きよの漫画考察日記2254 月光条例第3巻 | きよの漫画考察日記

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我が家の本棚のマンガを1冊づつ考察中。
ちなみに3,000冊近くあります...


ポムポムプリン

さて月光条例においては1つ絶対に避けなければいけない事があります。
現実にもデスアピアしてしまった書物や物語は星の数ほどあるんでしょう。今世の中に溢れている書物や漫画だって、果たして100年後に誰か覚えている人がいるかといったら疑問ですもんね。ドラゴンボールやスラムダンクといった超有名作品であっても100年語り継ぐのは難しいでしょう。そう考えるとお伽話や童話の生命力って凄まじいんだよなぁ…

つーわけで今回のお題は「シンデレラ」シンデレラってのは人の名前かと思いきやそうではなかったんです。そもそも原作ではシンデレラの本名はElla(エラ)だったそうです、そこにcinders(灰)を足してcinderella(灰かぶりのエラ)」という言葉が生まれたそーです。
ここにシンデレラの秘密が隠されている事に気付きましたかね?魔法使いは魔法でかぼちゃを馬車に、とかげを馬に、ねずみを御者に、そしてボロボロの服をドレスに変化させたわけなんですが…シンデレラは元々裸足だったので、ガラスの靴だけは変化させる物が無く、魔法使いから直接手渡された物なんです。だから12:00を過ぎて魔法が解けてもガラスの靴だけは残ったわけです!なるほどねぇ…
藤田和日郎ファンなら当然分かるところですが、魔法使い役を演じているのはからくりサーカスに登場したアルメンドラ(本名イヴォンヌ)ですな。まぁ見逃す人はいないでしょうが。
まぁさすがにシンデレラのストーリを知らない日本人なんて存在しないでしょうが、グリム童話でのシンデレラのラストはちょいと凄惨です。ガラスの靴に足を合わせるために義理の姉達は自らのつま先と踵を切り落とすんです。さらに結婚式に参列した義理の姉達は鳩に眼球を啄まれてしまうというラストを迎えます。人に意地悪をすると因果応報があるよということを伝えたいんでしょうが、さすがにこんなストーリーは子供には聴かせられねえわなぁ…

つーわけでシンデレラのデスアピアを防ぐため、シンデレラ姫の代役を務めることになったエンゲキブ。
当然元ネタは「ガラスの仮面」ですわな。俺が生まれる前から連載が続いている奇跡の少女漫画ですが、人生において1度たりとも読んだことがありません。そもそも本屋に行っても少女漫画の棚に近付く事自体なんとなく気恥ずかしいもんなぁ…

がしかし、シンデレラのストーリーを知らなかったエンゲキブ。なんとか脳内情報からシンデレラの手がかりを探します。
うしおととらから東の長山ン本西の長神野、そしてからくりサーカスから鳴海エレオノールが登場です。
さらにこんな子も。
こちらもからくりサーカスから登場のミンシア姉さん。この辺り月光条例はうしとらやからくりサーカスと比較するとコメディタッチなんですよね…

そんなこんなで舞踏会に向かうシンデレラ…なんですが、エンゲキブは舞踏会を聞き違えてしまいました。
シンデレラのストーリーを知らない人…まぁ探せばいるんじゃないですか。今の子供達は親から童話なんて読んでもらわないだろうし、戦時中に子供時代を過ごしたじいちゃんばあちゃん達ももしかしたらシンデレラに接する機会がなかったかもしんないしね…

さて勘違いが止まらないエンゲキブ。
サンデー誌上ではじめの一歩の名前を出すこともできるんですね。それはこういうコラボがあったからでしょう。
まぁマガジンとサンデーが手を組んでもジャンプには遠く及ばないという実情ではありますけどね(笑)でも俺はもうジャンプもマガジンもサンデーもどれも読まなくなっちゃったなぁ…

そんなこんなでなんとかシンデレラのフリをしてハッピーエンドまで導いたエンゲキブでしたが…
言われてみて初めて気がつく事なんですよね、シンデレラは別に何もしていないという事は。白雪姫やかぐや姫だって特段何かをしたわけじゃないし、眠れる森の美女に至ってはただ寝てただけですからね(笑)

その頃シンデレラは現実世界で走り屋になってました。


スピードというのも麻薬的なところはありますよね。やっぱクセになるんですよ、遅い奴らを蹴散らして走るのは。でもそこであえて安全運転で走れる奴が本当に偉い人間なんですけどね…