
さて聖秀vs海堂の長い戦いもついに9回裏。聖秀1点リードながら状況は…
野球漫画のド定番ですね、9回裏ツーアウト満塁でバッター4番(笑)でもね、結構あるのよこーゆー状況になることは。これを避けるために、プロでは抑え投手というものを重要視してるんやろね…
さて寿也の打球はピッチャー強襲。吾郎は一塁に投げますが判定はセーフ、そしてさらに…
二塁ランナー眉村も本塁突入!
満塁もしくは二、三塁の場面で内野ゴロを打たれて一塁に送球した場合、三塁走者だけでなく二塁走者まで本塁に突っ込んでくることがよくあります。何故かというと、内野手の視線が送球を追ってしまうがゆえに二塁走者が死角に入ってしまうからなんですよ。これを防ぐためには捕手、そして一塁手が二塁走者に留意しておく必要があります。事前にそーゆーパターンもあり得るなと念頭に置いておくかどうか、それだけで対応速度が全然違いますからね…
結果的には眉村はアウトで延長戦突入。がしかしここで田代の提案は…
田代「もう聖秀が延長を戦ったって勝ち目はねえ…!」
田代「棄権しよう…茂野!」
まぁ野球で棄権試合ってのは滅多に聞きませんがね。逆に最近よく棄権試合を見るのはテニス。2セットくらい取られたところで棄権ってなパターンをちょこちょこ見るけども、あれは美しさに欠けるわ。勝ち目が薄かろうが最後の一瞬まで戦い抜くのが男のはずやし、怪我の悪化を理由にするのであれば最初から欠場すべき。そして何よりも途中棄権は金を払って観戦してる観客に失礼よな…
さてこの提案、もちろん吾郎が承諾するわきゃありません。
吾郎「すまねえな田代…俺の足をそんなに心配してくれてるとは思ってなかったぜ…でも…まだ俺は責任をとってねえ…」
吾郎「俺につき合ってくれたおまえらにも、古巣の海堂の連中に対しても、棄権や引き分けじゃそれはあがなえねえ。俺は俺のボールがおまえのミットに届く限り死んでもギブしねーし、決着をつける責任があるんだ…たとえそれがほとんどサヨナラ負けの可能性しか残されてないとしてもな!」
勝ち目が無いからって棄権するのはスポーツにおいて美しくはないと述べましたが、これが唯一許されるのは将棋ではないかと俺は思っています。将棋においては投了の美学的なものがあるよな。俺程度の人間が見てるとまだ逃げ道があるんじゃねーか?と思う局面でも、あらゆる可能性を熟慮して投了できるその戦術眼はやはり見事です。
さて絶望的な延長戦に向かう田代。
田代「眉村相手の海堂にもうサヨナラ負けしかないとわかってて…一体そこに何があるっていうんだよ!」
だけど田代も気付きます!
田代「結局俺はやつに同情してるフリをして、試合をあきらめてるだけじゃねーか!そうさ!未来に何かがあるから戦うんじゃねえ!」
なぜ山に登るのか、それはそこに山があるからです。なぜ闘うのか、それは目の前に強大な敵が立ちふさがっておるからです!野球というスポーツに取り組む原初のモチベーションはここにあるのかもな…
つーわけで延長戦は12回に突入。もう見てられない清水は同じように試合を見てられない桃子先生を発見。
桃子先生「ほんとはこんなこと思っちゃいけないんだけど…もう…あたしは負けてもいいからまたあの子に不幸なことだけは起きてほしくないって…」
清水「大丈夫ですよ、おかあさん。」
迷いなく生きてる奴が不幸だなんて話は聞いた事が無いね。間違っても悪い霊に憑かれておるだとか星の巡り合わせが悪いだとか、そんなくだらねえ事で人は不幸 にはならない。もし人を不幸に導く要因があるとするなら、それは…後悔と怠惰なのかもね…
そして12回裏、ついに限界を迎えた吾郎はノーアウト満塁の大ピンチ。ここで吾郎の隣に現れたのはおとさん!
おとさん「もうがんばらなくてもいい。おまえはまだこれからじゃないか、俺のような辛い野球人生を歩むことはないんだ。」
そりゃおとさんも生きてたらこー言うでしょう。ボロボロの息子に「死んでも投げきれ」とは言えんわな…
だけども吾郎は…
吾郎「ダメだよおとさん…まだギブアップはできねーんだよ!あいつらが俺のために野球をやってくれて、あいつらが海堂を倒したいっていう俺のわがままにここまで力を貸してくれたんだよ。」
吾郎「そのたった一つの方法は…」
甲子園の土は全ての球児の憧れです。がしかし、甲子園の土は買えます!甲子園のグラウンド整備を任されている阪神園芸という会社から甲子園の土とまったく同じ配合の土が販売されておるんです。これさえあれば自宅の庭が甲子園に変わります(笑)
さてここで打席に眉村を迎えてもう投げる球が無い吾郎。だけども…
184球はかなりの球数です。一試合を完投してもまぁ平均投球数は130球前後でしょうからね…
ちなみに最小投球数で完投するにはいったい何球必要でしょーか?普通に考えると27球かなと思ってしまいますが、理論的には25球で完投することが可能です。8回まで打者24人を全て1球で仕留めた後、9回裏の先頭打者に初球をホームランされてサヨナラ負けというのが理論上の最小投球数での完投です。まぁ現実にはあり得ませんが、一種の引っ掛けクイズです。
つーわけで力を取り戻した吾郎、がしかし眉村も負けていません!
一人の打者に13球投げるなんてことはまずありません。まずありませんが、去年ソフトバンクの明石健志が15回ファールを打って投手に19球投げさせるという日本記録を達成しました。守ってる側からするとこれほどウザったい記録はありませんな…
そんなこんなで眉村を打ち取った吾郎、ワンナウト満塁として次打者草野への初球は…!
サヨナラボーク!
俺は投手経験が無いんでボークについて詳しくはありませんが、ボークには13種類あります。
1.投球動作を途中で止めた 吾郎のこのケースはこれに該当します。投球動作において足がクロスした後の牽制ってのもこの投球動作の中止ですな。
2.プレートを踏んだままでの一塁への偽投 二塁や三塁に牽制を投げるフリをすることは許されています。がしかし、一塁に投げるフリをする時にはプレートを外さなけりゃいけません。つまりプレートを踏んだままの一塁牽制は必ず投げなきゃならんわけです。
3.プレートを踏んだまま足を牽制方向に踏み出さずに投げる プレートを外しさえすればどんな投げ方でもOKなんですが
4.走者のいない塁への牽制
5.反則投球 打者が構えてないのに投げたよーな場合
6.打者と正対する前の投球
7.プレートを踏まないで投球
8.遅延行為
9.ボールを持たずにプレートを踏む 隠し球の時に問題になるプレーですな。
10.投球動作中にボールから手を放す
11.プレートを踏んでからの落球
12.キャッチャーボックスに入ってない捕手への送球
13.セットポジションで静止しなかった
野球において1番ややこいルールかもね、ボークってのは…
つーわけで吾郎の高校野球はこれで終了。さぁこの先の展開はどーなるんでしょーか?
特定の球団と大学とのパイプってのは時代によって変わっていってるような気はするけどね、でもやはりプロになりやすい大学ってのはそりゃありますよ。
さ~てそれじゃプロ野球選手の出身大学ってのを調べてみましょーか!これは大仕事になりそーだ…
中央大 阿部慎之助/高木豊
日本大学 長野久義/和田豊/真中満/村田修一/佐藤義則
東洋大 落合博満/今岡誠/立川光男/桧山進次郎/福原忍
駒澤大 野村謙二郎/新井貴浩/石毛宏典/大矢明彦/中畑清/武田久/高橋尚成
青山学院大 小久保裕紀/井口資仁/坪井智哉/石川雅規
亜細亜大 井端弘和/赤星憲広/大石大二郎/藤本敦士/松田宣浩/与田剛/阿波野秀幸/川尻哲郎/高津臣吾
東北福祉大 佐々木主浩/金本知憲/和田一浩/矢野耀大
東海大 原辰徳/大塚晶則
同志社大学 宮本慎也/田尾安志/片岡篤史
立命館大 古田敦也/吉田義男/長谷川滋利
近畿大 二岡智宏/糸井嘉男/有藤通世/大隣憲司
ここからは名門、東京六大学。
立教大 長嶋茂雄/景浦将/杉浦忠
法政大 田淵幸一/山本浩二/新井宏昌/稲葉篤紀/長池徳士/若林忠志/江川卓/江本孟紀
明治大 杉下茂/秋山登/星野仙一/広澤克実/大下弘/鹿取義隆/川上憲伸/武田一浩
慶應義塾大 高橋由伸/別当薫/藤田元司
さて我が母校、早稲田はどーなっとるんでしょかね?
早稲田大 岡田彰布/鳥谷敬/矢沢健一/仁志敏久/青木宣親/石井浩郎/山倉和博/中村勝広/松本匡史/藤井秀悟/小宮山悟/和田毅
結論:早稲田最強

ちなみに渋いところを突いてみると…
大阪商業大 谷佳知/佐伯貴弘
関西大学 村山実
関西学院大 田口壮
専修大 黒田博樹
國學院大 渡辺俊介
平成国際大 牧田和久
常磐大 久保田智之
国際武道大 高橋光信
帝京大 里崎智也
東京経済大 藪恵壹
日本体育大 小林雅英
東京学芸大 栗山英樹
創価大 小谷野栄一
名古屋商科大 大豊泰昭
愛知工科大 西崎幸広
日本福祉大 浅尾拓也
同朋大 豊田清
愛知大 岩瀬仁紀
大阪体育大 上原浩治
奈良産業大 湯舟敏郎
九州京産大 新垣渚/馬原孝浩
八幡大 下柳剛
立正大 西口文也
このデータが果たして誰かの役に立つのだろうか(笑)