技法書などをやっていると、同じ色鉛筆を使っているのに、本の通りの色が出ない!なんて事はよくあります。
SNSなどでも「同じ色が出なくて苦労した。」なんて書き込みを目にする事もあります。
私も以前はよく、『何故同じ色が出ない??色番号間違えていないか?』とか、『いや、絶対他の色も使っているだろ??』なんて思ったりしたものでした。
久しぶりに技法書『花の色鉛筆ワークブック』をやってみて、その事をふと思い出しました。
こちらは『花の色鉛筆ワークブック』のLesson 1の部分。
左がテキスト、右が私が塗った物。
色鉛筆はファーバーカステル・ポリクロモスの225と言う、少し暗めの赤。紙はKMKケント紙です。
(著作権の問題もあるので、ほんの一部だけ。)
この違い、どう思いますか?全然違いませんか?
技術的な問題や、筆圧の違い、色の濃度などの違いがあるとは言え、そもそも色が違いますよね?
河合先生の絵、どちらかと言うと茶色に近いと言いますか、赤茶色ぐらいの色に見えます。
使う紙でも発色は異なりますが、テキストの紙よりもKMKケントの方が白いので、その違いもあるかも知れません。
ただ冒頭でオススメの紙として、KMKケントを挙げているので、河合先生の原画がKMKケントで描かれた可能性は高いです。
私が思うに、河合先生が描かれた原画は私の色に近いのではないか?と思います。
筆圧の違いや技術の違いはあれど、同じ色鉛筆を使ってここまで色が違う事はあり得ないと思うのです。
例えば描いた絵を写真に撮ると、原画と違ってしまう事はよくあります。
同様に紙に印刷する事によって色が変わってしまう事があるようです。印刷する紙によっても色の出方は違うでしょう。
この様に色々な条件により、印刷をすると色が変わってしまう事があるようです。
ただ読者は、この本のこの色を見て「いいな!」とか「綺麗だなぁ」「描きたいなぁ」と思うわけで、
幾ら指示通りに塗っても、その色にならないと言うのは切ないですね。(笑)
その色を再現したいと思うのが性でしょうし、頑張って再現しようと四苦八苦してしまうのです。
原画と印刷の差が少なければ、割とその通りに描けますが、その差が開いている場合、幾らやっても同じにはならない。と言う事を覚えておくと良いと思います。
その場合、何処が濃いのか?どのくらいの濃度なのか?何処を塗って、何処は塗っていないのか?
そう言う事に着目して、色味は気にしないようにすると良いと思います。
一方で、どうしても印刷の通りに表現したいと言うならば、指定の色は参考程度にして、自分で近い色を探すしかありません。
まあ、私はそこまで再現力は無いので、何となくそれらしい色で妥協せざるおえません。(笑)