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※2019年5月23日、2019年5月のリニューアルについて追記。



世界のディズニーパークにある「ホーンテッドマンション」ですが、ここディズニーランド・パリでは『ファントム・マナー』(意味は同じく「幽霊がでる豪邸」)とタイトルの他、建物の外観・バックストーリー、そして演出が異なる別バージョンになっていて、"世界一怖いホーンテッドマンション"と言われています。

待ち列は屋敷外の中庭に。屋敷内に入るとまず「大広間」に。アメリカ・日本版では青年が年老いていき最後は骸骨になる絵がありますが、パリでは屋敷の娘「メラニー」の肖像絵になっている(年老いたりはしない)。やがてストーリーが流れます。
この屋敷は「ビッグサンダー・マウンテン」の金鉱山を掘り当て大富豪となった「ヘンリー卿」の豪邸。ヘンリーの1人娘「メラニー」はある優秀な機関士と恋に落ち、結婚と駆け落ちの約束をする。だがメラニーは「死神」に見初められ、結婚の当日恋人を死神に殺され彼女自身も死の世界へ誘われた。それから100年以上経った今でも、彼女はウェディング・ドレス姿のままゴースト達の巣窟となったこの屋敷で恋人を待ち続けている・・・。
大広間の次は「縦に伸びる部屋」。中の絵は全てメラニーの物になっていますが、部屋が伸びると共に下の絵の部分が見えてくるのは同じです。そしてパリ版では天井が伸びて(上がっている)他、床も実際に下がっている(つまりこの部屋は大きなエレベーターになっている)。
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「伸びる部屋」を出ると左右に見る方角によって絵が変わる(女性→メデューサ、船→幽霊船など)トリックアートがある通路、その先が乗り場です。なおパリ版にはライドに乗ってからの絵画の通路及び書斎はありません(カリフォルニア版と同じ構成)。


ライドに乗って屋敷内を進むと、いきなり登場する「メラニー」。次の「永遠に続く廊下」にも奥にメラニーがいて手招きしています。その後の「ノックが鳴り響く廊下」(棺桶の代わりにピアノ)→「水晶に映る女性の魔術師」(回りに楽器はない)は日本版と同じ流れ。
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パーティー会場のシーンでは階段にメラニー、そして窓際に死神がいます。


次のシーンからパリ版オリジナルの展開。パーティー会場の次は「メラニーの寝室」。鏡台の前で悲しみにくれるメラニー。良く見ると最初より顔が老けてきたような・・・。
寝室の先は「墓場」のシーンですが、ここで死神が間近に登場します。
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「墓場」ではテーマソングが流れて歌う4人の銅像があるなどは同じですが、出てくるのは骸骨ばかりです。

墓地の先は「ゴーストタウン」、大地震で崩壊した西部の街(フロンティアランド)。地震により街の住民はみんな亡くなりましたが、彼らは自分が死んだことに気付かず、死の後もそのまま生活を続けています。そのためか出てくるのは幽霊というよりゾンビのような風貌。
「金鉱(ビッグサンダーマウンテン)で金を取りすぎると、神の祟りで大地震が起きる」そう言われているのにも関わらずメラニーの父ヘンリーは私欲のため金を取り続けた。その結果、本当に祟りで大地震が起き、街は崩壊してしまったという設定。
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日本版でヒッチハイクの幽霊が出る所には「メラニー」が登場しますが、ついに骸骨になってしまいました。鏡の間では頭上に死神の頭、左右に手が映ります。これは死神がゲストを死の世界に引きずり込もうとしていて、ライドは左右に揺れます。

ライドから降り、出口~外への通路間にもメラニーが登場。彼女は孤独に死を受け入れ、そして貴女も死んだら死亡証明書を持ってここに来てと言っています。
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ストーリーとそれに合わせた演出の追加というよりアメリカ・日本版より演出が"濃い"、そして"怖い"です。ホーンテッドマンションのバージョンアップ版とも言えると思います。ユーモラスな雰囲気は全くないので好みは分かれそうですが、こちらの方が演出自体も逸脱です。


○2019年5月大幅リニューアル

「ファントム・マナー」は2018年1月より休止、そして約1年4ヶ月後の2019年5月3日にリニューアルオープンしました(当初は2018年夏頃にオープン予定でしたが9月中→年末→そして春以降と大幅に伸びました)。

主な変更点は「新たなオブジェ、仕掛けの追加」、そして「ストーリーや演出の変更」です。リニューアル前は上記のよう、主人公メラニーは「不幸な運命で亡くなり、屋敷に迷い込んだゲストをファントムから守ろうとする(そして最後は孤独に死を受け入れる)」描写となっていますが、リニューアル後は「メラニーは屋敷で新たな花婿を探し、自分の世界に(死の世界に)引きずりこもうとしている」という、悪役らしき描写が垣間見れるようになっています(これがメラニーの本性なのか、亡霊になって性格が歪んでしまったのかは不明)。



変更ポイント
・「縦に伸びる部屋(ストレッチング・ルーム)」内にある4枚の絵画も全て変わっていて、4枚ともメラニーと男性(男性は全て違う人物…!)の絵ですが、部屋が伸び始めるとメラニーは絵から消え、そして絵の下側が見えどの男性も悲惨な目に…。

・本編は特に大きな変更点はないようですが、前述のようオブジェの追加や既存のやつも綺麗に一新されているようです。

・最後の「鏡の間」が大きく変更。3枚あるうち真ん中の鏡にメラニーが映り、「凄味のある笑声で」話しかけてくる。どうやら「結婚して」と言っているらしい…。