さて、阿川君と仲直りした麻生さん。好きな男を手放したくない、奪われたくない麻生さんは女の修羅場を演じる覚悟で阿川君宅へ乗り込みますが…
相手はどー見ても小学生…
完全に脱力…
そんな訳で3人は病院へ。
仙道寺先生登場。ちゅーかこの先生は前作「虹玉」にも登場しとるんやけどね。
れなの病気のことは理解した麻生さん。そのために阿川君の協力が必要な事も理解した麻生さん。だけどもやっぱり彼氏が自分以外の女と接吻し続けることは許せない麻生さん。そりゃもっともな感情です。
さてさて、大学にも行けず暇なれな。昼間は男に会いに行ってました。
渋江怜くん。19歳の大学一年生。
「レイコ」という偽名を使い渋江くんを見守るれなの背後から…
「いい気なものね。」
麻生さん、尾行してました!女の執念は怖いねぇ…
さぁ女の修羅場START!
麻生さん「捨てられた子犬のような目で阿川くんにすがっておいて…かわいそうな女のコぶっておいて…自分は裏では他の男達と楽しそうに…?思ったとおりアナタって女は…私がどんな気持ちでいるかもおかまいなしで…」
麻生さん「彼はアナタの病気のことは?」
れな「彼は、私の病気のことは知りません。たぶん…ファンの小学生くらいにしかうつってません。でも、本当の私のことは知っているんです。」
麻生さん「本当の?」
れな「彼は、怜くんは…田舎で中・高の時、同級生だったの。」
麻生さん「同級生…」
れな「でも…でも、もう…」
病気で若返っちゃったれなにとって、一番辛いのはこれなんよね…
麻生さん「まさか彼を追いかけて田舎からこっちの大学に出てきたワケ?」
れな「……15歳くらいの姿ならまだしもだった…4年の時間をかけて成長すれば、うまくいけば大学を卒業するころには違和感なく彼の前に立てるかもって思ってたけど…こんな姿になったらもうダメ。元の姿に戻るまで10年近くかかるなんてもう…もう…彼だって待っててくれないよォ…名前隠してそばにいるくらい、いいじゃない…それくらい、許してよぉ…」
それくらい許してあげましょうよ麻生さん。
麻生さん「しれっと言わないで!あと4年とかあと10年とか、簡単に言わないで。それは阿川くんがアナタの犠牲になり続ける時間という意味よ?私の恋人が、他の女とキスをし続ける時間って意味なんだけど?」
麻生さん「…私は、私と阿川くんの関係こそが一番大切なの。アナタを認めたワケじゃない。ただ…アナタを許さないと彼を失うことがわかっているから、黙っていてあげてるだけ。」
麻生さん「ふ…ふふ…ねえ、いっそのこと、このまま赤ちゃんにまで戻らない…?」
麻生さん「赤ちゃんのアナタに口づける阿川くんのことなら、私も微笑みながら見ていられそうよ。」
あら、ひどいこと言うね麻生さん。だけども皮肉の一つでも言いたくなりますわな。
れな「そんな…ヒドイ…こと…」
麻生さん「…ふふ…冗談に決まってるじゃない。」
れな「そんなに…阿川さん取られるのが怖いなら…鎖につないで金庫にでもしまっとけばいいじゃない…」
麻生さん「何?今、何か言った?」
れな「こ、これからもこうして、阿川さんに寄ってくる女の人を全部たたきつぶしてまわる気なんだ。」
さぁ、れなの反撃!
麻生さん「なっ、なんて女っ!アンタだって好きな男のこと隠してたのは、阿川くんのことを気のあるそぶりでまどわしてるって自覚があったってことでしょ!子供のくせに、最初からアンタが出してる女の臭いがキライだった!私にも…阿川くんにも…アナタが好きだっていう彼にもウソばっかりで!アナタには誠実さがどこにもないのよ!私なんかよりずうっとエゴイストの…卑劣な女!」
れな「う…うわああッ!」
バックマウントポジション奪取ですな。
れな「好きな男の子に告白をしたことがないの!男の子とデートしたことだってない!もちろんキスだってしたことなかった!なのにっ…」
れな「ううん!あんなのキスなんかじゃない!気づいたらタバコ臭いよだれをうれしそうになめてる私の気持ちがわかるわけがない!19年も生きてきたのに、また10歳からやり直さなくちゃいけなくなったなんて、親に簡単に話せるわけがない!」
れな「私…こんな人生やり直したかったんじゃない!」
女の修羅場、終了。
実際に女の子同士が言い争いをしとる現場に遭遇すると、両方蹴り飛ばしたくなる。しょーもない事でギャーギャー騒ぐなと怒鳴りたくなる。
さてその日の夜、阿川くんとれなを呼び出した麻生さんは…
「天海さんの部屋でキスはさせない。阿川くんの部屋でもキスをしないで。」
「この部屋で私がいる時だけは、あなた達が会うことを認めるわ。これが私が許容できるギリギリみたいよ。どう?天海さん。守れる?」
阿川くん「あ…麻生さん?ど…どんな心境の変化が…?」
麻生さん「…そうね、この子…見た目以上に中身は子供なのよ。そんなの相手に大声でどなったら、なんだか本気でヤキモチやいたりするのがバカバカしくなってきちゃったの…かな?」
あっさり和解。さらに… がしかし、全国の愛煙家を代表して一つ言わせていただこう。タバコ吸っとる奴がタバコ臭いのはしゃーなかろうが健康のためであろーが、家計のためであろーが、キスするためであろーが、控えろと言われても控えられへんのがタバコやねん!ニコチン中毒の俺達をナメんなよ!
ついでにもう一つ叫ばせてくれ。俺の吸ってるタバコの銘柄はこれやねん。
ショートホープライトっていいましてね、通常のタバコよりも短い代わりに太く巻いてあるがゆえの吸いごたえの重量感、そして香料としてブレンドされた蜂蜜のほのかな香り、1992年の発売当初から俺は他の銘柄に浮気することもなくこのショッポライト一筋を吸い続けてきたんやけども…西日本大震災の影響で8月まで製造停止!
ぐぁぁぁぁふざけんな!!!他の銘柄は早々と製造再開したのに、ショッポライトは売れ行きが悪い商品であるがゆえに再生産が遅らされとるねん…
おーいJT!ここにおるねんぞー!ショッポライト無しでは生きていかれへん男が!
さてここで問題発生。れなの妹の綾那ちゃん上京。
さて、ごまかしきれるんでしょーかね?