【企業研修】指導の場が承認の場へ・・・ハラスメント対策研修を実施しました★ | 社会保険労務士吉川直子の人事・労務・人材活用実践ノート

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株式会社シエーナ代表取締役/社会保険労務士&ビジネスコーチ 吉川直子の公式ブログです。

 

 

 

8月に入りすっかり世間は夏休みモードですねひまわり

 

 

7月はたくさんの講演会、企業研修を実施させていただきましたが、先日ある上場企業さまにてハラスメント対策研修の講師を務めさせていただきました。

 

 

管理職の研修でご参加の人数も60人~70人ということでしたので、同様の内容を3回に分けて実施させていただきました。

 

 

 

ハラスメントの中でも、やはり関心度が高いのはパワハラです。

 

 

 

特に最近では、某女性議員さんのパワハラ問題もあって、益々関心度が上がってきています(^_^;)

 

 

 

しかし、管理職である上司がパワハラと言われるかもしれないということを懸念して、業務上必要な注意指導を躊躇してしまっては、本末転倒です。

 

 

 

そこで、本研修では、過去の判例を用いて、パワハラと認定されたケースと、パワハラと認定されなかったケースとの判断基準について説明、共有させていただきました。

 

 

 

なお、パワハラは「どのような言葉を言ったか(暴言)」という点も判断基準に含まれてきますが、実際に部下のミスが重いミス(人命にかかわるミス)や繰り返してミスをする場合などで人格否定に近い暴言を言った上司がパワハラ認定されなかった(パワハラ否認)という判例もあります。

 

 

 

ここからは余談ですが・・・あせる先日話題になった某女性議員さんのパワハラ問題では、事実かどうかは不明ですが、後日「秘書のミスが人命にかかわるミス(高速道路を逆走した?)だったから叱責した」と主張されていましたので、この判断基準を意識しての主張だったのかな・・・と思いました(あくまで私の個人的主観です)

 

 

 

また、ハラスメントで問題なのは、実はハラスメントを起こしている人には、ハラスメントをしているという自覚がないケースが多いという点ですメラメラメラメラメラメラ



従いまして、まずはどのような言動がハラスメントに該当するのか?認識を共有する必要があります。



その上でハラスメントの予防で一番大事なこと、それは、コミュニケーションの取り方です。



そこで本研修では、ハラスメントにならない伝え方という切り口で、【感情のマネジメント】と【アサーティブコミュニケーション】についてもお伝えさせていただき、アサーティブコミュニケーションのロールプレイも実施させていただきました!!


 

実は感情的にふるまうことで相手を変えたいという思いが隠されているケースも多いものです。例えば部下がミスをしたときに、カッとして怒鳴ってしまったときなど、怒鳴ることで「部下を変えたい」「部下に言うことをきかせたい」というケースなとがあてはまります。



そこで、感情はいったん脇においておき(感情の自己観察)、感情とは別に自分が本来相手に望んでいる要求を明確にし、その上で、自分の要求を相手を尊重しながら伝えていく必要があります。



日本の文化では、どちらかというと協調性が優先され、自己主張することはあまりよくないこと・・・という認識が強いのですが、自己主張することが問題なのではなく、自己主張の方法、コミュニケーションの取り方に問題があるケースがほとんどです。



そこで、私たちは、相手を尊重しながら自己主張する「アサーティブコミュニケーション」を実践できるスキルを身につけよう、というご提案をしています。



ロールプレイは、3人1組で【上司役】【部下役】【オブザーバー役】になり、ちょっとした問題行動がある反抗的な部下に、上司としてアサーティブコミュニケーションを意識して要求を伝える、という形で実施しました。

 

 

 

すると・・・・驚くべき事に、部下とむきあって、要求をアサーティブに伝える場が、部下と会話を交わしていくうちに、部下を指導する場から部下を承認する場へ変化するという場を共有させていただきましたメラメラ

 

 

 

上司役の方が、部下の問題行動の改善を指導しながら、反抗的な部下の言い分をきちんと聞く場になり、かつ、日頃からその部下に期待をしていることや、自分は敵ではなく味方である旨伝えたり、一緒にがんばろう、とチームとしてがんばってほしいということを伝える場へと変化していたのです!!

 

 

 

もちろん、これはロールプレイの場で起きたことですが、実際の職場での注意指導の場が、部下を承認し、さらに改善を促し、より上を目指してほしいという成長を要求する場になったら、すばらしいことですよねクラッカー

 

 

 

ご参加の方のアンケートを拝見しても、アサーティブコミュニケーションを身につけたいという感想も多くいただきました(〃∇〃)

 

 

 

私自身よくお伝えさせていただくのですが、個人的にはこの「アサーティブコミュニケーション」を身につけたことで、コミュニケーションや相手との関係性がすごく変わりました。



私自身は元々は自己主張が下手で苦手だったのですが、アサーティブに自己主張することで、私自身の気持ちもラクになりましたが、一方で相手からも尊重されるようになりました。
 

 

 

ぜひ、日常的な職場でも、指導の場が承認の場にかわるようアサーティブコミュニケーションを意識して実践していただきたいと思います晴れ