≪ブラジルニュース(マツエ版)≫ 日本語版のみ連載 1233 | 私たちの50年!!

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1962年5月にサントス港に着いたあるぜんちな丸第12次航の同船者仲間681人の移住先国への定着の過程を書き残すのが目的です。

≪ブラジルニュース(マツエ版)≫ 日本語版のみ連載 1233

 

W50に転送します。 広橋

 

2024年7月24日のブラジルニュースです。(確認7月24日)

 

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出来事  1(国際ニュース午後1面見出し)昨日のベネズエラ大統領マドゥロ氏の嘘や嚇しの発言を受けて、ブラジル政府は予定されていた高等選挙裁判所(TSE)によるベネズエラ選挙監視予定をキャンセルした。

マドゥロ大統領の嘘を受けてTSE(高等選挙裁判所)は、ベネズエラ選挙への監視員派遣を停止

ブラジル人技術者の派遣を忌避したことは、たとえオブザーバーとしてもベネズエラの選挙に参加したくないという裁判所からのメッセージである。選挙は透明性の欠如と民主主義原則への不従順の疑惑に包まれている。

(翻訳者注:昨日、ルーラ・ブラジル大統領を、マドゥロ・ベネズエラ大統領が「選挙で負けた場合血の雨が降る」という文言でブラジル大統領を嚇したことによるものと考えられます)

ブラジル高等選挙裁判所(TSE)は今週水曜日(24日)、週末に予定されているベネズエラ大統領選挙を監視するために監視員を派遣しないことを決定した。

この決定は、ベネズエラ大統領ニコラス・マドゥロがブラジルの選挙制度に対して行った根拠のない非難のために行われた。マドゥロ氏は再選候補者である。

「ベネズエラ当局の主張に反して監査可能で安全であるブラジルの電子投票機に対する虚偽の陳述を考慮して、高等選挙裁判所は同国の中央選挙管理委員会からの監視要請に応じるために技術者を派遣しないだろう」次の日曜日の選挙」、と高等選挙裁判所はメモで述べた。

裁判所は先週、監視員を派遣することを決定していた。現在、その措置は解除されました。ブラジル人技術者の派遣を拒否したことは、たとえオブザーバーとしてもベネズエラの選挙に参加したくない、という裁判所からのメッセージである。

ウゴ・チャベス前大統領の政治的後継者であるマドゥロ氏は、ベネズエラの選挙で2勝した。一つはチャベスの死後、2013年。もう1つは2019年。地元野党や国際団体によると、どちらも透明性と民主主義原則の尊重に問題があったという。

今年の選挙は以前の選挙の問題を繰り返す疑いがある。選挙管理委員会を掌握するマドゥロ氏は、あいまいな議論の下、ライバル2人の参加を阻止した。さらに反対派は選挙運動中の脅迫やメディアでの操作を非難している。

マドゥロ大統領はここ数日、ブラジルへの攻撃も含め、大統領選挙に関してトーンを上げている。

先週末、彼は脅迫を行った。同氏は、選挙に勝てなければベネズエラで「流血」が起こるだろうと語った。

昨年マドゥロ大統領を大陸に復帰させようとしたルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ大統領は、「流血」に関する宣言に「恐怖を感じている」と語った。

マドゥロ大統領は23日火曜夜、ルーラさんの名前には言及せずに返答した。彼は、怖い人は誰でも「カモミールティーを飲むべきだ」と言いました。かつてルーラの盟友だったこともあり、その反応が注目される。

 

 

出来事  2 (本日の最終版1面記事)バイデン氏は自らの立候補を取り下げて初めての演説「民主主義を守ること」の重要性。

バイデン氏、離脱後の最初の演説で民主主義の救済と「バトンの受け渡し」を擁護

大統領は水曜日(24日)夜の演説で、憎悪と闘うことを約束し、任期を終えることに集中すると述べた。バイデン氏はカマラ・ハリス氏を称賛したが、投票は求めなかった。

 

出来事  3 今日の YAHOO-NEWSさんの記事で、元文春(文芸春秋)の編集長さんが、現在のアメリカ政治の危うさと、場合によってはアメリカが無法化するのではないか、という懸念の考え方を述べてらるれ記事を見つけましたので、下に添付させていただきます。

私は、読んでみて一考に値する文章ではないか、と思いました。

日本の命運をかけたアメリカ丸という船がどこへ行くのか、を考えたら過激すぎるトランプ氏、ウクライナを滅亡に追いやりそうな民主党、どちらが勝ってもタダでは済まない状、、にあるアメリカを考えたら、この方の言ってられることも1里も二里もありそうな気がするのですが。 いかがでしょうか?

バンス氏、出産経験ない女性中傷 非難殺到、ハリス氏ら名指し

   7/24(水) 16:40配信

● 米国史上最も「自分勝手な男」が これだけの支持を受ける理由  週刊誌とはいえ、メディアの元編集長が極論を主張するのは、えらそうかもしれません。

しかし、今こそ、世界が米国をどう見ているか。米国民に厳しく意見すべきだと考え、あえて書きます。

史上稀な混沌とした国際社会を、トランプと彼より過激な副大統領が収拾させることはできないと確信し、彼らが思い通りのことをすれば、世界中が米国を信用せず、米国離れを起こすことを、米国民全員が知るべきだと考えるからです。

  21世紀、世界はパンデミックを経験し、ロシアによるウクライナ侵略とイスラエルによるガザ虐殺に震え、中国の台湾侵略の可能性に怯えています。この難局にバイデン大統領の対応が素晴らしかったとはいいません。しかし、トランプ前大統領のアメリカファースト主義でこの事態に遭遇していたら、すでにウクライナはロシアの占領下にあったかもしれないし、イスラエルはガザ市民を抹殺していたかもしれません。

  なにしろトランプ氏は大統領時代、ロシアのプーチンとLGBT嫌いや中絶反対で結託し、「エルサレムを首都と決めるのはイスラエルとパレスチナの合意が必要」という長年の国際的約束を反故にし、独断でエルサレムをイスラエルの首都であると決め、米国大使館をエルサレムに移転しました(国連総会ではほとんどの国が反対)。

さらに、まだ大統領に返り咲いていないのに、先日は台湾を訪れ、「守ってほしければカネを米国に払え」と発言したばかりです。

  なぜ、この「自分勝手な男」が米国民からこれだけの支持を受けるのか。私には理解できませんが、米国通はトランプ支持者の米国人の本音を知っています。かつて知米派のある財界人が、米国の片田舎でこんなスピーチをして大喝采を博したそうです。 

  「みなさん、私は日本人です。多分、今日のメンバーのほとんどが日本人を初めて見たでしょう。しかし、あなた方は知るべきです。私たち日本人がいなければ、みなさんはこの地にいなかった。コロンブスは新大陸を目指して、米国に来たのではありません。マルコポーロにより「黄金の国ジパング」があると知って、そこに行き、黄金を独占しようと大西洋に乗り出したのです。コロンブスは間違えて新大陸に来てしまったのです。あなた方は、今世界一の強国、富裕な国・アメリカ合衆国の国民としてとして暮らしています。しかし、それは日本人のお陰だともっと感謝すべきです」

圧倒的な強国であった当時の米国人は、余裕でそのスピーチをジョークと捉え、大笑いしたそうです。その財界人はそのあと私に、この会に来ていたネイティブ・アメリカンと小声で交わしたブラック・ジョークも教えてくれました。

「新大陸に元から米国人・白人が住んでいたわけじゃない。我々が豊かな文化とともに暮らしていたのに、銃と欧州からのウィルスで、土地と生命を次々奪われました。それも日本のお陰ですね」と。

  実は、世界初の生物兵器も新大陸で使用されました。天然痘にかかった白人の使っていた毛布を、お土産としてネイティブ・アメリカンの集落に投げ込み、天然痘に対する免疫がない先住民を絶滅させてその土地を占領したのは、米国民の先祖です。彼らは奪った広大な土地を豊かにするために、今度はアフリカ大陸から黒人を鎖につないで船で運び、奴隷貿易と奴隷労働で豊かになりました。

  以降も、ハワイの王を白人移民がクーデターで倒して準州にし、その後の戦争では戦略爆撃で無差別に民間人を攻撃し、原爆を民間人の頭上に落としました(無人島で爆発させて、日本軍に抵抗を諦めさせるという案もあったのに、大統領が民間人の無差別攻撃を選んだのです)。 

 

 ● 米国から過去の原罪を償う意識を 奪い去ったトランプの居直り体質

  このような米国を我々が許しているのは、なぜでしょうか。それはこの国が、法と民主主義による支配を理想とし、それを遵守し、遅きに失したとはいえ先住民に謝罪し、大戦中の日本人の収容所隔離にも謝罪し、今も世界の独裁国家やテロリロトと戦い、多くの犠牲者を出しながら過去の原罪を償う意識を持っている、と世界が認めているからです。

   しかし、トランプは違います。アメリカファースト、つまりかつて欧州からの移民が盗んだ家に居すわることを宣言しているだけの人なのです。豊かなラストベルト地帯を懐かしむ米国人がトランプ支持の中心だと、メディアは言います。

確かに彼らは気の毒です。しかし、それは自分たちも移民である以上、移民を排除して貧困から逃れるのではなく、トランプをはじめとする富裕層からの富の再配分で補うべきなのです。

かつて黒人を奴隷として連れてきた人々に、移民反対を唱える権利はないと自戒すべきなのです。

  メディアは銃撃を受けたことで、「トランプは米国の分断を避け融和に走った」などと調子のいいことを書いています。しかし、トランプの公約(アジェンダ)を見れば、そんな楽観的なことは書けないはずです。

 

● 「まじトラ」で現実に…… 呆れ果てた公約の数々  大きな枠組みでは、まず数百万人の移民を強制送還し、高額な関税で世界貿易を再編成し、ホワイトハウスを忠実な支持者で固める計画です。

以下、主な政策を挙げます。

  【貿易】全ての輸入品に10%以上の関税をかけ、一部の輸入車には200%の関税を課す。

  【連邦政府職員】数千人の連邦政府職員を再分類して解雇し、密かに自分たちの目的を達成しようとしている連邦政府のキャリア職員らを想定して「ディープステート」と広言。また、国家安全保障に携わる腐敗した人物を解雇し、政敵を「根絶やしにする」と宣言し、連邦政府職員に自らが作り出す新たな公務員試験への合格を義務付けると述べている。

  【政敵の調査】連邦の法執行機関を使って政敵を調査すると表明。一部の地方検事が違憲の選択的強制執行を行っているため、司法省が調査すると言う。これは、連邦法執行機関の独立という長年の米国の方針との決別を意味する。

  【エネルギー】掘削許可プロセスを緩和し、天然ガスパイプラインの新設を奨励することで、化石燃料の生産量を増やすと宣言。アラスカの北極圏国立野生生物保護区での石油掘削を再び認める方針。また、パリ協定から再び離脱し、原子力エネルギーの増産を支持するとし、自動車による排出量削減を目的としたその他のバイデンの政策も撤回する。

  【経済】雇用創出を制限していると自身が考える連邦規制の削減を約束。一方、メディケア(高齢者・障害者向け公的医療保険)や社会保障の削減、受給年齢の引き上げはしない。暗号資産(仮想通貨)に関しては、規制する民主党の取り組みを終わらせ、ビットコインの採掘権利を守る構え。

  【移民政策】不法移民を標的とした第1期の政策を復活させ、メキシコ国境における亡命を制限し、米国史上最大の強制送還に乗り出すとしている。目的達成のために州兵や、必要であれば連邦軍を動員するとまで述べており、収容所を設置する可能性も排除していない。イスラム教徒が多数を占める国からの入国を制限する措置も再導入する考え。

  【外交】ロシアとの戦争を巡るウクライナへの米国の支援に批判的であり、当選すれば24時間以内に戦争を終結させることができると宣言。米国は北大西洋条約機構(NATO)の「目的と使命」を根本的に見直すとも述べ、麻薬カルテルと戦うためにメキシコに軍隊を派遣することも提案。

  【教育】大学に「米国の伝統と西洋文明を守る」ことを義務づけ、多様性プログラムを廃止すると公約。

  【犯罪対策】連邦議会議事堂襲撃事件に関連して有罪判決を受けた者全員の恩赦を検討。

 いかがでしょうか。これが、彼のアジェンダなのです。

  つまりトランプ政権が再び成立すれば、アメリカ合衆国は合衆国ではなくなり、トランプの国となります。こんなことを米国民は本気で支持しているのでしょうか。民主党には真剣にトランプ打倒を考えてほしいと思います。バイデン大統領は7月21日に大統領選挙からの撤退をようやく宣言、後任にカマラ・ハリス副大統領を指名しました。

  順当といえば順当です。しかし、これから民主党大会の大統領候補指名まで、まだ時間があります。何人かの候補者を擁立して討論会を重ね、民主党への関心を高めれば、もともと分断された国家なので、数%の浮動票で勝敗はわからなくなります。

 ● 民主党は負けてはいけない ハリスではない最強の候補とは  私は、今度の大統領選挙は絶対に民主党が負けてはいけない選挙だと考えます。米国民にとっても、世界の人々にとっても。だからこそ、絶対に勝利が確実な候補を担ぎ出すべく全力を尽くすべきなのです。

その人の名はミシェル・オバマ。オバマ元大統領の夫人です。

  彼女なら、トランブに10%の差をつけられるという調査もあります。「バイデンでは勝てない」と撤退工作を主導したのは、オバマ大統領とその側近たち。黒人で、女性で、米国の原罪をすべて贖う候補として、彼女ほどふさわしい人物はいないと考えます。

選挙はギリギリまでわからないもの。オバマ大統領だけでなく、国民的署名活動でミシェルを説得し、担ぎ出す。これが世界の願いではないでしょうか。

  もちろん、ハリスが悪いというわけではありません。僅差での勝利では、トランプはまた選挙での不正を訴え、内戦を仕掛けかねません。だからこそ、圧倒的勝利が必要なのです。

  米国民には「マタイによる副音書」に預言された 「丘の上の町」という信念があると言います。「あなたがたは、世の光である。山の上にある町は隠れることができない」――。

これは、アメリカこそ世界を神の光で照らす灯台の役割を果たすべき理想国家だという意味です。この理想があるからこそ、米国は世界のリスペクトを受けていました。

  トランプのように原罪に塗れた独裁者に、政権を絶対渡してはならない。私は心から米国民の奮闘を願います。  

(元 週刊文春・月刊文芸春秋編集長 木俣正剛)