コーヒーとノート、ペンのイメージ
先日、何人かの社労士の先生方とお話しする機会がありました。

 

 


そこで話題になったのが、生成AIの普及によって、社労士への相談内容や相談のされ方がどう変わってきたかという点です。

 

 


自分の体験や実感も含めますと、確実にチャットGPT等の活用が進んできていることで、変化があると感じています。


まず、「答えがある質問」が減ってきたという点があげられました。たとえば「有給休暇の日数は何日必要か」「所定休日の割増率は何パーセントの率か」等の、法律で決まっていることは答えがありますので、AIやインターネットで自社で確認されるケースが増え、社労士に直接質問して答える、というやりとりは以前より減っている印象があります。


 

その一方で、「答えがひとつではない質問」「正解がグレーな質問」は明らかに増えています。具体的には、「自社の状況ではどのような運用がよいか」「先生ならどう考えるか」「他社ではどのようにしているか教えてほしい」といった個別事情を踏まえた判断や、他社事例の共有を求められるご相談が多くなっています。


 

また、以前は「こういう場合はどうしたらいいでしょうか?」という、丸投げのご相談も少なくなかったのですが、最近は、事前にAIやネットで調べたうえで、その内容を踏まえて質問してくださるお客様も増えていると感じています。「こういう前提を理解しているが、当社もこれでよいのか」「ここまでは自分たちで調べたが、最終的な判断を一緒に考えてほしい」といった、一歩踏み込んだ相談が多くなりました。



私自身、複数の生成AIを日常的に利用していますが、感覚としては、回答の正確性はおおむね7割程度という印象があります(あくまで主観ですが^^;)。法律の条文やストレートな「法律上どうなっているか」といった質問は比較的正しい情報を返してくれていると感じます(もちろん出てきた答えを自分で精査するというプロセスは必須ですが^^;)



一方で、法律の解釈が分かれるものや、個別事情を踏まえた対応、複数のテーマが絡み合うような相談になると、AIも提案は可能ですが、一般的な内容であったり、現実では難しかったり、個別のお客さまの事情には合わなかったり・・・ということも多いと感じます。



以前は、「法律上どうか」というご質問にお答えすることで、社労士に依頼する価値を感じていただきやすいところがありました。ですが今は、その部分はAIでもある程度カバーできるようになってきていると感じます・・・。



その結果、社労士には「難しいところ」「個別対応が必要なところ」「考えることが求められるところ」に対して価値を発揮することが、これまで以上に強く求められてきているのではないか、と感じます!


 

これまでも社労士への相談は決して簡単な相談ばかりだったわけではありませんが、シンプルな質問が減り、複数の論点が重なった、難易度の高い相談が増えているため、ここにきちんと応えられなければ、「専門家にお金を払う意味がない」と判断されても仕方がない時代になってきていると思います。




こうした変化は、社労士にとって危機感を持つ必要もありますが、それと同時に、人にしかできない価値を発揮しやすい環境であるともいえるのではないでしょうか。

 


 

答えがひとつではない問いに向き合い、お客様の状況や思いを丁寧に汲み取りながら、一緒に最適な対応を考えていく。そのためには、法律知識だけでなく、思考力や判断力、他社事例の蓄積といった総合的な力が、これまで以上に求められてきています。



私自身も日々の実務や情報収集を通じて自己研鑽を続け、こうした時代だからこそ提供できる「人に寄り添った社労士としてのサポート」を行っていきたい!と改めて思います^^

 

エグジットマネジメントの出口戦略

最近、エグジットマネジメントの重要性をひしひしと実感しています。。

 

 

 

エグジットマネジメントとは、従業員が会社を退職する際の出口戦略としての人事マネジメントのことをいいます。

 

 

 

これまではどちらかというと、退職といえば単なる「退職手続き」として捉えられがちでしたが、本来はもっと広い視野で考える必要があります。

 

 

 

具体的には、退職理由の分析トラブルの予防会社ブランドの維持、そして将来的な再雇用・関係維持までを含めて管理することが求められているのです。

 

 

 

現在は、人手の確保が厳しい時代です。退職理由によっては、将来的に再入社や再雇用という可能性も残しておきたいところです(いわゆるアルムナイ採用という考え方)。

 

 

 

一度退職した優秀な人材が、また戻ってきてくれる可能性を残しておくことは、これからの時代において大事な視点であると思います。

 

 

 

また、以前と比べても退職後に何かしらの不満を抱えていた方から訴訟を起こされるというケースも増えてきています。さらに、SNSへの投稿で会社のイメージダウンにつながる内容が書き込まれると、採用活動にも大きな影響が出てきます。

 

 

 

こうしたリスクを踏まえても、退職時にただ手続きを行うだけではなく、しっかりとした出口戦略を実施する必要があるのです!

 

 

 

その中でも特に大事なのが、退職時の面談です。実施されている会社様も増えていますが、私もお客さまには、退職時の対応として丁寧に面談を行うことを提案しています^^

 

 

 

退職や退職後の手続きについて説明することはもちろんですが、やはり退職理由の確認は必須です。もちろん、退職理由を確認しても、本音を言わないケースも多いかもしれません。

 

 

 

ですが、人手確保が難しい時代において、定着率を上げていくことは会社として優先すべき課題のひとつであることは間違いありません!

 

 

 

現在は働き方も価値観も多様化していることもあり、退職理由もまちまちであることが多いですが、それらを丁寧に分析することで定着率を上げていくヒントが見えてくることがあります。

 

 

 

また、退職面談では使う言葉も意識して選ぶ必要があります。何かしら不満を持って退職する従業員が、退職時や退職後に不満をぶつけてくることもよくあります。このとき、会社側が感情的に反応しないことはもちろんのこと、粛々と冷静に言葉を選んで対応することが求められます。

 

 

 

会社側も、辞めてしまう従業員に対していろいろと思うところがあり、言いたいこともあるでしょう^^;しかし、結果的にはトラブルにならないよう対応することが、会社にとって大きなメリットをもたらします。

 

 

 

戦略として気持ちよく退職してもらうという姿勢で対応していくことが、これからの時代には欠かせない視点なのです・・・!

 

 

 

エグジットマネジメントは、単なる事務手続きではありません。

 

 

 

会社の未来を守り、よりよい組織づくりにつながる重要な取り組みとして、ぜひ積極的に取り組んでいただきたいと思います^^

リファラル採用、社員紹介制度
最近、お客さまから「リファラル採用(社員紹介制度)」に関するご相談をいただく機会が増えています。

 

 


特に建設業界での導入の検討が多く、人手不足が深刻な中で、優秀な人材の確保に向けていろいろ取り組んでいらっしゃると感じます^^


 

建設業界は、他の業界と比べても人手不足の割合が高く、非常に深刻な人材難に直面しています。もともと働き方改革の適用も他業種に比べて5年遅れで適用されているため、労働環境の整備が追いついていないことも、人材確保を難しくしている要因の一つだと感じます。



そのような中でも、積極的に働き方改革に取り組み、労働条件の改善や待遇の向上を図っている会社さまでは、従業員の方からの紹介によって新たな人材を確保されているケースが増えてきています。

 

 


具体的には、雇用環境がよくない企業で働いている知り合いに「うちの会社、働きやすいよ!」と声をかけて紹介で入社する、という流れですが、これがいわゆる「リファラル採用(社員紹介制度)」と呼ばれる採用方法となります!



なお、リファラル採用を導入する際によくいただくご質問の一つに、「紹介してくれた社員に報奨金を支払いたいが、規定は作らなくてもよいでしょうか?」というものがあります。



実はこの点については、注意が必要です。



会社が従業員に対して「人を紹介してください」と呼びかけ、業務の一環として紹介を依頼する場合、その紹介に対する報奨金は「賃金」として扱われます。



賃金は就業規則に必ず記載しなければならない項目(絶対的記載事項)ですので、
制度として導入する場合は、就業規則への明記が必要となります。



もし、就業規則に規定がないまま報奨金を支払ってしまうと、賃金と認められず、
職業安定法違反と判断される可能性があり、罰則が科されるリスクもありますので、ご注意ください。



もし、「規程化までの大ごとにしたくない・・・」「賃金として支払いたくない」となると、従業員の方が自主的に知人や友人を紹介してくださるという受け身的な対応であれば職業安定法の「労働者募集」には該当せず、御礼として少額の金品を渡すことも問題ありません。
※この場合は業務として行わないので、賃金にはなりません。



ただし、業務として行わない場合でも、紹介の頻度が多くなると(例えば年3回以上など)、職業安定法上の「労働者募集」に該当し、人材紹介事業の許可または届出が必要になるケースもあります。

 

 

 

実はこれについては、実際に東京労働局に確認をしたことがありますが、「紹介の頻度が増えてきたので許可申請を検討している」といった企業からの問い合わせがあるという回答がありました^^。



ただ、就業規則に規程化せず、自主的な紹介で受け身で対応するとなると、なかなか紹介が発生しにくいという課題があります^^;

 

 


そもそもリファラル採用は、人手不足を解消するための積極的な取り組みです。その目的を果たすためには、やはり制度として従業員の皆さんに周知し、就業規則に明記したうえで、業務として紹介を依頼し、賃金として報奨金を支払うという形が望ましいと思います。



なお、リファラル採用を活用するためには、自社が働きやすい職場であること、
他の方に紹介したい職場であることが必要です!(当たり前ですが)



まずは働きやすい職場つくりを行った上で、リファラル採用を活用していく、という流れで対応していくことをお勧めします^^


 

空の額縁と観葉植物

 

最近自分で意識していることの一つに、「現実と戦わない」というルールがあります。

 

 

現実というものは、本当に容赦がなく、時には厳しく、受け入れられず、反発してしまうことは多々ありますよね^^;

 

 

 

毎日生きていると、向き合うことが大変なことも日々起きてきます。。。

 

 

 

そのような中で、先送りしたり、見なかったことにしたり…という選択をしてしまうこともあるかもしれません。もちろん、人間だから、当然そういうこともあると思うのです。

 

 


ただ、自分自身の経験からは、たいていは向き合うタイミングがズレるだけ、ということが多いように感じます^^;

 

 

 

すなわち、先送りしても、あとで必ず現実と向き合う時がやってくるということです・・・



そして困ったことに、あとになればなるほど、より大変になっていて、より向き合いたくないことになっていることが多い気がします。雪だるま式に問題が大きくなっていることもあるかもしれません。



正直、このようなことは、頭ではよーくわかっています。理想を言えば現実にその都度向き合うことがベストなのもよくわかっています(笑)。ですが、頭ではわかっていても、感情的に向き合えないこともあるのではないでしょうか。

 



例えば、自分の状態が良いときは、「えいやっ!」と向き合えることもあります。一方、自分の状態が良くないときは、まったく向き合えず、それどころか被害者のような気持ちになってしまうこともあるかもしれません^^;

 



結局これが「現実と戦おうとしている」ということなのだと思いますが、現実と戦っているとき、自分の中では「本当はこうあるべきなのに」という「べき思考」に囚われていることが多いように感じます。

 

 

 

「こうすべきなのに」「こんなことになるべきでない」など、思考の枠にとらわれて、現実と向き合えない、現実を受け入れられない、現実を責めてしまう…そんな状態になっているのではないでしょうか。

 

 

 

ただ、悔しい?ですが現実は変わりません!

 

 

 

では、何を変えるか?と考えてみると、結局は自分の考え方を変えるしかないのだと思います。

 


 

一時期、現実と戦かっていて、結局現実には勝てずに(当たり前ですが^^;)疲れ果てていた時期がありました。思えば戦っても勝てない相手にすごいエネルギーを使っていたので疲れて当然だったかもしれません!

 

 

 

そういう時期を経て、今では「現実と戦わない」ということを意識するようになり、結果的には戦いがなくなって、自分を責めることも減り、心が楽になった気がしています^^

 

 


現実と戦わないということは、現実を「そういうものか」と受け入れて、その上で自分の取るべき行動を考えたり、ときには現実と意識的に関わらないことを選択する(逃げる?)ということもあるかもしれません。

 

 

 

いずれにせよ、現実と戦わず、向き合ったうえで、自分で選択するということが大事なのではないかと思います^^

 

 

 

 

 

朝焼けと灯台、広がる海

 

2026年がスタートしましたね。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

 

2025年を振り返ると、個人的には、「やめる」という選択をした1年だったと思います。



具体的に何をやめたのかはここでは詳しく触れませんが、ずいぶん前からやめることを検討していたこともありましたが、一方、少し前までは「やめる」という選択肢を考えることすらなかったこともあります^^;

 

 

 

これまで当然だと思っていたことでも、変化が激しい時代の中で、外部環境がジワジワと変わっていくのを感じながら、「ああ、これはもう難しいかもしれない」と思う瞬間が重なっていきました。

 

 

 

何度も何度も「いや、それは自分の勘違いかもしれない」と繰り返し考えてみましたが、最終的には自分の感覚を信じ、最終的には「やめる」という決断になったと感じます。

 

 

 

もちろん、何かをやめるということは、自分だけの問題ではありません。周囲への影響を最小限に抑えるため、代替策を準備し、丁寧に対応することを心がけました。



何ごともそうですが、人間は変化を嫌います^^;とくに今まで当たり前のようにやっていたことを「やめる」ことは勇気がいります。。ですが、実際にやめてみて、改めていろいろなことに気づくことができました。

 

 

 

また、やめたことで生まれた時間を、これまで十分に費やすことができなかったことに使えるようになりました^^




やめることで得た時間や気づきをもとに、お客さまにより一層貢献し、そして変化の激しい時代だからこそ、柔軟に対応しながら、お客さまと共に成長していきたいと思います^^

 

 

 

2026年もどうぞよろしくお願いいたします!