きよの漫画考察日記995 花の慶次第2巻 | きよの漫画考察日記

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我が家の本棚のマンガを1冊づつ考察中。
ちなみに3,000冊近くあります...

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お月様

さて舞台は末森城の戦いの続きから。
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赤母衣衆、黒母衣衆とはよく聞く言葉ですが、この背負ってるのがいわゆる「母衣」です。これで矢を防いだりしてたそーですよ。

つーわけで敗北したのは佐々勢。成政は腹を切ろうとしますが、その前に現れたのは慶次。
慶次
「おれだったら死なないな。」
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慶次は戦国大名ではなくいくさ人ですからね。負けたからそこで腹を切って諦めるなんて発想にはならんのですよ…

つーわけで成政を逃がす慶次。
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出ました二度目の「だがそれがいい」普通に考えれば慶次に利となるものは何も無いんですよ、だがそれがいいんです!


さて佐々軍を蹴散らし、風呂に入るのは前田利家。
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織田信長と森蘭丸が有名ですがね、信長と利家もこーゆー関係だったという記録も残っています。世間のゲイの人たちは肩身が狭いけども、戦国時代に生まれてたら幸せだったのにね(笑)

つーわけで平和になった金沢城下、慶次は夜這いへ♡
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深追いをしないのが夜這いの作法なんだって(笑)こりゃ男には辛い。わざわざ忍び込んでいって、嫌と言われて退散するのは悲しすぎるよな…

そんな女好きの慶次を殺すため、刺客として選ばれたのが…
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蛍!
それにしても「くノ一」とはよく考えられた呼称よな、俺は「女」という漢字を書くときには必ず横棒から書いてしまいますよ。「く」→「ノ」→「一」の順で書けと言われたって今更無理です…

ちょっと書き順というものについて脱線しましょーか。間違えやすい有名な漢字は「必」ですな。「心」という文字を書いて最後に左払いを書く人が多いそうですが、正しくは「上の点」→「左払い」→「右払い」→「左の点」→「右の点」だそーです。でも俺はそのどちらでもなく「左の点」→「右払い」→「上の点」→「左払い」→「右の点」というレアな書き順です(笑)「右」「布」あたりの漢字も絶対横棒から書いちゃうし、「皮」という漢字に至っては一画目に書くべき左払いを俺は五画目に書いてしまいます…
そして書き順を調べていて分かったことですが…俺、自分の名前の書き順を間違ってました(笑)俺の名前は義起ですが「義」という漢字の書き順が違ってた。下の「我」の部分の書き順は「左上の点」→「横棒」→「左の縦棒」これが正しいそうですが、俺は「左上の点」→「左の縦棒」→「横棒」の順で30年近く自分の名前を書いていました。「義」という漢字を間違った書き順で書いた回数、おそらく俺は全人類で最多でしょう(笑)

さて話が脱線してる間に慶次を誘惑にかかる蛍。
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初登場時の蛍の背後には「あっはぁ~っ♡」の文字がありましたが今度は「うっふ~ん♡」(笑)ニュアンスはもちろん伝わるんやけども、現実にこんな事言う女はおらんわな。「うっふ~ん」なんて目の前で言われたら笑い転げちゃいますよ。

もちろんそんな蛍を抱く慶次ですが、突然途中でやめちゃいます!
慶次「うーん、やっぱ…だめだ!」
「え…ど…どうして⁉」
慶次
「…いやね…」
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「…ど…どのくらい?」
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黒人か(笑)


がしかし、このサイズはさすがに誇張でした(笑)
「…な…なぜあんなうそを…」

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生娘、こりゃまた現代社会では使いどころが難しい言葉です。「お前生娘か?」なんて言った日にゃぁセクハラ親父へ一直線ですから(笑)
ちなみに童貞の男の事を指す「生息子」という言葉も日本語には存在してます。生息子…とめどなくふざけた響きですなぁ(笑)

さて再び慶次を殺そうとする蛍、なぜなら蛍の右肩にはこの焼印があるからです。
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この氷室信成が蛍の許嫁者だったわけですよ…
ちなみに長篠の合戦、これは1575年の事であり慶次が今いる時間軸から9年前の話です。これに参戦してたんだとすると慶次は今いったい何歳なの?と思っちゃいますが、前田慶次は1540年前後に生誕したであろうと歴史上記録されています。つまりね、歴史資料的には慶次は前田利家や豊臣秀吉とほっとんど同い年なんです。花の慶次においては明らかに若く描かれてはいますが、実際の前田慶次はこの時点で40代中盤です!

さぁ慶次を憎む蛍の槍を同じ右肩で受け止める慶次!
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戦場で名を馳せるという事は、裏を返せばより多くの人からの怨みをかうということよな…

そして慶次は蛍を抱いたまま爆発する屋敷から脱出。見事に木の上に着地したと思ったら、突然蛍の服を脱がします!!
「は!な…何を⁉」
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かっこいい事言ってますが、ここ木の上ですからね(笑)

そして迫られた蛍は…
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これは当時すげえ笑った記憶があります。よく女性雑誌とかで「あなたの初体験の場所はどこですか?」というアンケートがあるけども「先輩の部屋」「旅行先の旅館」なんてありきたりな回答ではなく、蛍の回答は「樹上」ですからね(笑)チンパンジーですら交尾の際には地上に降りてくるだろに…

さてそんな蛍、花の慶次のヒロインの座を獲得するのかと思いきや、次話であっさり催眠術にかかっちゃって自害しちゃいます。
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こんなセリフが他に似合うのは石川五エ門か松平健、藤岡弘くらいのもんでしょう(笑)

さぁ蛍の敵討ち…の前にまずは蛍を荼毘に付します。
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日本人にとって火葬は当然のような気がするけども、世界標準はもちろん土葬です。そー言われてみると遺体を焼くって行為が死者への侮辱に当たるという考え方も確かに理解できます。でもやっぱ俺が死んだら火葬にして欲しい。棺桶に入って1人埋められるよりも、骨壷に入ってじーちゃんばーちゃんの隣におる方が幸せやと思うけどねぇ…

さて慶次の命を狙う加賀忍軍、それを食い止めるのは蛍と同じ旅芸座にいた爺さん。この爺さん、実は凄い人物でした!
主馬「き…きさま何者だ⁉」
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風魔の飛加藤!
…ん?これは少々不自然な感じがします。飛加藤、すなわち加藤段蔵は最初上杉謙信に仕え、あまりに優秀すぎたために謙信から命を狙われ、次に武田信玄に仕えるもののやはり優秀すぎたために信玄からも命を狙われたというスーパー忍者なんです。これに対して風魔一族とは代々北条家に仕えた忍者集団です。だから飛加藤が風魔を名乗るのはいささか不自然だと思いますがね…

そして慶次と戦うのは蛍を殺したこの忍び!
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蝙蝠!
本能寺において信長の最後を看取った唯一の男です。やっぱ日本人にとって織田信長が人気のある理由はその死に様よな。布団の上で死ねた秀吉や家康に対し、夢半ばで炎に消えた信長の人生の儚さ…坂本龍馬にしても源義経にしても、何か偉業を成し遂げながらその先を見る事が叶わなかったっていうのに日本人は惹かれるんやろね…

そんなわけで蝙蝠の眼を切り裂いた慶次、だけども命は取りません。
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二人以上の男が同じ女に惚れるっていうことはさ、その女に魅力があるとかそーゆーことじゃなく、その男達の間に何か似通ったものがあるからなのかもね…この決着はケンシロウvsシンを彷彿とさせます…