナ」~2019年という形になりましたが…。
 

 

プラットホームのスタッフはモンスター(ゾンビ)マスクとマントを羽織ったスタッフが案内、端には死神の人形もあります。この画像を撮った時はイベント開始1発目だったので蛍光灯が付いていますが、開催中は蛍光灯から電球色の(オレンジっぽい)灯りに照度が落とされます。

 

コースはこのように真っ暗で、通路の一部の照明以外はなく、月明かりや園内、周辺の自然な灯りのみです。この中を走行するので、より体感速度が上がります。

 

自分が行った時、上記の開始1発目に加えその日の最終便にも乗れて、その時は「プラットホームの灯りを完全に消灯して真っ暗にし、車両到着と同時に蛍光灯を点ける」という演出も行われました。


屋内コースターなど人工的に作られた暗闇を走行するのではなく、屋外で夜間照明なしで走行するコースターというのは意外と少なく、なかなか貴重な体験ができるコースターです。ホラー演出は上記のよう造形物及びスタッフの衣装、それとプラットホームから流れる悲鳴等の効果音ぐらいでコース中に特に演出はないのですが、それが逆に素朴な感じがして良いと思いました。

 

 

・2014年夏「暗黒レジーナ」


この年は「ホラー・ザ・レジーナ」から趣向を変え、「宇宙とブラックホール」をテーマに。コース後半の旋回ループ部分のみ暖色系の灯りでライトアップ。これが「ブラックホール」に吸い込まれる様子をイメージしています。


ループ部(とループに近づくファーストドロップ付近)以外は真っ暗なので、コース前半は例年通り真っ暗な中を走行、後半上記の旋回ループ部は「ループ開始部分は灯りに照らされていて、ループ後半の木の枠組みに入る部分は灯りが届かず薄暗くなる」ので、確かにブラックホールに吸い込まれる感じはします。

 

 

・2016年秋「ホラー・ザ・レジーナ」

(上記)2013年夏以来の「ホラー・ザ・レジーナ」、今回は秋のハロウィンイベントの一環で行われました。待ち列内に装飾が施してあり、通常混雑時にしか使われていない正面右側の通路に案内されます。

 

植え込みには「死神」、またちょっと奥に進むと電飾がなく暗い所もあって異様な雰囲気です。

 

そしてプラットホームでは、スタッフがローブを着ているほか、怪物役のアクター(ハロウィンの定番、映画「スクリーム」のコスプレ)がいてコミカルな動きで楽しませてくれます。また、ホラー映画みたいな風・水音の効果音も流れている。

 

出発時は「プラットホーム内の照明が落とされ」、最初から真っ暗な中を走行。その先は終始暗闇の中を疾走します。