きよの漫画考察日記 -2ページ目

きよの漫画考察日記

我が家の本棚のマンガを1冊づつ考察中。
ちなみに3,000冊近くあります...

北斗の掟は俺が守る!

パンダ

まずは魔狼となったリュウガから。

この「ごわ〜」という叫び声、誰が発したものか気になりますね。リュウガが襲いかかる際の声だとするとあまりにカッコ悪いし、かといって今まさに襲われようとしている市民の口から「ごわ〜」なんて言葉が漏れるものかと考え始めると、もう迷宮入りですw

そして殺戮の現場へ。

やり過ぎでしょと思うよりも先に、なぜこの場所にこんなにも群衆が集まってたの?と考えてしまいます。普通一般市民なら逃げ惑うので死体は分散するはずだけどな…


そんなリュウガが向かったのはトキの村。

急激に老化してしまったトキですが、それよりも「これでもう心配いるまい」という表現が気にかかりますね。間違いではないんですよ、ただ「心配いる」という動詞は特殊だなぁと思いまして。とゆーのも「心配する」というほぼ同じ意味の言葉があるでしょ、これどーやって使い分けてるのかなと思いまして。「心配したぞ」「心配させるな」とかの使い方もアリですし「心配いらん」という表現もアリでしょ。心配は「する」ものなのか「いる」ものなのか…まぁ50年後には「心配する」の方に一本化されてそうですけどね…


そんなトキを見ていたバットとリン。


この2人はケンシロウやレイを呼び捨てで呼ぶのに、なぜかトキにはさん付けなんですよね。この2人がさん付けで呼ぶのは…他にはマミヤくらいのもんでしょうか。まぁ確かにマミヤはさん付けで呼ばないと怒られそうな雰囲気はありますがw


つーわけでトキの村に乗り込んできたリュウガ。

北斗三兄弟は核戦争前の幼少期からユリア・サウザー・シュウ・フドウあたりと顔を合わせていますからね、戦争前には各流派の垣根を越えた交流があったということであり、その中にリュウガも含まれていたということでしょう。あれですよね、ボクシングみたいなもんでしょ。それぞれ所属してるジムは違うけど、出稽古みたいな感じで顔馴染み的な。


つーわけでトキを始末するリュウガ。



ここで本当にリュウガがトキを殺していたのであれば、まぁリュウガの行動にも意味を理解できます。ケンシロウの強さを覚醒させるためにトキの死が必要だったからリュウガが動いたというのであれば、リュウガは時代のために行動したと評価できるでしょう。でも実際にはトキを殺してませんからね、それなら一般市民を虐殺する必要もないんですよね…

つーわけで怒り爆発のケンシロウ。


どちらかと言うと悪の中ボスあたりが使いそうなセリフ回しですな。死をくれてやるなんて表現、なかなか漫画主人公は使いませんからねぇ…

つーわけでケンシロウvsリュウガなんですが…これが驚くほど盛り上がりません。


対ケンシロウとの戦闘描写だけを見る限りであれば、リュウガの戦闘能力は相当低いと言わざるを得ません。南斗六聖拳には遠く及ばないし、ジャギ様やアミバ以下です。ハート様やカーネルの方が強そうにも見えます。つまり天狼星とは自ら時代を動かすだけの力はなく、故に時代の巨木を見定める宿命を持つということなんでしょうか。とはいえそんな弱い奴に見定められたからって「だから何?」とも思ってはしまいますがw


そんなリュウガ、全て宿命のままに動いてました。


???
幼少期に意味分からなかったポイントですが、おっさんになって読み返してみても意味分かりませんよね(笑)そもそもリュウガが何をしたかったのか、さっぱり理解できません。ケンシロウの力を覚醒させたかっただけというならトキを殺すべきです、最後まで魔狼の役を演じきるべきです。ケンシロウの力を見定めたかったというなら、そのためだけに村人虐殺するのはやり過ぎ感がありますし、そもそもリュウガに実力を認められたからといってケンシロウの何が変わるわけでもありません。なら最後にトキが言った「天狼は乱において天帝の使者となりて北斗を戦場へ誘う」というところがリュウガの行動意義なのかとも思えますが、ケンシロウを対ラオウへと動かしたのは結局のところユリアと五車星ですしねぇ…
リュウガは見た目は悪くない。がしかし何がしたかったのかが全く分からないこの行動によってその評価が落ちてしまっていることは間違いありませんよね。平和を求めているというのであればケンシロウと共にラオウを打倒するくらいの行動を取らないと…


つーわけで、ついにここで北斗三兄弟の次兄トキの物語に幕が降ります。


良い死に様ですよね。まぁ後方にこっそりとユダ様の遺影が隠れているのが気にはなりますけど。どう考えてもこのメンツと並ぶには不釣り合いなんだよなぁ…

そんなトキの人生を振り返っておきましょう。

カサンドラ編でトキが登場して以来、じゃあトキがやった事って何?って考えると大した事はしていません。ラオウと兄弟喧嘩したくらいです。がしかし北斗の拳という作品を語る上でやはりトキは欠かすことがどうしてもできません。ケンシロウとラオウが二人兄弟というのはなんかつまらないし、ラオウジャギケンシロウの三兄弟ではバランスが悪すぎます。やはりラオウトキケンシロウの北斗三兄弟というのが絶妙なバランスなんです。亀田三兄弟なんて足元にも及びませんよ(笑)




さてそーゆー訳で、ここまでがアニメで言うところの「第三部 乱世覇道編」となります。そしてここからは「第四部 最終章」となる訳です!

…何が違うの?と思う人もいるでしょうが、第四部からは大きく変わります。そう、第四部からはOPが変わるんです!

いいですよね、SILENT SURVIVOR。北斗の拳の主題歌といえばほとんどの人が「愛を取り戻せ‼︎」をイメージするとは思うんですが、それは仕方ない。北斗の拳全109話中、SILENT SURVIVORが主題歌として使われたのは後半26話のみですからね、印象として薄くなるのは仕方ありません。でもアニメ主題歌というのは一期よりも二期三期の方が良いオープニングになっているものは結構ありますよね。作品の雰囲気が固まってきてからの方が良いオープニングの作成に繋がるのかもしれませんよね…


そしてエンディングも「ユリア永遠に…」からこれに代わります。

北斗の拳のオープニングとエンディングは同じバンドが担当するというのが伝統であり、クリスタルキングからこれを引き継いだKODOMO BAND、まぁ知名度は低いでしょう。北斗の拳見てなかった人はほとんど知らないかもしれません。がしかしフジテレビで90年代初頭にやっていたクイズ番組「カルトQ」あの司会をやっていたうじきつよしは有名なんじゃないですかね。このうじきつよしがボーカルのバンドがKODOMO BANDです。


ちなみに北斗の拳とKODOMO BANDといえば、やはりこの曲も載せておくべきでしょうか。

HEART OF MADNESS!

北斗の拳劇場版の主題歌ですな。これもまぁ良曲ですよ。KODOMO BANDの曲は世紀末の雰囲気に完璧にハマりますよねえ。



そんなこんなで始まる北斗の拳「第四部 最終章」まずはこの男の死に様から。


「なにをぱら」これも個人的には結構好きな断末魔です。以前作成した北斗の拳名言珍言ランキングを見てみると見事第43位にランクインしてましたw


つーわけでこの最終章、まず登場するのはこの男。

山のフドウ!

数多い北斗の拳の登場人物の中でも、やっぱフドウはインパクトありました。体格の乏しい人達はガチマッチョに蹂躙されるというのが当たり前の世紀末の世界において、ここまで優しい巨漢が他にいましたかね?フドウの存在はそれだけで北斗の拳のこれまでの世界観を覆すんだよなぁ…

そんなフドウの声は、言うまでもなくガンダムのリュウ・ホセイと同じです。ドラゴンボールで言うなら人造人間8号やナッパ、魁‼︎男塾で言うなら雷電あたりも同じ声なんですが…やはりフドウと言えばこの人の声を思い出してほしいところです。

コング!

このブログを読んでくれている人の何%が理解できるのかは知りませんが、1980年代に「特攻野郎Aチーム」というアメリカのドラマがありましてね、これが面白かったのなんの。まだ衛星放送すら無い昭和の時代、当時は深夜によくアメリカのドラマを放送していたんですよ。スタートレックや刑事コロンボ、ナイトライダー、そして冒険野郎マクガイバー等の名作が放送される中、やはり当時少年だった我々の記憶に強く焼き付いたのは特攻野郎Aチームでしょう。触りを見れば思い出せる人もいるのかもね。

コングの「でも飛行機だけは勘弁な」は今聞いても名言ですわw


脱線してしまいましたが、山のフドウが登場すれば次はこの男の出番です。

風のヒューイ!

導入としては完璧ですよね。山、そして風とくれば当時の少年たちはドキドキワクワクが止まりませんよ。髪を後ろで縛るというのも、当時は布袋寅泰くらいしかできなかった超絶オシャレですからねぇ…

そんなヒューイの声はヤットデタマンと同じですな。パタリロのバンコラン、双子座のサガあたりとも同じです。


そんなヒューイ、鋼鉄すら切り裂きます。


アニメ版ではヒューイの流派が「五車風烈拳」ということが判明しています。相手を外部から破壊する南斗聖拳の中でも、相手に触れることすらなく攻撃するという点ではユダ様の南斗紅鶴拳に近いものはあるのかもしれませんね。ただやはりこういった遠距離系の技は威力に欠けるというのが宿命ではありますがね…


そんなヒューイが所属するのは…

南斗五車星!

この五車星というのは南斗108派とはまた別の流れになるそうです。まぁそれはいいとして、問題なのはヒューイが乗っているサイドカーを運転している人の方ですよ。俺ならヒューイごときがこんなところに足置いてきたら即座にブチキレて払いのけますけど(笑)


つーわけでヒューイVSラオウ。これは激闘の予感がしますw

華麗です。ここまで華麗にワンパンされた人物が他にいたでしょうか。我々の世代はやはり瞬殺された人物と聞いて真っ先に思い浮かぶのは風のヒューイかレオパルドンです。この二択しかないでしょ…


つーわけでヒューイvsラオウも見ておきましょう。

アニメ版にはヒューイの弟であるシオンが登場しており、シオンがリハクに伝達した事によってラオウの力を測るというヒューイの役割は全うされたという事になっているんですが…果たしてヒューイの行動に意味ありましたかね?そもそもヒューイが拳王軍を潰して回るなんていう余計な事をしなければラオウもわざわざ出て来なかったわけだし、南斗最後の将の存在だってわざわざラオウに伝える必要なんて無いし。さらに言うとラオウの力を測るなんて今更するようなことでもないし、結局リハクはラオウの力を読み間違えてるわけでこの情報は何の役にも立ってないし(笑)無駄死にならまだしも南斗最後の将にとってマイナスの事しか起こしてないんですよね、ヒューイって。まぁそこがヒューイらしいっちゃらしいんですけど。



さてヒューイが死んだ事で次の五車の軍団が登場します。

ヒューイが率いたのが風の旅団、そして登場したのが朱の軍団ですが…これカラーページだったら凄まじい程に真っ赤な軍団なんでしょうね(笑)


つーわけでこの朱の軍団を率いるのが…

炎のシュレン!

初登場時から号泣して登場する熱い男なんてシュレン以外には考えられませんよね。ただこの号泣シーンと炎使いであるという点は、ジョジョのエシディシとの共通点を感じさせます。

そんなシュレンの声はドラゴンボールのセルと同じです。つまりはアナゴさんと同じだということですな。


そんなシュレンはもちろん炎使い。

五車炎情拳!

北斗の拳においては珍しい属性系の拳法ですね。先程登場したリュウガが氷属性なのかと問われると「別にそうでもなくね?」と思える中、シュレンだけは明確な炎属性の漢です。まぁこういう特殊能力系バトルは他の漫画に任せておけばよいことであり、北斗の拳には不要ですかね…


そんな五車炎情拳の仕組みは…

とは元素番号15番、Pことリンの事ですね。昔はマッチの先っちょに付いていたこともありますが、現代ではまぁ軍が使う発煙弾くらいでしかお目にかかれない物質です。ただリンは全ての生物に含まれている元素であり、大人1人に含まれているリンはおよそ800g。だけどこの800gのリンを体内から絞り出してシュレンが発火していると考えるのは難しいですよね、それじゃあまりにもリンの量が少な過ぎます。やはり袖の下とかにリンを隠し持っていて、それに着火させているというのがまぁ普通の解釈ですかね…


そんなわけでシュレンvsラオウ。これは激闘の予感がします(笑)


華麗です(笑)五車星たる者かくあるべきですよね。もう読者的にラオウの規格外の強さは十分認識されているはずなのに、さらにそれを強調させるがためだけの咬ませ犬、それがヒューイとシュレンです。でもこの2人の犬死にがあったからこそ、次に控えるあの男とラオウとの闘いがこれ以上なく輝くんですよね…


がしかしそこは兄であるシュレン、弟ヒューイよりも意地を見せます。


なんで余計な事言うの?と総ツッコミが入るのは避けられませんよね。五車星として南斗最後の将を守るために最も避けるべきことは「ラオウが南斗最後の将に関心を抱くこと」ことなんですけど、それを平気な顔をしてやってしまったのがヒューイとシュレンです。これがもしリハクの戦略だとするなら、あの爺さんもうボケてますよw


一応シュレンも観ておきますか。

シュレンの動画なんてほとんど無かったw


つーわけで燃え尽きたシュレンに対しラオウは…

ラオウ様に褒めて貰えた、これだけでもシュレンは誇ってよいでしょう。しかも「炎の男」って結構な褒め言葉ですよね、こんなニックネームで呼ばれたのはシュレン以降ではスラムダンクの三井寿くらいのもんですw

そんなこんなでこの最終章の最大重要人物が登場!

南斗最後の将!

ついに出てきましたね、この人が。はっきり言ってしまうと何故こんな鎧を付けているのか、さっぱり理解はできません。理由があるとするならただ一つ、読者へのネタバレを防ぐという理由だけですよw


一方拳王軍でもこの人が登場。

ザク!

突然出てきたジュウザとは異なり、サウザー編から登場している拳王様の側近中の側近ですな。活躍はほとんどないものの、ごろつきだらけの拳王軍の中でも数少ないまともな人間の1人です。まぁウイグル獄長だとかは側近として置いておくとちょっと暑苦しいですからねwちなみにそんなザクの声は魁‼︎男塾の田沢と同じです。


さてその頃とある盗賊団のボスが登場。

ダルカ!

頭にターバンを巻いた拳王親衛隊のザルカと名前を混同しがちですが、まぁ別に混同したところで誰からも責められることはありませんw


そしてここでついにこの男が登場!

雲のジュウザ!

原作で登場して退場するまで僅か8話。たった8話しか登場していないにも関わらず、2018年に北斗の拳35周年で開催された国民投票では主人公ケンシロウを上回る5位という凄まじい人気を誇る男、それが雲のジュウザです。ジュウザの魅力は言葉では説明できないんですが、北斗の拳を読んだことがある男であれば全員が知っていると思いますよ、雲のジュウザの底知れない魅力をね…

そんなジュウザの声はドカベンの微笑三太郎やキャッツアイの内海俊夫あたりと同じなんですが…ここではこの人物と同じなんだと言う事を強調させてください。

テンプルトン・ペック、通称フェイスマン!

再び特攻野郎Aチームからの登場です(笑)そうなんです、特攻野郎Aチームのフェイスマンとコングの声は偶然にもジュウザとフドウと同じなんです。五車星の中の2人が特攻野郎Aチームにも加わっているというのは分かる人にはたまらないですよね…

…ちょっと脱線して特攻野郎Aチームについて語っても良いですかw

リーダーのハンニバル、物資調達のフェイスマン、パイロットのクレイジーモンキー、メカニックのコングの4人からなるAチームが各地を転々としながら悪人退治していくという単純なストーリーなんですが、水戸黄門と西部警察を足して2で割ったような爽快感がありましたよね。もう一回Aチームの動画見てもいいですか(笑)

何回見てもたまりませんねぇ。今のアメリカのドラマなんて当時のAチームの面白さには到底敵いませんよ…

なのでとりあえず大きな声で一回叫んでおきましょうか。

「不可能を可能にし、巨大な悪を粉砕する。俺たち、特攻野郎Aチーム!」


…脱線するとなかなか帰ってこれないのは私の悪い癖ですね。つーわけでケンシロウの足止めのために派遣されたのが…

拳王長槍騎兵隊!

この長槍騎兵隊のアニメ版での掛け合いは荒廃した世界に笑いを生み出すほどに面白いんですが、ネット上に動画は見つけられませんでした。残念…

ちなみにこの長槍騎兵隊隊長の名はヤコブ。声は魁‼︎男塾の影慶と同じです。


そんな拳王長槍騎兵隊、馬の代わりにバイクに跨りケンシロウ一行を襲撃します。


バイクで崖を駆け降り、そのままダイブというあまりにも世紀末的な特攻スタイル(笑)生存率は極めて低そうなのに対し、当たらなければ意味がない、ハイリスクローリターンとはこういう事か。


それでも生き残った長槍騎兵隊員に対しフドウの一撃。

「わぐひ!」まぁなかなかの断末魔ですが、それよりも気になるのは潰された兵士とフドウとの体格差です。これじゃ巨人と小人です。この描写だけからするとフドウの身長は5mはないとおかしいですが…まぁ潰された兵士がことさら小さかった可能性も捨て切れはしないですかね…

ではここでフドウの身長について考えるついでに、北斗の拳主要キャラクターの身長をランキング形式で見ていきましょう。

13位 ユリア 168cm    まぁ女性にしては大きい方でしょうかね。

12位 ジャギ 179cm   ジャギ様は4兄弟の中では最も背が低い。この辺りもコンプレックスだったのかもしれませんね…

11位 シュウ 180cm

10位 サウザー 181cm

7位 ユダ 183cm

7位 シン 183cm

7位 ジュウザ 183cm

6位 レイ 185cm

5位 ケンシロウ 185cm

4位 トキ 188cm   トキはあんがいデカい。まぁ兄2人があの巨漢ですからね、トキだけ小さいというのも逆に不自然か。

3位 リュウガ 190cm   まさかこんなところにリュウガがランクイン。

2位 ラオウ 210cm   世紀末覇者拳王様は残念ながら2位という結果に。身長210cmなわけなかろうという描写も多々ありますが、まぁ大豪院邪鬼と同じような理屈なんでしょうw

1位 フドウ やはり北斗の拳における主要キャラ最高身長はフドウでしたが、その身長は「225cm」です。

…は?

225cmのわけないでしょ。デビルリバースには敵わないのはまぁ当然としても、フドウの身長がたったの225cmのわけがありません。

185cmのケンシロウと比較してフドウが225cmのわけないんですが、まぁ北斗の拳における人物の大きさについてツッコむのは無粋かなぁ。フドウが225cmならリンちゃんなんて身長50cmくらいの赤ん坊サイズになってしまいますが、ツッコむのは無粋かなぁ…



さてその頃ジュウザは女風呂に乱入。

まぁ女風呂に飛び込むというのは男のロマンではありますが、それを実現できる世紀末の世界はもしかしたら楽園なのかもしれません。こんな事しても逮捕されないんですから、むしろ夢の国ですよw

そこにこのハーレムのご主人様が登場。

ゲルガ!

鍛え上げられた肉体、禿げ上がった頭頂部に施された刺青、そしてこれ以上無いほどの立派なカイゼル髭、ちょっとした中ボスでもおかしくない見た目です。しかも二人称が「うぬ」ですよ、これは選ばれし者しか使うことを許されない二人称ですからね、やはりこのゲルガは只者ではありません。さっき出てきた女性たちはあんがい無理矢理ではなくゲルガ様に惚れてこの村にいるのかもねぇ…

そんなゲルガ様の声はディズニーのグーフィーと同じです。


そんなゲルガにジュウザはこのセリフ。

普通の奴がこんなセリフ言っちゃうと明らかな負けフラグなんですが、ジュウザだからアリなんですよね。三下が言いそうなセリフであっても使いこなせる、その辺りもジュウザの魅力の一つです。


これに対しただのごろつきではないゲルガ様。

泰山破奪剛!

泰山流の拳法を使用したのはウイグル獄長、リュウガに次いで3人目ですな。ちなみに泰山というのは実際に中国にある山であり、世界遺産認定もされています。日本でいうと富士山みたいなものなのかなぁ?


そんなゲルガ様もジュウザの前では瞬殺でした。

リュウガの拳は我流です。北斗でも南斗でも元斗でも泰山流でも華山流でもないが故の先の読めなさがジュウザの拳の特色です。逆に言えば、リュウガが真っ当な拳法を習得していたらどれほどの使い手になったことやら…

そんなジュウザ、五車星でありながら将の顔を知りませんでしたw


まぁネタバレしてしまえば最後の将の正体はユリアだったわけですが、そうなるとここでジュウザがユリアの事を「あんた」と呼んでいることに相当違和感を感じますよね。まぁここでユリアの名前を直接的に出すことは展開的にできないでしょうが、どうせすぐに読者には伝わりますからね。このシーンはもっとどうにかできたのではないかと思ってしまいます。


つーわけでついにラオウの前に立ち塞がったジュウザ。

ジュウザはいちいち言い方がカッコいいんですよね。それにシュレンとは違いあくまでも南斗最後の将の存在を伏せようとする点にも知的さを感じます。一度くらい人生で言ってみたいセリフの一つですね「雲ゆえの気まぐれよ」ってのは。


そんなジュウザが心を捨てた原因は、ユリアに惚れてしまっていたことでした。


最もキツい失恋のパターンかもしれませんね、これは。がしかし問題なのはそこではないんです。別作品でリュウガの方がジュウザよりも年上であるということが決定してしまっているため、長男リュウガ→次男ジュウザ(ここだけ母親が違う)→長女ユリアという関係性になってしまうんです。ジュウザの方がリュウガよりも年上であるならば特に問題はなかったんですが、これによりジュウザは完全に不貞の子なわけです。一夫多妻制の時代ならともかく、核戦争前の時代にこれは問題ありありです。どんな浮気者の父親だったんだという興味も生じますが、ユリアが南斗正統血統だという事実がこの問題に拍車をかけます。この正統血統というものが母親から引き継いだものであるのならばいいんですが、浮気者の父親からだったら問題ですよねぇ…


そんなわけでラオウvsジュウザ、第1ラウンド。
言葉の掛け合いが、本物の漢同士の掛け合いでシビれますよね。戦いの前にあーだこーだペラペラと言葉を交わす漫画も多いですが、そんなの不要なんだということがよく分かります。
「容赦はせぬぞ‼︎」
「したらおまえの負けだ‼︎」
「よういうた‼︎」
これだけで十分なんだもんなぁ…

さてあの拳王様相手に構えすら取らないジュウザ。
これは格闘技だけではなくスポーツ全般、いや、それ以外の領域に関しても言える真理かもしれませんね。恐怖という感情はやはりより良いパフォーマンスを発揮するためには邪魔な感情でしょう。それが勉強や仕事、恋愛とかであっても、恐怖という感情が邪魔して上手くいかないということはよくあります。才能のある人間というのは、この恐怖がないが故に強いのかもしれませんねぇ…

そんなラオウとジュウザは顔見知りでした。

核戦争が勃発する前から、ラオウ・トキ・ケンシロウ・ユリア・サウザー・シュウ・ジュウザ・フドウは顔見知りであったことが判明しています。またレイはシュウと親友でありユダとの交流があったし、この人たちは核戦争前には相当人里離れた地域で共同生活していたのかもしれません。じゃなきゃ核戦争前の時代にしては不自然すぎることが多すぎますもんね…


さてラオウの反撃。

まぁそりゃそうでしょうな。守りの技術というのは長い歴史の中で磨かれ、それを反復して修練することによってのみ身につく物なんでしょう。我流にはやはり限界があるんですよ…

しかしここでジュウザは黒王号を奪取。

こんな罠に引っかかる拳王軍団も問題ありますが、逆にここまでの罠を準備するためにどれほどの労力がかかったのかを考えると涙が出そうになってしまいます。こんな都合の良い地形を見つけたとして、確認できるだけでも21個もある巨岩を準備する…こんなの重機使っても簡単にはできませんよ…


つーわけで第1ラウンドはジュウザに軍配。

先ほども言いましたが、ジュウザは根強い人気キャラであり、国民総選挙でも第5位。TOP3に入ってもおかしくないんですが、ジュウザの問題点はとにかく退場が早かったという点に尽きます。せめてレイ並の登場話数があれば…とも思う反面、一瞬の閃光のように散ったジュウザだからこそ読者の心に焼き付いたというのもあるのかもな…