これから色鉛筆画を始める人に、おすすめなテキストを紹介したいと思います。
と言っても、以前にも同じ事を書いているのですが、今回はそれの改訂版といった感じになります。
私が色鉛筆画を始めた時は、何をどう始めるかもさっぱり分からなかったし、
あまりブログやSNSなどで、こう言う順番で勉強した。という記載も無く、皆んなどうやって描ける様になったんだろう?と随分悩みました。
1つの方法を示す為に書き始めた、このブログですが、お手本になるかは分かりませんが、
一からスタートさせた人間の成長過程やその方法は知る事が出来ると思います。参考になれば幸いです。
先ず、色鉛筆画を始めるにあたって、色鉛筆に慣れる事、つまり塗るテクニックを身に付ける必要があります。
その第一段階のテキストとしてご紹介するのが、
①『描こう!リアル色鉛筆』(三上詩絵 著)
テレビ番組『プレバト!』でもお馴染みの三上詩絵先生の著書です。少ない色からのスタートで、少しずつレベルアップ出来ます。またQRコードによる動画も観る事が出来るので、
直にお手本を見ているような感覚で練習出来ます。
全てに原寸大の下絵が付いているので、絵が苦手な人でも大丈夫。
色鉛筆はファーバーカステル・ポリクロモスを使っていますが、全部で9本?くらいしか使わないので、バラで購入する手もありますし、三菱880でも代用可能となっているので、先ずはお試しで三菱の色鉛筆から始める事も可能です。
②『幸せ・色えんぴつレシピ』(原田シンジ 著)
色鉛筆画をやりたいけれど、いきなり写真みたいなリアル画は無理!って方に、可愛いイラストタッチの絵で塗り方を学ぶ本として、原田シンジさんのこちらのテキストもオススメ。
塗り方はパターン化されており、どの作品も下絵、濃淡付け、着色の順番になっており、
同様の方法でやれば、他の絵も塗っていけると言うスタイル。
各色毎に2つずつ制作工程が説明されていますが、残りはお手本と短い塗り方の説明のみ。
なので、ある程度自力で塗る事が出来るように促してくれるテキストでもあります。
色別にモチーフが並んでおり、カラーセラピーの要素を含んでいるので、その日の気分に合わせて、色を決めてモチーフを描くって言う楽しみ方も出来ます。
③『色鉛筆ワークブック』(河合ひとみ 著)
色鉛筆の塗り方を徹底的に練習出来る本で、他との併用も可能です。
例えば日頃塗り絵をやっている人が、もう少し塗り方を上手くしたい!なんて言う場合、これを使って練習してみるのも手です。
丸や三角、ハートなどの図形塗りから、カリグラフィーなど、さまざまな塗り方を練習出来ます。
途中からのモチーフ絵は塗る手順や使う色の指示がありますが、
後半はモチーフと使った色だけの指示になるので、こちらも、その辺からは自力で塗る事が出来る様に促す作りになっています。
かなりモチーフ数は多いので、適当に間引いてやっても良いと思います。とは言え、同じ形を数回繰り返して塗る事も、色々と学びはあると思います。
問題はファーバーカステル・ポリクロモスの120色セットとトンボ色辞典の複数の色鉛筆を使っている事です。途中までなら36色セットで代用が効くと思いますし、場合によっては違う色で塗るのもありです。勿論他の色鉛筆での代用も致し方ないと思います。
ある程度、色鉛筆で塗ると言う作業が出来る様になったら、その次の第二段階へ進みます。
④『写真みたいな絵が描ける色鉛筆画』(三上詩絵 著)
『描こう!リアル色鉛筆』では、色の塗り方を学ぶテキストですが、それだけでは、自力でオリジナルの色鉛筆画を描く事は難しいと思います。
大切なのは自分で下書きを書き、塗る色を決めれないといけない訳です。
その方法が説明されているのが、こちらのテキストです。
カラーチャートの作り方、色作りシート(穴空き窓シート)、下書きの書き方が載っています。
私はこのテキストから始めた事もあり、今でもオリジナル作品を描く時は、このテキストの方法がベースとなっています。
④『超リアル色鉛筆入門』(林亮太 著)
先日の『新・美の巨人』の出演で脚光を浴びている、林亮太先生の入門用のテキストです。(テレビで紹介された、5色描きではありません。)
こちらでは下書きをグリッド(格子状のマス目)を引いて形を取っていく方法が紹介されており、今の大半の色鉛筆画家さんは、この方法を取っていると思います。
(一応、巻末に線画も付いています。)
リアル画の場合、如何に本物に近付けるかが重要になるので、細かいマス目を引き、正確に写し取る必要があります。
何も無い所にいきなりデッサンで絵を描く事は、かなり訓練を積まないと難しい事ですので、ある程度手掛かりになる物があると、それだけで随分と描きやすくなる物です。
使う色もカリスマカラーの12色セットまでで、勿論他の色鉛筆での代用も可能です。
いよいよ第三段階、オリジナルの絵を描いてみる!
ここまでくれば、自分でオリジナル絵を描く事が出来るでしょう。
飼っているペットの絵や植物、旅行先の素敵な風景など、自分で描きたい!と思う物を選びましょう。
モチーフを置いてデッサンする方法もありますが、写真を撮ってしまい、それをベースに描く方が楽です。
動物などは、じっとしててはくれませんし、風景もそこで仕上げるまで、ずっと居る訳にもいきませんからね。
モチーフ写真から下書きを書く方法や、色を探す方法は④や⑤のテキストに書いてあるので、それを参考にして下さい。
あとはひたすら絵を描いていけば、毎回何かしらの学びや発見があり、そこから工夫や試行錯誤を繰り返し、少しずつ上達していくでしょう。
それらの作品をSNSに挙げるとか、コンテストや公募展に出してみる、合同の展覧会などに参加してみる、など、
自分の作品を沢山の人に見てもらう、と言う楽しみ方もあります。
是非、一歩踏み出して、オリジナルの作品を描いてみて下さい。
今回は初心者から始めて、自力でオリジナル作品を描ける様になるまでのプロセスを紹介致しました。
色鉛筆画のテキストは沢山あって迷うとは思いますが、この5選であれば、まず問題は無いと太鼓判を押します。(笑)
塗り絵などで色鉛筆の経験がある方は、いきなり④、⑤のテキストでも大丈夫だと思いますが、そうで無い方は①〜③のどれかをやってからにしましょう。
それと、各段階につき、1冊で良いので、5冊全部やる必要はありません。(私はやりましたが…(笑))
ある程度、色鉛筆画の経験があって、ワンランク上を目指したい場合は、また他のテキストがありますので、それはまた次の機会に。