女性活躍・女性管理職育成についてのご相談が増えてきていますね。
令和5年6月13日、「女性版骨太の方針2023」が閣議決定され、プライム市場上場企業を対象として、以下の数値目標及び行動計画の策定について定められました。
①2025年を目途に、女性役員を1名以上選任するよう努める
②2030年までに、女性役員の比率を30%以上とすることを目指す
③①②の目標を達成するための行動計画の策定を推奨する。
人手の確保が難しい時代、やはり女性活躍は必須の取組みでありますが、数値目標を定めるということで、これからはより一層企業として取り組んでいかなければならない大きな課題の1つとなってきます。
女性活躍に限らずですが、企業における人の問題はシンプルで、結局、誰がその会社の企業価値を高められるか、に限ります。
多様性が大事だと言われていますが、実態は、いまだ企業の経営層は、男性中心で構成されていて、同一性の意見が中心です。そこで、男性とは異なった女性の視点が必要であるというだからこそ①②の数値目標となるわけですが…
ただ、女性取締役を入れても、発言ができるのかどうか?という懸念もあります。意見を聞きたいといいながら、実際には意見を聞き入れない…そんな現場があるからこそ、なかなか女性役員、女性御管理職比率が上がってこなかったのではないでしょうか。
会社側としては、多様性を大事にし、企業経営に活かしていくならば、このような企業文化を変えていく必要があります。
もちろん、女性活躍の問題は、会社側の問題だけではありません。もう1つは女性側の問題もあります。
一言でいうと、女性側の意識改革の問題ですが、やはりまだだまだ女性側の「女性だから」「家族がいるから」という管理職や役員へのチャレンジを無自覚に避けているという問題は根深くあることでしょう。
ただ、私の世代もそうですが、子供のころから、「女性は前に出るな」と育てられているので、変えろといってもなかなか変えられない、というパターンに陥っている女性も多いのではないかと思います…
ここはジレンマを感じるところですが、1つ言いたいのは役員や管理職になること=長時間労働、激務をやること、では必ずしもない、ということです。
会社にとって、重要なことは、企業価値を高められること。
であれば、これまでのやり方にこだわる必要はなく、やり方は変えてもよいわけです。逆に、変えるべきなのに、変えてこなかったから、この30年の低成長が続いているというわけです(キッパリ)。
例えば、世界最大の電子機器メーカーを傘下に持つサムスンの二代目会長である故・李健煕(イ・ゴンヒ)。1993年に「妻と子供以外はすべて変えよ」との言葉があります。家族以外は全部変えるくらい変えなければ、変われない、ということをわかりやすく伝えている言葉です。
それくらい、何もかも変えなければ、この激変の時代に企業価値を高めていくことは難しいことではないでしょうか。
もちろん、そうはいっても、家庭との両立、家事も大事です。ただ、家族のコミュニケーションと家事は別の問題だと感じます。
我が家もそうですが、家事はできるところは家電等を最大限活用し(時間のために家電への投資をする!)家族で協力していく体制を取ることが大事です。なんといっても家族はチームですので…
ただ、ここでも女性側の意識改革そして覚悟が必要です。実は我が家もそうでしたが、オットが本気で家事をやるようになつたのは私が本気で覚悟して仕事に取り組むようになってからでした。
今考えると私自身の仕事の取り組み方も、当初はいわゆる旦那の稼ぎで食って自分の稼ぎはお小遣い稼ぎ的な感じが少なからずあったのではないかと思います。となると、どうしても甘えが出てしまい、オットも本気で家事をするには至らなかったのです。
ですが、子供が3歳を超えたくらいから、私の仕事への本気度と覚悟が伝わったようで、本当にこれまで非協力的だった夫が別人のように変わりました。それからは本当に二人三脚でやってきました。彼の協力がなかったら、子供が小さい時期を乗り越えることはできなかったと思います。
そして、女性側が意識改革をし、覚悟をもって仕事に取り組むためにも、会社として、チャレンジしやすい環境つくり、仕組みつくり、育成制度が必要になってくるのではないかと感じます。
・・・ということで、まとめますと、2025年及び2030年の数値目標も出ていますので、今後の女性活躍を進めていくためには、①会社の受け入れ体制②女性管理職が上に上がりやすい仕組み(下駄をはかせるのではなく本当の意味での仕組)、そして③女性従業員の意識改革、この3つの取組みが必要ではないかと思います。
弊社では今後女性管理職及び女性役員向けの研修等も企画していく予定です^^
まずは近々では、3月に下記のセミナーを企画していただいていますので、もしご関心がある方がいらっしゃたら、ぜひ、ご参加ください!