≪ブラジルニュース(マツエ版)≫ 日本語版のみ連載その760 | 私たちの50年!!

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1962年5月にサントス港に着いたあるぜんちな丸第12次航の同船者仲間681人の移住先国への定着の過程を書き残すのが目的です。

≪ブラジルニュース(マツエ版)≫ 日本語版のみ連載その760

 

2023年4月10日のブラジルニュースです。

 

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出来事  1   ボリビア、ペルー領域にまで広がったピラルクーの謎

ピラルクーという魚・アマゾン本流固有種のこの魚が、他の川(生息していなかった支流)を侵略する 「侵入魚」とみなされ始めている。

この現象は例えて言うと・・・ ライオンはアフリカが原産、そのライオンがブラジルの森林原野に放されて繁殖し始めた。それと同じようなインパクトが発生している。

(サンパウロ在住のこのニュースの理解説明 ピラルクーという所謂世界最大の淡水魚(先日知ったのですが世界最大の淡水魚はユーラシア大陸のロシア方面に生息しているチョウザメらしい)はアマゾン本流の原産魚で、アマゾン支流のマデイラ川上流や、ペルー国境上流イキトスと方より上流には、元来生息していなかった種類とされていた。

しかし、1976年ころにアマゾン本流のイキトスより上流で現地飼育者によって飼育されたり、そこから逃げ出して、棲息侵入を続けているらしい。

そして同じく、本来生息していなかったマデイラ川上流のマモレ川から、ボリビア領に入った地区を流れるマデイラ・デイオス川地域までも、同じく養殖のために導入されたピラルクーがこの地域を侵攻して行き、自然環境(生態系)を変えてしまっている、という研究が、パラナ大学によって明らかにされている。

このことは簡単に説明すれば、日本の河川にアメリカからブラックバスを導入したようなもので、侵入魚種が在来魚種を席巻してしまった感じと同じと考えられる。何しろ大きな魚なので、どんな魚も全て食ってしまう。

われわれ在外人間からしたら、アマゾンにいる魚なので、どこに放流しても同じように思えるのですが、やはり元来いなかった魚が、川や湖の生態系を変えてしまって、その地域の在来種がいなくなること、への学問的、自然保護的な意味が問われるものと思われます。

パラナ川(上流のパンタナル)やサンフランシスコ川にまでピラルクーが生息するということも考えられるわけで、最近の養殖ブームで、すでにそんなことが各地で起こっているかもしれません)