きよの漫画考察日記2310 大長編ドラえもんVOL.14 のび太と夢幻三剣士 | きよの漫画考察日記

きよの漫画考察日記

我が家の本棚のマンガを1冊づつ考察中。
ちなみに3,000冊近くあります...

大長編ドラえもん第14弾はこちら。
ドラえもん のび太と夢幻三剣士!
1994年に公開されたそうですが、さすがにその頃俺は中学三年生なので観てるわけがありませんな…ちょっと予告編を見ておきましょう。
ちなみに藤子・F・不二雄によるとこの夢幻三剣士は「失敗作」だそーです(笑)

自転車

さてまずはのび太の家出から始まります。
野比家の電話機がいつのまにかコードレスになってますな。そりゃいつまでも黒電話使い続けるわけにもいかないか…

さて今回のキーとなるひみつ道具はこれ。
気ままに夢見る機!
任意の夢を見れるという非常にシンプルで害の無い秘密道具のように思えますがね…

さてこの気ままに夢見る機は、夢カセットの中から見たい夢を選べるわけです。
バームクーヘンマン!
結構際どいところを攻めてきますな(笑)ドラえもんとアンパンマンはある意味ライバル的なところもあるでしょうからね…

つーわけで選んだカセットは「アトランチス最後の日」
気持ちは分かりますね。何歳くらいからなんでしょうね、ヤバいと思ったら眼が覚めるようになったのは。ただ夢の中でするおしっこは気持ちいいんだよなぁ…

さておねしょを乾かすためにこの道具。
瞬間クリーニング・ドライヤー!
服を乾かすのはともかく、布団を乾燥させるのは大変ですからね。こんなの使ったら家のブレーカーが一発で吹っ飛びそうです。

さてのび太の前に謎の老人が。
結局この老人が妖霊軍団のトリホーだったわけですが…正直タイムパラドックスでは説明できない登場タイミングなんですよね。なぜこのタイミングでトリホーが登場できたのか、そこについての説明も無ければ解釈も難しいんですよね…

さてのび太はしずかちゃんの夢を覗こうとしましたが、しずかちゃんはまだ起きてました。
子供の頃からそんな立派な夢を抱えてるとロクな大人になれないよ、と思ってしまう自分が情けないですな…

つーわけでのび太は夢幻三剣士の夢カセットの世界へダイブ。
のび太と夢幻三剣士は、これまでの大長編シリーズとは異なりこれといったゲストキャラクターが登場しません。この妖精シルクも声はしずかちゃんと同じですし、ゲストキャラクターというほどではないからね…

さてさっそく妖霊軍団に襲われるのび太。
硬い物の一部を叩いて割り砕く、これを「ぶっかく」と言います。とはいえもうおっさんしか使わない表現でしょう。

そんなわけで三剣士が揃います。
ノビタニヤンとスネミス、そしてジャイトス、もちろんモデルとなっているのは三銃士ですわな。ただストーリー自体は三銃士と全く関係がないのが気にかかりますかね…

さらにドラえもんも魔法使い役で参戦。
手なげミサイル!
実際には使われなかったのでどれほどの威力があるのかは不明です。まぁドラえもんのひみつ道具で人を殺傷できるものは無いということにしておきましょうか。

さてここでドラえもんがわけのわからない事をしでかします。
凄いんですけど…メリットが全く分かりません。リスクを背負う意味が無いですからね…

さらに合流したのはシズカリア王女こと剣士シズカール。
シズカリア王女は白銀の剣士と結婚する決まりになってましたから、家出は正解です。まぁのび太の顔が良いか悪いかというのはイマイチ判断つきませんけどね、まだ小学四年生だしなぁ…

さて竜の血を浴びて不死身になるという流れでしたが、ノビタニヤンは竜を殺すことはできなかったので…
この竜の声はマジンガーZの兜甲児と同じです。むしろジャッキーチェンの吹き替えの声だと考えておくのが一番分かりやすいです。

そしていよいよ妖霊軍団との対決。まずはこの幹部。
蜘蛛の化身のスパイドル将軍、その声はちびまる子ちゃんのさくらヒロシであり聖闘士星矢の射手座アイオロスと同じです。

さてここからはひみつ道具に頼りきり。敵の投石機に対しては…
無重力ネット!
無重力どころか全て宇宙へ向けて飛んでいっちゃうんですけどね…

次は敵の水の精軍団に対し…
大寒波発射扇!
零下100度がどれくらいのヤバさかというと、呼吸した瞬間肺から出血して即死する寒さだそうです。恐るべき道具ですね…

さらに鉄の精軍団に対しては…
ミニ雷雲!
ボンベに入ってるのがオシャレですね。

そして2人目の敵幹部登場。
ダンボのようなジャンボス将軍。その声はキン肉マンのロビンマスクと同じです。ということは魁!男塾の江田島塾長と同じです。ドラゴンボールのミスターサタンと同じと言った方が若い子には分かりやすいですかね…

そんなこんなでラスボス登場。
妖霊大帝オドローム!
気ままに夢見る機に付属するカセット「夢幻三剣士」のラスボスな訳ですから本来は単なるデータ上だけの存在ということになりますが、自身が白銀の剣士に負ける運命だということを認識しており、それを回避するため現実世界にトリホーを送り込むというメタなキャラクターです。
ちなみにオドロームの声は鋼の錬金術師のお父様と同じです。

そんなオドローム、快挙を成し遂げます。
大長編には数多くの悪役が登場しましたが、のび太の殺害に成功したのはオドロームが初にして唯一でしょう。個人的な実力ということで言えば大長編悪役史上屈指の存在だったかもしれません。

さてピンチで夢から目が覚めたのび太、その後夢の世界には行きませんでしたが問題発生。しょせんは夢の世界、しょせんは作られたカセットの中のことなんだから放っておけばいいんじゃないのとも思えますが…

そして最後の決め手はシズカール。
のび太の夢幻三剣士は最終決戦にジャイアンとスネ夫が参加しないという珍しい作品です。まぁ海底鬼岩城のように最終的にドラえもん・のび太・しずかちゃんしか残らなかったパターンならありますが…

そしてラストカット。
とまぁ原作を読んでいるとこれといったメッセージ性も無く終わったのび太の夢幻三剣士ですが…問題なのは劇場版なんです。劇場版だと学校まで走り始めたのび太としずかちゃんの後にこんなラストカットが入るんです。
夢の世界での出来事が現実世界にも影響を及ぼしてしまったのか、それともこの世界も夢の世界なのか…そういった疑問を投げかけたまま説明無く終わるんです。トリホーの存在やラストカット、色々と謎が多くスッキリはしない作品ですかね…