さて舞台は夏の高校野球北東京大会二回戦、vs石神商業!
これをスタンドで観戦するひかりと新聞記者のひかりの叔父さん。ひかりは比呂の紹介文を書きますが…
叔父さん「やはりな。」
ひかり「え。ダメかな?それじゃ。」
叔父さん「いや、よくわかるよ。」
叔父さん「確かにおれの知ってる小学校時代の二人はそんな感じだったな。成長の早さではどうしても男は女に遅れるからなァ。」
ひかり「特に比呂の場合はのんびりしてたみたいね。同級生の男子といて違和感がなくなったのは中二になってからだもん。」
叔父さん「なるほど。ひかりちゃんが異性に興味を持ち始めた頃、遥か後方にいて視野から外れてたというわけだ。比呂くんは。」
ひかり「そばにはいたわよ。周回遅れだったけどね。」
叔父さん「それにしてもその間に選んだ男が橘英雄っていうんだから、これもまたすごい。」
さてその頃英雄にちょっかいをだす小山内。
さて試合の方はというと、比呂が快投を続けて…
この三木雄くん、比呂のベストピッチを打ち返しセンターフェンス直撃!比呂のベストピッチをここまで飛ばせたのは英雄以外ではそーはいない。たいしたバッターです。
つー訳でノーヒットノーラン阻止!
かと思いきや打った直後に熱中症で倒れた三木雄くん、記録はセンターゴロ!
センターゴロというものはプロ野球でもたまにあります。以前阪神の北村がやってましたな。これに対してレフトゴロというものも存在します。がしかしここに言うレフトゴロとは2塁もしくは3塁で走者を封殺した場合であり、純粋にバッターランナーを1塁で刺したレフトゴロというものはプロ野球史上存在してません。
さて試合終了後…
春華「キスしていい?」
比呂「何か言ったか?」
春華「あ、だから、キスしていい?って。」
春華「よし!」
比呂「ちょっと待て!顔洗ってねえから汗くせえぞ。」
春華「その汗がノーヒットノーランを生んだのよ。はい横向いて。」
がしかーしそこに偶然通りがかったのはひかりちゃん!
比呂「あ、ちょ…」
これに対し春華ちゃんのリアクションは…
その晩比呂はひかりちゃん宅へ。
ひかり「まずはノーヒットノーランを祝してかんぱーい。はじめて?」
比呂「何いってんだよ。中学時代から何回もやってるだろが。」
ひかり「キスよ。」
もー気になってたまらんのよね、ひかりちゃんは…
ひかり「ま、とにかく比呂のファーストキスにかんぱーい。」
比呂「ファーストキス…か。どっちにしたって遅えよな。ちょうど二年遅れか、おまえ達の…」
ひかり「え?」
比呂「中3の夏だろ。英雄から聞いたよ。」
ひかり「そんなことまで話すんだ、比呂に…」
男はそーゆーことを話さずにはおれん生き物なのよ(笑)
比呂「世界一幸せそうな顔してとんできたぜ、あいつ。でも…」
さて次の日、ロードワーク中に公園で休憩する比呂と春華ちゃん。
その公園で…
比呂「古賀。」
春華「ん?」
比呂「おまえ、将来何かやりたいことあるのか?」
春華「あるよ。女優かスチュワーデス。」
比呂「へー。」
そこで偶然デート中の英雄とひかりに鉢合わせ。比呂と仲良くしゃべる英雄に苛立ち席を立つひかり。追う英雄…
ひかり「ごめん。態度悪かったね。今日はヒデちゃんとゆっくり話したかったの。わがままいって練習サボらせて時間とってもらったのに、ごめんね。でも邪魔が入っちゃったから、もう一度わがままいわせてもらうことになるかもしれないなァ。」
英雄「そんなことはいいけど。」
ひかり「わかってます。わかってますって。ね、比呂とわたしとどっちが大切?」
英雄「どんな答えを期待してんだ?」
ひかり「へへ。」
あだち充はなんでこんなに上手いんだろうか?もはや神の領域だもんな…
さて四回戦。チーム全員分のお守りを作ってきた春華ちゃんでしたが比呂のお守りだけ家に忘れてきちゃいました。
比呂「よし、負けたらそのせいにしよう。」
そして試合は8回ツーアウト、ここで比呂が四球で出したランナーが初めてのランナー。つまりここまで完全試合!
野田「優しいなァ。」
比呂「バカやろ!あの四球がわざとだってのか!?」
野田「ちがうよ。今日のおまえのピッチングは、お守りを忘れた古賀ちゃんのおかげだということさ。何がなんでも負けるわけにはいかなくなっちまったもんな。彼女を一生後悔させないためにはな。」
比呂「まったくあのあわて者にはあきれるよ。」
野田「でもいい娘だよな。」
比呂「だから始末が悪いんだよ。」
野田「余計な心配だったかな。」
比呂「何が?」
さて一方栄京では監督が広田に友達はいるのかと尋ねますが…
でもたしかに野球はちょっと変わったスポーツであって、団体競技でありながらチームワークがそれほど必要とされへんのよ。これはあくまでチームメイトとの意思疎通が不可欠なサッカーやバスケ等と比較しての話ではあるが、極端な話9人全員が仲悪くても試合にそれほどの支障はでーへんのよね…
だけども広田は知らんねん。バッターボックスに立った時、マウンドに立った時、周りの8人の声がどれほどの力を与えてくれるのかを…























