ふるさと巡り=北東伯の日系社会を訪ねて=理想の地に辿り着いた山本さん(3) ブラジル日報WEB版 | 私たちの50年!!

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1962年5月にサントス港に着いたあるぜんちな丸第12次航の同船者仲間681人の移住先国への定着の過程を書き残すのが目的です。

ふるさと巡り=北東伯の日系社会を訪ねて=理想の地に辿り着いた山本さん(3) ブラジル日報WEB版より

 

山本守さんと巨大魚を持つバイアーノ

 

 シュポン!ーー勢いよくコルクが飛び、笑い声と共に発せられた「サウージ!」との威勢の良い乾杯の音頭が、バイーア州カーザ・ノーヴァ市のワイン工場ミオロに響いた。工場見学に訪れたふるさと巡り一行が、見学の締めくくりに用意された同地産ワインの試飲を楽しんでいる。このワイン工場は故山本守さん(2世)所縁の施設だ。
 山本さんは1925年に渡伯した両親の下、33年4月にサンパウロ州ビリグイ市で生まれた。一家は養蚕業を営み、景気にも恵まれたことから順調な生活を送っていた。しかし、第2次世界大戦を機に事業縮小を余儀なくされ、戦後には何もない畑だけが残るのみとなった。