『落下の解剖学』を見て、
(フランス映画難しいなぁ、……)
なんて思いつつ散髪に行き、帰宅してお午を食べ、郵便局に行って先日紛失したキャッシュカードを再発行申請し、そして再度映画館に足を運んで『ソウルメイト』を見てきましたよ。
今年8本目の映画鑑賞ですが、そのうちの4本が韓国映画って、ニントモカントモ。
でも、映画館で予告編を見る限りでは、きっと私のモラトリアム心にブッ刺さりそうな予感を孕んでいたので見に行ったわけなんですが、果たして大正解。
すっごい良かった!!
とまではいきませんでしたが、それでもしっとりとブッ刺さりましたね。
映画はやっぱりこれくらいエモーショナルな味付けをして欲しいです。
やはり私は、ヨーロッパ人ではなくアジア人みたいです。
ひっさびさにパンフレット買っちゃった。
さて。
ある美術作品が公募展で大賞に選ばれたのだけど、作者が「ハウン」という名前しか解らず連絡が取れない。そこで主催者側はその絵のモチーフになったであろう女性・ミソを探し当てたのだけど、彼女は「ハウンは幼馴染だけど、小学生の時以来会ってない」と素っ気ない態度を取っている。しかし主催者は「そんなことないでしょ?」と返す。「ハウンさんのブログを調べ当てたんですが、そこにはあなたとの出来事がたくさん書かれてますよ」と。実はミソとハウンの間には2人だけの秘密があり、……といった感じのお話でございます。
一言で言えば「青春映画」になるんでしょうが、小学生時代〜30代までのお話なので、一概に青春映画とも言い切れない側面もあったりして。
2人の女の子が親友として互いに想い合いながら、そこに入ってきた1人の男の子との関係性によって大きく変化して、……っていう展開なんですが、こんな感じの映画どっかで見たなぁ、……と思って、あ、あれだ、と。
『花とアリス』じゃんか。
その印象も実はあながち間違いではなく、パンフレットを読むとこの映画はリメイク作品で、元々は2016年にデレク・ツァンが初監督した香港映画だったそうでして、その香港映画は中国の短編小説の映画化だったそうなんですが、映画化するにあたり岩井俊二に影響を受けたデレク独自の解釈が盛り込まれてたそうでして、リメイクした今作にもその影響が垣間見えてるそうな。
道理で私の心にブッ刺さるわけだよ。
自由奔放に生きるミソと生まれ育った済州島から離れるのが怖いハウン、ハウンを付き合うことになったもののミソのことも気になってしまうジヌ
のこの三角関係、………甘酸っぺえよ!!
甘酸っぺえんですが、大人になるにつれてとても切なくなってくる。
私はどちらかというとハウン型の人間なので、ハウンに感情を移入してくんですが、このハウンの辿っていく人生がもう、ね!
っていう感じなのですよネタバレになっちゃうから書きにくいけど。
でまた、このハウン役のチョン・ソニがもうとにかく可愛すぎる。
ちょっと映画のお話そっちのけで魅入っちゃうくらいに可愛い。
ネットフリックスでやる『寄生獣』のドラマの主役をやるそうなので、なんかもうネトフリ契約しちゃいそうだわ。
世の中的にはミソを演じていたキム・ダミの方が好かれてるっぽいんですがね。
『梨泰院クラス』のヒロインだったらしいですし、なんなら『TheWitch/魔女』のあの魔女っ子役の人です。
ああ!あの子か!!ってなる。
いやほんと、『花とアリス』の蒼井優と同じくらいに良い演技してますよ。
ジヌ役の人も良い頃の東出くんぽいし。
『サニー』的なノスタルジックな味わいもあったりして、なんかもう、ちょっと、もっかい見たいなとまで思っちゃう。
一つだけ残念だなぁと思ったのは、この映画はハウンが書いていたブログをミソが読んでいきながら当時を思い返していくという風に展開していくんですが、時系列的にストレートに流れていくので、当時と今をジャンプして描けば、「仲の良かった2人の間に何が起きて疎遠になってしまったのか」「なぜミソはハウンと会ってないとウソをついたのか」「今ハウンはどこで何をしているのか」といったミステリー的な伏線も張れたので、臆することなく時系列ジャンプをして描くことができたなら『サニー』越えもあり得たかも?と思ったところですかね。
そこはジャンプして編集しても私たちはついていきまっせ!って信用して欲しかった。
それ以外は十分にしっかりと味わえる、素敵な映画でございました。
というわけで『ソウルメイト』堪能いたしました。
さて次回。
『マダムウェブ』か『ボーはおそれている』か『犯罪都市』か、ですね。
ああ、チョン・ソニ可愛いなぁ。
ではでは。