きよの漫画考察日記1070 はじめの一歩第19巻 | きよの漫画考察日記

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我が家の本棚のマンガを1冊づつ考察中。
ちなみに3,000冊近くあります...

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お月様

つーわけで一歩vsヴォルグ!
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この対戦は超接近戦です。ヴォルグは本来オーソドックスなボクサータイプなんですが、客を呼ぶためにあえてインファイトスタイルで戦ってるんです。ヴォルグが本来のスタイルで戦っていれば…

さて優しすぎるという弱点が出ちゃったヴォルグ、優勢に試合を進めながらこれをもらっちゃいます。
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ガゼルパーンチ!
一歩の凄いところは、このガゼルパンチを狙って打つのではなく自然に打てるとこです。練習の賜物なんでしょうな…

これでダウンしちゃったヴォルグの反撃。
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右アッパーです。でもこれで止まらないんです。
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これがヴォルグのフィニッシュブロー「白い牙(ホワイトファング)」!
アッパーと打ち下ろしの超高速コンビネーションです。まぁこれは現実にもありますわな。下→上、上→下のコンビネーションはやはり鉄板です。ただね、上下に打ち分けてるとそれだけガードが甘くなってしまうんですよね…

つーわけで2Rに1回、3Rに2回のダウンを喫した一歩、4Rも打たれっぱなし。
八木ちゃん「一歩くんにはもう武器がありません!勝負になりませんよ!」
鴨川会長「…ある!武器なら残っとるわい。」
八木ちゃん「え…」
鴨川会長
「小僧が破壊力だけのボクサーならワシャさほど魅力を感じなかったろう。あえて言うが出会った時ヤツには才能のかけらも見えなかった。まるでボクシングなんぞにむいてないそのガキがワシに見せたモノは、へこたれない、あきらめない、退かない、打たれようが倒れようが何度でも立ち向かっていく…」
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まぁ勇気が無いボクサーなんてのはいないでしょーがね。一歩の最大の武器はその勇気が生み出すあきらめの悪さかな…

つーわけで耐え抜いた一歩、ここでヴォルグの動きがおかしくなります。
鴨川会長
「スタミナ切れじゃよ!」
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ボクシングの3分12ラウンド、合計36分という試合時間は冷静に考えると非常に長いです。PRIDEなら3ラウンドで20分、K-1なら3分3ラウンド、柔道は5分、相撲に至っては1分以上の取組は滅多に無いでしょう。やはり全身の筋肉を絶え間無く使う格闘技ほど試合時間は短くならざるを得ないんでしょーから試合時間の長短だけでどの格闘技がしんどいのかは測れないけども、やっぱりボクシングも疲れる格闘技ですよ…

つーわけで反撃する一歩はガゼルパンチにいきますが、ヴォルグはこれを想定済み。がっちりガードを固めますが…
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ここで超低空ガゼルパンチ!
身長の低い一歩だからこそできるパンチですな。相手の懐に飛び込みながらボディー、これは同じくらいの身長の相手じゃ成り立ちません。

さて試合をひっくり返されたヴォルグ、そんなヴォルグの脳裏によぎるのは病弱な母のために何もできなかった少年時代。
ヴォルグ
「このまま埋もれてしまったラ、立ち上がれなかったラ、非力だったあの頃と何も変わっちゃいなイ…狼のように強く!強くなりたくてボクシングを始めたのニ!」
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ヴォルグ「母さん…遠い祖国の母さん…」
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俺は一歩の戦歴の中ではこのヴォルグ戦が一番好きなんです。それはやはり対戦相手であるヴォルグに対しても深く感情移入できるからじゃないでしょーかね?千堂戦よりも俺の中では評価は上です。一歩のベストバウトはこのヴォルグ戦です!
がしかし、はじめの一歩という作品全体で見るとこの一歩vsヴォルグ戦はTOP5に入れません(笑)鷹村vsホーク、鷹村vsイーグル、間柴vs木村、宮田vsランディー、伊達vsリカルド、鴨川vsアンダーソン、この辺りの試合が人気的には上位にくるんじゃないでしょーか。主人公が一歩なのは分かっちゃいるけどね…

さて立ち上がったヴォルグですが…5Rでついに力尽きます…
ヴォルグ「残ってる力なんかありはしナイ、だけど終わりにしたくナイ…ああ…そうか、今わかっタ…母さん…ボクは…ボクはボクシングが…」
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一歩と戦って敗れたボクサーはね、だいたいその敗戦から何か大切なものを知るんですよ。真田や島袋、武や小島のように満足して引退を決意したボクサーもいたし、あの沢村竜平ですら何かが変わりましたからね…