きよの漫画考察日記2333 ゴルゴ13第80巻 | きよの漫画考察日記

きよの漫画考察日記

我が家の本棚のマンガを1冊づつ考察中。
ちなみに3,000冊近くあります...


サングラス

第295話「アンコールの微笑み」
今回は美術品をめぐる争奪戦。
東南アジアの歴史をまとめて語るのは難しいんですが、とりあえずここに出てくるクメール朝、これは覚えていなければいけません。最盛期には東南アジアほぼ全域を支配していた王朝ですが、ぶっちゃけこの国の原型だと考えておけば大丈夫です。
カンボジア!
1989年の駐留ベトナム軍の撤退、確かにカンボジアが歴史の新たな局面を迎えた瞬間ですな。ざっくり言ってしまうと、ベトナムはカンボジア軍をフルボッコにしてカンボジアを実質的に10年以上支配していたんです。しかしさすがに国際社会が一斉にベトナムに対して経済制裁を加え、結果ベトナム経済は完全に破綻してしまったので仕方なくカンボジアから撤退したわけです。つーわけでやはりカンボジアとベトナムは隣同士なのに仲が悪い。いや、むしろ隣同士だからこそ仲が悪いと言うべきか。タイとミャンマーとかも仲悪いですからね、隣人関係はなかなか上手くいかないもんですよね…

さてここで美術品密売に暗躍するお金持ち。
何言ってんだ、このバカ2人は(笑)

ゴルゴが殺した人 2
ゴルゴが抱いた女



第297話「Kデー・カウントダウン」
ゴルゴによく登場するこの人物が中心となります。
サダム・フセインによるクウェート侵攻は1990年、もうだいぶ昔のことになってしまったので今一度おさらいしておきましょう。イラン・イラク戦争の結果財政難に陥ったイラクはですね、石油価格をつり上げるために中東諸国に石油の輸出を減らすようにお願いしたんですよ。しかしサウジアラビアとクウェートは逆に石油を増産したわけです。怒ったフセインはクウェートに侵攻しクウェートをイラクに「併合」してしまったわけです。

そんなフセイン側を擁護する組織もあったんです。
彼らはイラクがどうとかクウェートがどうとかではなく、とにかくイスラエルとアメリカが嫌いなだけという感じですけどね…

さて対イラクに向けて協力するのはこの両者。
東西冷戦の終結を宣言したパパブッシュゴルバチョフですな。今の若い子たちは冷戦時代を知らないんでしょうが、まぁ驚くくらいに世界情勢がギスギスしていた時代だったんですよ…

そしてゴルゴのミッション達成と共に時代が動き始めます。

まぁ当時中学生くらいの俺はイラクが悪者なんだと単純に考えていましたが、今考えてみるとアメリカにより世界世論が操作された戦争だったことは間違いありませんね。ソビエトが力を失い世界がアメリカ一強体制に移行したことを示す、ホント近代世界史において重要な事件だった事は間違いありませんね…

ゴルゴが殺した人 9
ゴルゴが抱いた女


第298話「情報漏洩源 ディープスロート」
まずはゴルゴがこの人を狙撃します。キム・フィルビー、この人は実在の人物です。イギリスMI6のスパイでありながら、その情報をソ連に流し続けた二重スパイの代名詞のような人物です。それにしても実在した人物を実名で、しかも死因がゴルゴによる狙撃だとするのは珍しい…

さて舞台は西ドイツ。
題名にもなっている「ディープスロート」とは政府内の高い地位から重要な情報を流すスパイの事を指す言葉です。がしかし現代ではAVでよく見かける行為の事を指す言葉に変容しております。意味が分からない人は分からないままで結構です(笑)

そして西ドイツ国内に潜む二重スパイの始末をゴルゴに依頼したのが…
これは…コール首相ですな。ギョーム事件によりブラント首相が辞任、その後の首相がシュミット。俺が生まれた頃の西ドイツはシュミット首相でしたね。その後がコールシュレーダー、そしてメルケル。つまり俺が生まれてからの41年間でドイツの首相というものは3回しか変わっていないんですよ。日本の首相が変わり過ぎなんだよなぁ…

ゴルゴが殺した人 2
ゴルゴが抱いた女


通算
ゴルゴが殺した人 3498人
ゴルゴが抱いた女 84人